花王株式会社(社長・澤田道隆)安全性科学研究所は、動物を用いずに化学物質の安全性を評価する動物実験代替法の研究を早くから行なってきました。このたび、花王が提出した動物を用いずに化学物質の全身毒性※1を評価した事例報告書2報が、OECD IATA Case Studies Projectに採択され、2020年10月1日にOECDの公式サイトで公開されました※2。このプロジェクトは、化学物質の安全性評価事例を蓄積して、新たな評価手法のガイダンスを発行することを目的としているもので、花王のこれらの報告書は、同プロジェクトにおける、新たな動物実験代替法に関連するガイダンスの発行に貢献することが期待されます。なお、民間企業が単独で同プロジェクトに事例報告書を提出し採択されたのは初めてです。
花王は、2つのモデル化学物質群(クロロベンゼン類、アルキルフェノール類)の動物実験を用いない全身毒性評価事例研究を行ない、OECD IATA Case Studies Projectに2報の事例報告書を提出しました。この事例報告書はOECDの国際会議(2019年11月19日、20日)で科学的妥当性について詳細な議論が行なわれたうえで評価事例として採択され、2020年10月1日にOECDの公式サイトで公開されました。