~「慶尚北道・旅の写真展」、神戸で開催中!12/12(土)まで~



2020年11月25日

慶尚北道日本観光広報事務所



 

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・入場無料・先着100名様に粗品進呈!



 ●「慶尚北道・旅の写真展」 開催概要

‣期間…2020年11月21日(土)~12月12日(土)の3週間(日曜日は休み)

‣時間…10:00~18:00

‣会場…コミュニティカフェ「ナドゥリ」(JR新長田駅南東約150m)

 〒653-0038神戸市長田区若松町3丁目1-1-103 TEL 078-777-2232

 メール korea.uriecc@gmail.com  担当者直通 090-3671-1370

※会場内には慶尚北道各地の観光パンフレットなども置かれ、無料配布しています。



・コンテストと写真展について

慶尚北道日本観光広報事務所(兵庫県神戸市)では、新型コロナウィルスで自由に海外旅行ができない時期ですが、韓国・慶尚北道の美しい風景や旅する魅力を、日本の方に知っていただきたいと「慶尚北道・旅のエッセイと写真コンテスト2020」を開催しました。10/1~10/20までの期間中、北は北海道から南は福岡まで、エッセイと写真あわせて51点の応募がありました。



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厳正なる審査の結果、エッセイ4作品と写真3点が入賞し、11/13(金)に慶尚北道日本観光広報事務所でオンライン授賞式を行いました。授賞式には、エッセイ部門最優秀賞の吉井由紀さんを始め、受賞された方々が福岡や東京などからオンラインで出席し、駐神戸大韓民国総領事館の李載誠領事などから賞状と金一封や記念品を受け取りました。授賞式には大邱にある慶尚北道観光旅行社、(株)共感シーズのホ・ヨンチョル代表もオンラインで出席されました。



●「慶尚北道・旅のエッセイと写真コンテスト2020」入賞者と作品

・エッセイ部門

○駐神戸大韓民国総領事賞(1名) 

 吉井 由紀 様(福岡市在住)…『父と行った慶州』

○兵庫県慶尚北道道民会長賞(2名)  

的野 紀子 様(福岡市在住)…『真冬の慶州で出会ったオンギ(ぬくもり)』

下谷 智恵 様 (大阪市在住)…『慶尚北道のお寺めぐり~韓国33観音聖地巡礼~』

○特別賞(1名)              

朴 明姫 様(東京都在住)…『私の故郷問題』

・写真部門

○慶尚北道日本観光広報事務所長賞(3名)

佐藤 大輔 様(東京都在住)…『榮州駅の秋雲』

川名 木綿子 様(東京都在住)…『清道邑城夏の東屋』

入江 睦 様(神戸市在住)…『安東河回村にて』



今回、入賞作品に加え、慶尚北道名誉観光広報大使のあんそらさん(神戸市出身、「慶尚北道週末トラベル」著者)が、慶尚北道各地を巡り撮った写真とあわせ約70点に上る、希少な写真展を開催します。慶尚北道の観光名所や市場、人びとの暮らしなど、今は行きたくても行けない、慶州北道の魅力が写し込まれています。期間中にオンライン配信の日も設ける予定です。

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・慶尚北道日本観光広報事務所が置かれている一般社団法人神戸コリア教育文化センターでは、ハングルや韓国料理などの教室に加え、コミュニティカフェ「ナドゥリ」を併設して、さまざまな文化発信や交流事業を展開しています。韓流ファン、K-POPファンはもちろん、韓国の旅の情報の発信拠点として、相互の親睦と交流、一日も早い観光の回復を願っています。



●慶尚北道・旅のエッセイと写真コンテスト2020

 主催:慶尚北道日本観光広報事務所

 後援:駐神戸大韓民国総領事館・兵庫県慶尚北道道民会



<入賞作品> ※敬称略

●写真部門

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※もう1点は、冒頭に掲載しています。



●エッセイ部門  ※敬称略。紙面の都合上、1作品のみを紹介します。

「父と行った慶州」 吉井 由紀(福岡市在住) 駐神戸大韓民国総領事賞



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「慶州に連れて行ってくれないか?」と父が私に言ったのは10年前のことでした。あまりに唐突だったので、戸惑いながら「なんで慶州?」と尋ねると「かつて韓国の都だったところやろう?」という答え。歴史が好きな父らしい選択だなぁと思いました。

当時父は82歳、母は76歳。年齢の割に元気でしたが、一つだけ心配なことがありました。父が脊柱管狭窄症を患っており、長い距離を歩くと腰の痛みや足のしびれを感じるようになっていたのです。そこで、折り畳みの椅子を持参し、移動は観光タクシーを利用し、黄門さま(父)を助ける助さん格さん役として主人と息子が同行することになりました。

