I Peace, Inc(アイ・ピース、本社:米国カリフォルニア州パロアルト、CEO:田邊剛士、https://www.ipeace.com )の日本子会社であるアイ・ピース株式会社は、京都市にある細胞製造拠点において特定細胞加工物製造許可を厚生労働省(近畿厚生局)より得ました。これに伴いこの度同拠点にて、臨床用iPS細胞の作製サービスを開始いたしました。
I Peace(アイ・ピース)の強みは、ファナック株式会社と共同開発した独自の完全閉鎖系自動iPS細胞作製装置(注2)により多種のiPS細胞株を同時に平行して大量に作製、提供できることにあります。iPS細胞株の分化指向性(注3)は、臨床研究を進める上で課題の一つでした。当社は臨床用のiPS細胞株の選択肢を増やすことで、研究機関等が自身の行う臨床研究に最適なiPS細胞株を選ぶことを可能とし、臨床研究を促進します。また、自家移植を実現するためには多種の臨床用iPS細胞株を同時並行で量産出来るシステムが必要不可欠です。当社の施設はiPS細胞を用いた自家移植の実現に大きく貢献します。
I Peace, Inc.(アイ・ピース株式会社)は、ファナック株式会社と共同開発した自動量産技術を用いて、年間数千株の臨床用iPS細胞の多種同時量産体制(注1)を目指して今後さらに設備増強していきます。
I Peaceでは、これまで研究用のiPS細胞作製サービスを行っており、日米の様々な大学や企業のニーズをお伺いしながらカスタム製造した研究用iPS細胞を提供してきました。Peace Engine-Kyotoが特定細胞加工物製造許可を得たことにより、臨床用iPS細胞の作製サービスを本格的に開始しました。また、臨床用iPS細胞の樹立株の販売も行って参ります。
I Peace, Inc. について
I Peace, Inc.は、 京都大学山中伸弥教授の研究室出身である CEO田邊剛士 によって立ち上げられた会社です。 iPS細胞を全ての人々の手に届くものとすることを目指し、日々革新的な技術開発に取り組んでいます。CEO田邊はiPS細胞の開発当初から研究に従事し、世界で初めてヒトiPS細胞の樹立成功を報告した論文の第二著者。山中伸弥研究室にて7年間リプログラミングのメカニズムについて研究を行い、同研究室で医科学博士号取得後に渡米。世界で初めて皮膚から神経へのダイレクトリプログラミングに成功したスタンフォード大学のMarius Wering博士の研究室にて博士研究員として血液から神経へのダイレクトリプログラミング及びiPS細胞のリプログラミングのメカニズムについて研究を行いました。その後全ての人が当然のように自分のiPS細胞を持つことができる未来を一日も早く実現するために起業しました。日米の両拠点においてiPS細胞研究に開発当初から⾧年携わってきた日米の開発担当者を中心に、臨床培養士、バイオメディカル設備設計施工技術者、ロボティックス技術者、弁理士、投資銀行家など日米の多彩な人材が集結、ビジョンの一日も早い実現に向け日々研鑽を重ね研究・開発に従事しています。