2020年07月22日



オムロン 株式会社



~可搬重量が世界最重量級*¹で、搬送自動領域を拡大~



オムロン株式会社(本社: 京都市下京区、代表取締役社長 CEO: 山田義仁)は、シリーズ最大の1.5tまで自動搬送できる「モバイルロボットHD-1500」を2020年7月22日より世界で一斉発売します。人手不足や、新型コロナウイルスを始めとした各種感染症対策における密集・密接の回避策として製造現場のさらなる省人化ニーズが高まる中、人にとって単調で、危険な作業を自動化し、より柔軟で最適な自律搬送を実現します。



【動画: https://youtu.be/c9l37-U4keA



近年、製造現場では人手不足の深刻化や作業者の重労働からの解放、さらには密集・密接を回避することが求められる新型コロナウイルスの蔓延により、製造現場での自動化ニーズが高まっています。モバイルロボット「HD/LDシリーズ」は、事前に走行ルートを定める磁気テープの設置などを必要とせず、人や障害物を自動で回避しながら最適なルートを自ら考え、決められた場所に部品や製品を搬送するロボットです。今回発売する「HD-1500」は、可搬重量が世界最重量級の1.5tまで対応し、従来、フォークリフトなどで搬送していたシャシーのような大型の自動車部品や体積の大きいパレット搭載物といった重量物の搬送も安全に自動化できます。既存のオムロンの搬送ロボット「LDシリーズ*²」と合わせて使用することで材料から部品、仕掛品、完成品に至るまで様々な領域のシームレスな搬送を自動化する幅広いラインナップが完成します。さらに、「高精度位置決めシステム」の精度を向上するとともに、可搬重量の異なるオムロン製の搬送ロボットを最大100台まで1つのシステムで連携させ、最適な配車や渋滞レスな自動搬送を実現します。オムロンは、「HD-1500」でより一層安全でスムーズなナビゲーションを提供し、工場全体の搬送効率の向上を目指します。



「オムロンは、独自のコンセプト"i-Automation!"を掲げ、製造現場の革新に取り組んでいます。その一環として2015年に、米国に拠点を置くロボット会社のAdept社を買収して以来、そのロボット技術によってお客様の生産現場において高度で柔軟な自動化が実現できるように、より多くのリソースを投入してきました。従来からの人手不足に加え、新型コロナウイルスに対するリスク対策として世界中の産業分野でモバイルロボットによる搬送作業の自動化が加速する中、今回の新商品HD-1500はこの取り組みをさらに前進させるカギとなり、お客様に対して、安全に重量物を搬送するための選択肢を提供できるようになりました」と、オムロンのインダストリアルオートメーションビジネスカンパニー ロボット推進プロジェクト本部長の山西基裕は述べています。

また、オムロンのグループ会社で、ロボットとセーフティーソリューションのリーダーであるOMRON Robotics and Safety Technologies, Inc.(以下ORT)の社長兼CEOのTom Mathiasは次のように述べています。「工場・倉庫内の製品や材料の移動は頻度が高く、人にとって負担が大きく、人件費の上昇とソーシャルディスタンスの確保もあいまって、多くの企業にとって課題となっています。回転の速い生産現場はスピードと柔軟性が不可欠です。オムロンのHD-1500は1日24時間、時間通り、人と同じ環境内で安全に働くことができ、密集、密接回避という企業が抱えている課題の解決を支援します。」

オムロンは、今後も製造現場の需要に対応し、ロボット製品群の拡張を加速してまいります。モノを移動させるという単純・単調で重労働な作業から人を解放し、より創造的な分野での仕事に従事してもらうことで、社会的課題の解決に貢献し続けます。

【画像: https://kyodonewsprwire.jp/img/202007222291-O1-5Kd87i4r

【画像: https://kyodonewsprwire.jp/img/202007222291-O2-5Fkg58GZ



「HD-1500」の主な特長

1.高い可搬重量と堅牢構造

「HD-1500」は、製造現場におけるパレット搭載の重量物の搬送ニーズを満たし、フォークリフトへの依存からお客様を解放します。「HD-1500」は頑丈なメタルカバーを用いた堅牢構造で、予期せぬ外部からの衝撃にも耐えることができます。搭載されたセンサー類は保護構造設計により守られ、要求の厳しい作業にも難なく対応します。



