2019年4月8日



オムロン ヘルスケア株式会社



特定保健指導の実施率と成果を高める新サービスを提供開始

対象者に合わせた目標設定と取り組み成果の見える化で特定保健指導を効率化



 オムロン ヘルスケア株式会社(本社所在地:京都府向日市、代表取締役社長:荻野 勲、以下当社)は、通信機能付健康医療機器とスマホアプリを活用した特定保健指導支援サービスの提供を4月10日から開始します。



 我が国における特定健康診査(以下、特定健診)および特定保健指導の実施率は、2008年度から2017年度の10年間で、特定健診で38.9%から53.1%、特定保健指導で7.7%から19.5%へと向上しました。しかしながら、国の目標である特定健診実施率70%以上、特定保健指導実施率45%以上とは依然かい離があり、今後の実施率向上に向けた取り組みの必要性が高まっています*1。さらに、特定保健指導においては、毎年同じ個人が支援対象となることも多く、指導による改善が見られず、脳心血管疾患や糖尿病など重症化につながることから、支援成果の向上が求められていました。

*1 厚生労働省:2017年度 特定健康診査・特定保健指導の実施状況より



 このたび提供を開始する特定保健指導支援サービスは、当社のBluetooth通信機能付き健康医療機器(血圧計、体重体組成計、活動量計)とスマートフォンアプリを活用して、特定保健指導の支援効果を高めることができます。特定保健指導対象者に通信機能付き健康医療機器を配布し、専用のスマートフォンアプリで日々測定した血圧、体重、体脂肪率や活動量を記録してもらいます。これにより、対象者は日々の生活習慣改善成果を見える化でき、継続するためのモチベーション向上につながると同時に、支援者側では対象者の個人の数値変化に合わせた丁寧な指導が可能になります。また、初回の面談前にアンケートを実施し、事前に対象者の志向性を把握するので、限られた面談時間でも、個人に合わせて、取り組みやすい改善目標の設定と保険指導をおこなうことができます。さらに、アプリに搭載したBOT機能*2により、取り組み意識を継続できるようなアドバイスや、健康情報を自動で配信するので、対象者の離脱防止に役立ちます。加えてメタボリック健診で重要となる減量においては、専門家監修による減量プログラム「朝晩ダイエット」機能も提供されます。「朝晩ダイエット」は、目標体重を設定して、朝の体重測定で自動算出されたその日の晩の目標体重を達成を目指すダイエット方法です。1日単位の目標達成を繰り返すことにより、生活習慣改善意識を高めて、効果的に減量できるプログラムです。

*2機械により自動的にメッセージを発信するシステム



 当社は、今回の特定保健指導支援サービスの提供を通じて、特定保健指導の実施率を高めるとともに、生活習慣病予防の取り組みに貢献していきます。



■主な特長 

1. 取り組み成果を測定データで見える化し、共有できる

利用者は、通信機能付き血圧計、体重体組成計、活動量計のデータを当社の健康管理スマートフォンアプリ「オムロンコネクト」でいつでも確認できます。また、管理者は利用者の測定データや取り組み状況を専用のダッシュボードでまとめて確認・管理できます。

<画像1>個人向けアプリ画面例

<画像2>ダッシュボードの画面例



2. BOT機能による取り組み継続支援

BOT機能は機械による自動発言システムです。アプリに搭載されたBOT機能により、毎日の測定を促し、定期的に健康情報を提供されます。これにより、保健指導の合間における働きかけを実施し、対象者の取り組み継続の意識を高めます。

<画像3>BOT画面例



3. 専門家監修のダイエットプログラム「朝晩ダイエット」を搭載

「朝晩ダイエット」とは「朝と晩に体重を測って、1日の体重変化を管理するダイエット法」です。体重は、通常1日のうちで朝起きたときが最も軽く、夕食後が最も重くなっています。夜間は、寝ている間の生命維持活動(基礎代謝)によって体重が減り、日中はエネルギー消費以上の飲食によって体重が増えるためです。この体重変化のメカニズムを活用しているのが「朝晩ダイエット」です。目標とする体重を設定した後、毎朝体重を測ってデータ転送すると、その日の晩の目標体重が表示されます。晩に体重を測り目標体重を達成すると、成功マークを表示。ダイエット成功に向けたアドバイスも毎日お届けします。1日単位での目標達成を繰り返すことで生活習慣改善への取り組み意識を維持してリバウンドしにくいダイエットを実践できます。「朝晩ダイエット」を用いると、「1日に1回の体重測定より、朝と晩の2回の体重測定の方が減量が促進される」*4、「歩数計と体重計を活用した指導で糖尿病発症率が41%減」*5という結果が確認されています。

*4 Effect of weight-loss program using self-weighing twice a day and feedback in overweight and obese subject: a randomized controlled trial.

Oshima Y, Matsuoka Y, Sakane N.

Obes Res Clin Pract. 2013 Sep-Oct;7(5):e361-6. doi: 10.1016/j.orcp.2012.01.003.

*5  Effects of telephone-delivered lifestyle support on the development of diabetes in participants at high risk of type 2 diabetes: J-DOIT1, a pragmatic cluster randomised trial.

Sakane N, Kotani K, Takahashi K, Sano Y, Tsuzaki K, Okazaki K, Sato J, Suzuki S, Morita S, OshimaY, Izumi K, Kato M, Ishizuka N, Noda M, Kuzuya H.

BMJ Open. 2015 Aug 19;5(8):e007316. doi: 10.1136/bmjopen-2014-007316.



■オムロンコネクトの説明

OMRON connect(オムロンコネクト)は、スマートフォンに最新の健康データを簡単に転送する無料のアプリケーションです。オムロンの健康機器で測定した血圧や体重、歩数のデータをお手持ちのスマートフォンで簡単に管理することができます。データはBluetooth通信でスマートフォンに転送され、グラフで確認できるので身体や歩数の変化傾向がわかります。



■Webサイト

https://www.healthcare.omron.co.jp/sp/health_guidance/



情報提供元: PRワイヤー
記事名:「 特定保健指導の実施率と成果を高める新サービスを提供開始