AI の可能性をフルに発揮するためには、信頼という堅固な基盤が必要であるとマイクロソフトは考えています。AI ソリューションが最大限のセキュリティ、プライバシー、安全性を提供できなければ、ユーザーは使用しないでしょう。AI の恩恵を最大限に享受するためには、私たちはこれらの質問への答えを見つけるために協力し、人々が信頼できるシステムを構築しなければなりません。
AIへの信頼を構築する
マイクロソフトは、最終的に AI が信頼できる存在であるためには、透明性、安全性、多様性に加えて、最高水準のプライバシー保護を維持しなければならないと考えています。そして、AI によるソリューションの開発と展開の中核にあるべき、以下の 6 つの基準を設定しました。
2. 透明性: AI の人々の生活への影響が増すにつれ、どのようにしてAIが判断したかを人々が理解できるようAI システムの機能に関する背景情報を提供し、潜在的な偏見、エラー、予期せぬ結果を容易に特定できるようにしなければなりません。
3. 公平性: AI システムが、たとえば、病気の治療や雇用に関する判断を行う時には、同様の症状または技能の者であれば誰に対してでも同じ判断を行うべきです。公平性を保証するためには、バイアスがAI システムにどのように影響を与えるかを理解しなければなりません。
4. 信頼性: AI システムは、明確な条件の下で動作し、予期せぬ状況においても安全に応答し、想定と異なる形で進化していかないように設計されなければなりません。AIシステムをどう展開して、いつ展開するかの意思決定においては、人間が重要な役割を果たさなければなりません。
5. 多様性: AI ソリューションは、不用意に人々を排除することになる製品や環境の潜在的障壁を予期した多様性のある設計規範によって、広範な人間のニーズと体験に対応しなければなりません。
6. 説明責任: AI システムを設計し、展開する人々はシステムの動作について説明責任を負います。AI の説明責任の基準は、ヘルスケアにおけるプライバシーなどの他の分野での体験と実務に基づくべきです。そして、システム設計段階だけでなく、世界での運営されている中でも、継続的に遵守されなければなりません。
これらの 6 つの基準がマイクロソフトの AI 製品とサービス設計の規範となっており、マイクロソフトは、製品がこれらの基準に準拠するかを制度的に確認するための社内委員会を設置しています。
これらの 6 つの基準の詳細情報に関心がある方は、プレジデント兼最高法務責任者 ブラッド スミス(Brad Smith) と Microsoft AI and Research Group 担当エグゼクティブバイスプレジデント ハリー シャム (Harry Shum) の共著「Future Computed:AIとその社会における役割」 (The Future Computed, Artificial Intelligence and its Role in Society)を是非ご一読ください。本書は、AI の未来にどう備えるべきかを論じており、以下URLから無料でダウンロード可能です。