2.高度な混合フリート

オムロンの「フリートマネージャー」を使用すれば、「HD-1500」を含めて、異なる可搬重量タイプのオムロン製モバイルロボットシリーズも合わせた、最大100台のモバイルロボットのフリートを管理することが可能です。「フリートマネージャー」は高いパフォーマンスと互換性を維持しながら、同一システムで交通整理、バッテリ管理、ルート管理を最適化します。そのため、安全性や互換性、機能性の低下を心配することなく、「HD-1500」を新たに既存のフリートに加えることが可能です。



3.投資収益率(ROI)を向上

自動車、食品、日用品の各産業で、最終製品を載せた大型パレットやかさばる重量物の安全な自動搬送を実現することで、フォークリフトの使用を削減し、経費削減します。また、「HD-1500」を使用すれば、1回の搬送で今まで以上の分量を運べるようになり、ROIの向上につながります。結果、「HD-1500」の活用で最小限の機器でより多くの作業がこなせるようになり、作業者はより創造的な仕事に集中することができるようになります。



4.高い効率性と安全性

「HD-1500」は39分間でフル充電が可能で、効率向上とダウンタイムを縮小します。また、搭載したセーフティレーザスキャナーで「HD-1500」の全周360度リアルタイムでモニタリングし、進む向きと速度に応じて、自律的に緊急停止適用ゾーンを切り替えることで、スムーズな動作と、高い安全性を確保します。緊急停止適用ゾーンはオムロン製モバイルロボットの共通ツール「モバイルプランナー」上でも確認が出来、現状の安全確認が視覚的に可能です。

*¹: 2020年7月時点 (自律型搬送ロボットカタログ値比較/当社調べ)

*²:オムロンの搬送ロボットのラインナップは、可搬重量60㎏の「LD-60」、可搬重量90㎏の「LD-90」、可搬重量250㎏の「LD-250」です。



"i-Automation!"について

オムロンは、これまでFAのリーディングカンパニーとして画像処理センサーなどの入力機器から、各種コントローラー、サーボモーターなどの出力機器をはじめ安全対策機器、産業用ロボットまで幅広い機器を有し、これらをソフトウェアで組み合わせた独自のオートメーション技術を世界中の製造現場に提供してきました。現在は、こうした技術と機器群をベースに、3つの"i"、「integrated(制御進化)」、「intelligent(知能化)」、「interactive(人と機械の新しい協調)」からなる戦略コンセプト"i-Automation!"を掲げ、製造業のモノづくり現場の革新に取り組んでいます。

オムロン株式会社について

オムロン株式会社は独自の「センシング&コントロール+Think」技術を中核としたオートメーションのリーディングカンパニーとして、制御機器、電子部品、社会システム、ヘルスケア、環境など多岐にわたる事業を展開しています。1933年に創業したオムロンは、いまでは全世界で約30,000名の社員を擁し、約120の国と地域で商品・サービスを提供しています。詳細については、https://www.omron.co.jp/ およびwww.robotics.omron.comをご参照ください。

OMRON Robotics and Safety Technologies, Inc.について

オムロンは2015年10月、製造業向けの自動化ソリューションを提供するインダストリアルオートメーションビジネス(制御機器事業、 IAB)の一貫として、米国の産業用ロボットのリーディングカンパニーだったAdept Technology Inc.を買収しました。OMRON Robotics and Safety Technologies は、オートメーションとセーフティの包括的なソリューションを提供するために、オムロンのセーフティ事業とロボティクス事業が合併し、2019年に設立されました。同社は人とロボットが安全に協調して働くことのできる新しい生産現場の実現に貢献することを目的としています。



情報提供元: PRワイヤー
記事名:「 オムロン、1.5tまで搬送可能な「モバイルロボットHD-1500」を発売