CLL14試験の主導医師、ドイツのケルン大学病院内科部長兼総合腫瘍センター長、かつGerman CLL Study Group長のマイケル・ハレック医師は次のように述べています。「治療歴のないCLL患者さんは、初期治療として主に化学療法に頼らなければなりませんでした。ベネトクラクスの併用療法が承認されたことは、疾患の進行を伴わず生存期間を延長し、微小残存病変(MRD)陰性率を高め、 重要な点として、12カ月以内に治療を完了し、一定投与期間の化学療法を含まない治療を、治療歴のないCLL患者さんに新たな選択肢として提供できるようになることを意味します。このことは、治療歴のないCLL患者さんの病状を管理する点で大きな前進であり、CLL治療においてベネトクラクスが提供する有益性が高まっていることを、さらに裏付けるものとなりました」
前向き多施設共同非盲検無作為化第III相CLL14試験は、German CLL Study Group(DCLLSG)との綿密な共同の下で、併存疾患があり[累積疾患評価尺度(CIRS)のスコアが6超またはクレアチニンクリアランスが70 mL/min未満]、治療歴のないCLL患者さんを対象にベネトクラクスとオビヌツズマブ併用レジメン(n=216)の有効性および安全性を、オビヌツズマブとクロラムブシル併用レジメン(n=216)との比較により評価しました。ベネトクラクスとオビヌツズマブ併用療法では、ベネトクラクスの12カ月一定期間の投与とオビヌツズマブの6サイクルの投与を併用しました。本試験では432例の患者さんが登録され、これらの患者さんはいずれも、International Workshop on Chronic Lymphocytic Leukemia(iwCLL)の規準に従った、治療歴のない患者さんでした。独立審査委員会(IRC)の評価による無増悪生存期間(PFS)を有効性の評価項目としました1,8。