2020.05.12

早稲田大学

東京大学大学院総合文化研究科・教養学部



本発表の詳細は、早稲田大学のホームページをご覧ください。

https://www.waseda.jp/top/news/69195



■発表のポイント

・無機固体中の電子によって「柔らかい」2つの相が出現し、相の間の表面張力により核生成-核成長と呼ばれる相転移が起こることを世界で初めて発見した。

・従来の方法では難しかった2つの相の体積比や形状の制御を容易にし、物質の特性向上に資することが期待される。



■概要

早稲田大学理工学術院の勝藤拓郎(かつふじたくろう)教授、東京大学大学院総合文化研究科の上野和紀(うえのかずのり)准教授らの研究グループは、無機固体中の電子が、水蒸気と水のような「柔らかい」2つの相をつくり、相の間の表面張力によって核生成-核成長と呼ばれる相転移を起こすことを世界で初めて発見しました。これまで2つの相の体積比や形状を制御することは難しいとされてきましたが、今回発見された核生成-核成長する「固体中の柔らかい状態」によって、2つの相の体積比や形状を制御することを容易にし、物質の特性向上に資することが期待されます。

本研究成果は、2020年5月11日午前10時(英国時間)に英国科学誌『Nature Communications』のオンライン版で公開されました。



【論文情報】

雑誌名:Nature Communications

論文名:Nucleation and growth of orbital ordering

DOI:https://doi.org/10.1038/s41467-020-16004-2



情報提供元: PRワイヤー
記事名:「 世界初・無機固体中の電子の核生成-核成長による相転移を発見