スポーツ庁中心に日本政府が推進するスポーツおよびオリンピック・パラリンピックムーブメント普及のための「Sport for Tomorrow」プログラムの一環として開設された、筑波大学「つくば国際スポーツアカデミー:Tsukuba International Academy for Sport Studies(以下、TIAS)」は、2014年度から2020年度まで7年にわたって実施した取り組みの集大成として、その成果と今後の展望についてまとめた報告書を公開します。
オリンピック・パラリンピック教育を基盤としてスポーツマネジメントの開発と平和のためのスポーツなどの先端的知識の教育・研究を行ってきました。国際的な視野を持ったスポーツ人材の育成を目指して大学院プログラムを開設しましたが、出願者は年々増加し、5大陸すべての50か国以上の国から多数の応募をいただくまでに至りました。得られる修士号は「スポーツ・オリンピック学」で、リオデジャネイロオリンピック・パラリンピック組織委員会、平昌オリンピック・パラリンピック組織委員会での就業経験者も含め、42ヵ国から計95人が修了しました。また、国際オリンピック委員会(以下、IOC)が中心となって設立されたInternational Academy of Sports Science and Technology(以下、AISTS)との業務提携で、IOCや国際スポーツ競技連盟(以下、IF)の実務者による講義やインターシップ活動支援を受けるなど、専門的な知識を総合的に学ぶだけでなく、実践的なノウハウの獲得につながる機会も提供し、修了生は現在国際パラリンピック委員会(以下、IPC)やIF、各国のオリンピック・パラリンピック委員会、競技連盟、スポーツ関連企業、政府機関、教育機関などで即戦力として活躍しています。