金海空港に到着すると、予約していた観光タクシーのワゴン車が私たちを待っていてくれました。ドライバーの李さんは、韓国の社会情勢や政治、経済、歴史などにとても詳しく、父の質問に流暢な日本語で答えてくれました。父は博識な李さんに感心することしきりで、車の中は会話がはずみ、1時間のドライブはあっという間に感じられました。

慶州に入ると、窓の外に緑が広がり遠くに古墳が見えてきました。「ここはまるで別世界やね。」父はこれまで見た事のない光景から目が離せないようでした。



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 すでにお昼を回っていたので、豆腐料理を食べに行くことになりました。李さんが「お連れしたいお店が2軒あります。人気ナンバーワンのお店と豆腐と松茸が食べられるお店、どちらがいいですか?」と言うと「松茸!」すかさず答えたのは父でした。

両親にとって初めての韓国料理はとまどいの連続でした。次から次に運ばれてくるパンチャン、ステンレスの重い箸、そして想定外の辛さ!本場の韓国料理は「辛さのレベルが違った!」らしく、唐辛子がガツンと効いたキムチにはあまり手が出ませんでした。しかし、大豆の香り豊かなスンドゥブに豆腐好きの父は大喜びで、サンマ、山菜のナムル、そして山盛りの松茸など、秋の味覚を十二分に堪能していました。



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 食事の後「お父様はお酒がお好きなようなので、仏国寺は後回しにして有名な酒蔵に行きましょう」と李さんが「校洞法酒」へ案内してくれました。校洞法酒は王家に仕えた崔(チェ)一族が300年以上も守り続けてきた伝統酒で、国の重要無形文化財にも指定されているとのこと。父は足取りも軽やかに入っていき、法酒を試飲させてもらうと一瞬で顔がほころび「今夜はこれで一杯やろう」と法酒を数本購入しました。

店の裏には崔一族のお屋敷があり、李さんが「見せてもらいましょう」と中庭へ案内してくれました。庭に面した縁側には一人のハルモニ(おばあ様)が座っておられ「韓国の秋はすがすがしいでしょう」と美しい日本語で声をかけてくださいました。この方が無形文化財「校洞法酒」の技能保有者、裴永信(ベ・ヨンシン)さんと知ったのは帰国後のことでした。その穏やかな表情と優しい声が今でも印象に残っています。

陽が傾きかけた頃、世界遺産「仏国寺」へ向かいました。この日の慶州は紅葉がピークを迎えており、境内は本当に極楽浄土に来たかのような美しさでした。父の車椅子を押していた李さんは「こんな日に慶州に来ることができて本当に良かったですね」と言って、家族の写真を何枚も撮ってくれました。



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 仏国寺を出る頃には、西の空が真っ赤に染まっていました。「私はここに何百回も来ていますが、こんなに美しい夕焼けはめったにないですよ」と李さんが言うのを聞いて、仏国寺を後回しにした理由はこれだったのかと思いました。

私たちの旅は天気に恵まれ、二日目も青空が広がりました。朝は国立慶州博物館をじっくり見学、そして午後は古墳公園の「大陵苑」へ行きました。よほど気持ちが良かったのでしょう。父は自分の足で歩きたいと言い、時々ベンチで休みながら公園の散歩を楽しんでいました。しばらくすると笑いをこらえながらやって来て「大変なことになったばい!お母さんがお墓じゃなくて古墳に入りたかとげな」と言って笑いだしました。そして「いくらなんでも古墳は買ってやれんもんなぁ」そう言って父は車に乗り込み、私たちは慶州を去りました。

父がこの世を去ったのは昨年9月のことでした。晩年は戦友を弔いたいと鹿屋や佐世保にある戦争遺跡を訪れることが増え、父と韓国へ行ったのは慶州が最初で最後になりました。

父の葬儀が終わって一か月後、私は再び慶州に行く機会に恵まれました。どこへ行っても父の笑顔が脳裏に浮かび、ホロホロと涙がこぼれました。父の想い出がいっぱいの慶州。私にとって特別な街になった気がします。これからも慶州に行くたびに父のことを思い出すことでしょう。



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(文・写真:吉井由紀)



●問い合わせ先

慶尚北道日本観光広報事務所

TEL 078-777-2232   

E-mail korea.uriecc@gmail.com

担当者直通 090-3671-1370(キム)



情報提供元: PRワイヤー
記事名:「 韓国・慶尚北道 「旅のエッセイと写真コンテスト2020」入賞作品発表!