再発リスクが中間的と考えられる女性への化学療法の効果をより正確に判定するため、主要試験群であるOncotype DX乳がん再発スコア結果が11から25の6,700人あまりの女性を、ホルモン療法と化学療法の併用またはホルモン療法単独にランダム化した。ランダム化したこれらの患者はTAILORx試験の全患者の65%に相当し、平均で約9年間の追跡調査を受けた。NCIの全国臨床試験ネットワーク(NCTN)に参加している5つの成人がん研究グループのすべてが、この試験に患者を登録した。この5つのグループは、ECOG-ACRIN、Alliance for Clinical Trials in Oncology(腫瘍臨床試験同盟)、NRG Oncology、SWOGおよびCanadian Cancer Trials Group(カナダがん試験グループ)である。Breast Cancer Research Foundation(乳がん研究基金)、Susan G. KomenおよびNational Breast Cancer Coalition(全国乳がん連合)を含む主要な乳がん支援組織も、この試験を支援した。
2015年には、TAILORx試験の副次的試験群であるOncotype DX乳がん再発スコア結果が11未満の患者の結果が、The New England Journal of Medicine誌に発表された。化学療法を併用せずホルモン療法のみを受けた女性1,626人の99%超が、5年後の時点で乳がんの遠隔再発を起こしていなかった。この結果は、化学療法を安全に回避することができる早期乳がん患者を特定するためのOncotype DX®検査の臨床的有用性を裏付ける、最高レベル(レベル1A)のエビデンスとなった。
Oncotype DX®について
乳がん、大腸がん、および前立腺がんの検査のOncotype DX®ポートフォリオは、がんの治療決定を最適化するために高度なゲノム科学を応用し、腫瘍独自の生物学的情報を明らかにします。同社の主力製品であるOncotype DX Breast Recurrence Score®検査は、化学療法の効果や、浸潤性乳がんの再発の可能性を予測することが示されています。さらに、Oncotype DX Breast DCIS Score™検査では、DCISと呼ばれる浸潤前の乳がんで再発の可能性を予測します。前立腺がんについては、Oncotype DX Genomic Prostate Score™検査が、治療介入の前に病気の侵襲性を予測し、がんの現在および将来のリスクをさらに明確にします。90ヶ国以上、80万人以上の患者で試験を行ったOncotype DX検査では、ゲノミクスをがんの診断と治療の重要な部分に位置付けることで、オーダメイド医療を再定義しました。検査の詳細については、www.OncotypeIQ.com, www.MyBreastCancerTreatment.org or www.MyProstateCancerTreatment.orgをご覧ください。