サイエンスとテクノロジーのリーディングカンパニーである独メルク(以下、メルク)は2019年9月24日に、世界23カ国の4,585人の女性を対象とした調査に基づく「Supporting Women With Cancer(女性がん患者を支えて)報告書」を発表しました。本調査では、がんと診断された女性が仕事を続けるために十分な支援を受けていると答えたのはわずか5人に1人(20%)であることが明らかとなったほか、がんと診断される前に徴候や症状を自覚していた女性は45%であり、がん検診制度を利用したことがない女性は半数近く(47%)にのぼることがわかりました。これらの調査結果は、がんについての理解促進と、検診や支援サービスの認知拡大、検診へのアクセス向上が必要であることを示唆しています。さらに、4分の1(25%)の女性は、がんであることで男性よりも疎外感を抱いていることも明らかとなりました。
「Supporting Women With Cancer(女性がん患者を支えて)」プログラムは、APEC(アジア太平洋経済協力)のグローバルプロジェクトである「健康な女性と健全な経済(Healthy Women, Healthy Economies)」イニシアチブの一環として実施されました。本イニシアチブは、患者さんや政府、医療従事者、雇用主、その他のステークホルダーがともに女性の健康改善を推進することで、女性のコミュニティへの参加と活躍、適切な評価を支援するものです。メルクは、グローバルおよびAPAC(アジア太平洋地域)において本イニシアチブを推進しています。治療を含め、生活のあらゆる面で患者さんをサポートし、がんとともに生きる女性にとって意義のあるソリューションをがんコミュニティとともに模索しています。報告書には、この目的達成に向けた提案も含まれています。
「Supporting Women With Cancer(女性がん患者を支えて)報告書」はこちらからご覧ください。
「Supporting Women With Cancer(女性がん患者を支えて)」調査は、ヘルスケア領域における先進的なアドバイザー企業であるCello Healthによって2018年に実施されました。調査は、アメリカ、アルゼンチン、イギリス、イタリア、インド、インドネシア、オーストラリア、ガーナ、カザフスタン、カナダ、韓国、ケニア、コロンビア、スペイン、中国、ドイツ、日本、ブラジル、フランス、ポーランド、南アフリカ、メキシコ、ヨルダンの23カ国の女性を対象に実施されました。
「Supporting Women With Cancer(女性がん患者を支えて)」調査は、グローバルイニシアチブ「健康な女性と健全な経済(Healthy Women, Healthy Economies)」の一環です。このイニシアチブは、女性の健康増進による女性の経済参加の推進を目的として、2015年にAPEC(アジア太平洋経済協力)の正式なプロジェクトとして発足しました。政府や民間企業、その他の非政府組織(NGO)などのステークホルダーおよび患者会が協力し、女性とその家族がより良い生活を送れるよう、官民連携で女性の健康促進に取り組んでいます。