2018年1月31日



公益財団法人 日本漢字能力検定協会



2017年度「漢検」「文章検」資格活用状況調査結果のご報告

大学・短期大学における入試での活用割合「漢検」53%、「文章検」41%



漢字の読み書きと運用能力を測定する「日本漢字能力検定(以下、漢検)」および論理的な文章能力を客観的に測定する「文章読解・作成能力検定(以下、文章検)」を主催する公益財団法人 日本漢字能力検定協会(本部:京都市東山区/代表理事 会長兼理事長:髙坂節三)は、2017年8月から10月の3ヶ月間で、全国の大学・短期大学1,069校と専修学校2,838校を対象に「漢検」「文章検」の入学試験等における活用状況調査を実施しました。このたび、入学試験で「漢検」を評価・活用している大学・短期大学が1,069校中569校(53.2%)、「文章検」を評価・活用している大学・短期大学が1,069校中438校(41.0%)である等の調査結果がまとまりましたのでご報告します。



TOPIC① 大学・短期大学での「漢検」活用 621校(うち入試に活用しているのは569校)

2017年度の調査では、「漢検」を活用すると回答した大学・短期大学は、全国の大学・短期大学の58.1%にあたる621校でした。そのうち、2018年度入学試験において、出願要件や点数加算等で「漢検」を活用する大学・短期大学は569校でした。

「漢検」を活用する入試の種別は、推薦入試が349校と最多で、次いでAO入試が339校、一般入試が87校という結果となりました(複数の入試種別で活用している場合は、それぞれ校数に含む)。

具体的な活用内容や活用校の一覧等、調査結果の詳細については、当協会ホームページ(http://www.kanken.or.jp/kanken/investigation/university.html)にてご確認いただけます。



TOPIC② 大学・短期大学での「文章検」活用 460校(うち入試に活用しているのは438校)

当協会が2013年の秋に開始した「文章検」は、情報を正確に理解する力と、考えを的確に表現し相手を納得させる力を測定し証明する検定です。現在、2級・準2級・3級・4級の4段階のレベルを設定しています。「文章検」では、複数の能力が関連した総合的な技能である「文章能力」を、「読解力(要約・構成)」「作成力」「基礎力(語彙・文法)」の3つの力に分類し、それぞれの知識や能力を客観的な採点基準に基づいて点数化します。「文章能力」を分類して捉えることで、能力育成のポイントが明確になり、体系的な能力育成が可能となります。

そのような特長が評価され、現在「文章検」は、企業の社員研修や大学の初年次教育、中学・高校の授業、また入学試験や昇格試験等の能力測定の場で主に活用されています。

今回の調査では、全国の大学・短期大学の3校に1校(41.0%)にあたる438校が入試で「文章検」を資格として評価・活用していることがわかりました。具体的な活用内容や活用校の一覧等、調査結果の詳細については、当協会ホームページ(http://www.kanken.or.jp/bunshouken/education/college/investigation.html)にてご確認いただけます。

情報化社会の中で、文章によるコミュニケーション量は爆発的に増加しており、文章能力の重要性は高まっています。また、グローバル時代の今、複雑で高度なコミュニケーションを行う必要性も増しており、その基礎となる母国語での論理的思考力の重要性も同様に高まっています。現代に必要不可欠なベーシックスキルとして、「文章検」で測定できる能力は、今後ますます注目され必要とされるものと考えております。



TOPIC③ 専修学校での「漢検」活用 600校(うち経済的援助の条件に活用しているのは251校)

2017年度の調査では、「漢検」を活用すると回答した専修学校は、全国の専修学校の21.1%にあたる600校でした。

「漢検」を活用する種類としては、「経済的援助(受験料、入学金、授業料減免などの経済的援助が受けられる要件の一つとする)」が251校と最多で、次いで「合否判定考慮・参考(申請があれば入試時に参考にする)」が250校という結果となりました(複数の種類で活用している場合は、それぞれ校数に含む)。

「経済的援助」の条件として「漢検」を活用する専修学校251校のうち、87校が「漢検」の2級(高校卒業・大学・一般程度)、68校が準2級(高校在学程度)、83校が3級(中学卒業程度)を条件として設定しています。



当協会は、今後も漢字・日本語の能力を高める活動に一層力を入れてまいります。



(参考)

大学・短期大学における「漢検」「文章検」資格活用状況調査(2017年度調査)

専修学校における「漢検」「文章検」資格活用状況調査(2017年度調査)



▼調査の趣旨

文部科学省の「検定試験の評価の在り方に関する有識者会議」より発表された「『検定試験の評価ガイドライン(試案)』について(検討のまとめ)」に基づいて実施。

▼調査・公表の目的

学校教育課程や入学試験、単位認定や在学中における検定の活用状況についての実態把握と、生徒や学生、保護者、教員の方々への進路選択の参考や学習の励みになる情報、保有資格を積極的に活用するための情報の開示。

▼調査時期

 2017年8月~10月(発表日:2018年1月31日)

▼調査対象

 ・全国の大学・短期大学1,069校(大学753校、短期大学316校)

・全国の専修学校2,838校

  ※『全国学校総覧 2017年版』掲載の大学・短期大学・専修学校から、募集停止・休止の学校を除き、

新設校を加えた全国の大学・短期大学・専修学校(当協会調べ)。

▼調査方法

 調査用紙を発送したうえで、FAX・電話で回答を得る。

▼調査項目

 ・2018年度入学試験や2017年度単位認定等における評価または判断材料としての「漢検」「文章検」の活用有無

 ・活用している学部、課程、入試種別、科目、対象級、活用の詳細

▼調査結果(概要)

回答校数:大学734校(回答率97.5%)、短期大学309校(回答率97.8%)、専修学校1,519校(回答率53.5%)



「漢検」 活用校数:大学421校(入試関連392校、入試以外98校)、

短期大学200校(入試関連177校、入試以外69校)

専修学校600校(入試関連276校、入試以外401校)

     ※複数の種類で活用している場合は、それぞれ校数に含む。

詳細情報:(大学・短期大学)http://www.kanken.or.jp/kanken/investigation/university.html

(専修学校)http://www.kanken.or.jp/kanken/investigation/vocational.html

           ※掲載校数は、学校側の掲載・削除の要望等により変更になる場合があります。



「文章検」 活用校数:大学326校(入試関連312校、入試以外45校)、

短期大学134校(入試関連126校、入試以外26校)

専修学校205校(入試関連137校、入試以外84校)

      ※複数の種類で活用している場合は、それぞれ校数に含む。

詳細情報:http://www.kanken.or.jp/ bunshouken/education/exam/investigation.html

       ※掲載校数は、学校側の掲載・削除の要望等により変更になる場合があります。



情報提供元: PRワイヤー
記事名:「 【「漢検」53%「文章検」41%】2017年大学・短期大学入試での活用割合