2019.02.22



早稲田大学



温めると縮む物質の負熱膨張現象メカニズムを解明



発表のポイント

●冷やすと膨張する物質「逆ペロブスカイト型マンガン窒化物」の「負の熱膨張」現象は、

 発見から40年以上もの間、その物理的なメカニズムが未解明だった。

●同物質の「電子スピン整列」と「負熱膨張」の二つの特徴的な現象が同時に起きている

  ことに注目し、その関係性を再現する数理モデルを構築することによりメカニズムを

 解明。

●通常の物質と負の熱膨張物質を組み合わせることで、温度変化を受けても体積・長さが

  変化しないこれまでに無い材料の実現を可能とし、高い産業応用上の需要に応えること

 が期待される。



 早稲田大学理工学術院の望月維人(もちづきまさひと)教授は、青山学院大学大学院

理工学研究科博士前期課程2年の小林賢也(こばやしまさや)との共同研究により、

その発見から40年以上もの長い間謎とされてきた、冷やすと膨張する物質

「逆ペロブスカイト型マンガン窒化物」の「負の熱膨張」メカニズムを世界で初めて

理論的に解明しました。

 なお、本研究成果は、2019年2月21日に『Physical Review Materials』で

発表されました。

 本研究は日本学術振興会(JSPS)科学研究費補助金基盤研究B「トポロジカル磁気

テクスチャの非平衡ダイナミクスと量子輸送現象の理論研究」(研究代表者:望月維人)

の一環として実施されました。



情報提供元: PRワイヤー
記事名:「 温めると縮む物質の負熱膨張現象メカニズムを解明