2017年11月13日



日本オラクル株式会社

株式会社 住環境計画研究所



国内最大規模!ノーベル経済学賞で注目された行動経済学を活用

生活者の自発的な省エネ行動を促す

日本初の大規模ナッジ※実証事業発表

全国エネルギー事業者5社が協力 環境省の掲げるCO2削減目標数値に貢献



 日本オラクル株式会社(本社:東京都港区、執行役 最高経営責任者:フランク・オーバーマイヤー)と、株式会社住環境計画研究所(所在地:東京都千代田区、代表取締役会長 中上英俊)は、環境省の「平成29年度低炭素型の行動変容を促す情報発信(ナッジ)による家庭等の自発的対策推進事業」(http://www.env.go.jp/press/103926.html)の委託を受け、「パリ協定」における2030年度までに温室効果ガスの排出量を2013年度比で26%削減するという日本の目標数値達成に向け、貢献する実証事業をスタートします。

 

※ナッジ(nudge)は、「そっと後押しする」ことを意味する英単語。行動経済学等の理論を活用し、社会・環境・自身にとってより良い行動を促すことを指す。今年度ノーベル経済学賞を受賞したリチャード・セイラー教授(米シカゴ大学)らが公共政策への活用を提唱したことで注目を集める。



 当プロジェクトは、委託事業の中の「生活者・事業者・地域社会の『三方良し』を実現する日本版ナッジモデルの構築」のプロジェクトです。生活者一人一人が “省エネライフスタイル” を実現できる社会に向け、全国エネルギー事業者5社(北海道ガス株式会社、東北電力株式会社、北陸電力株式会社、関西電力株式会社、沖縄電力株式会社)にご協力いただき、年間で全国延べ30万世帯を対象に、自発的なCO2削減アクションを促す大規模ナッジの実証事業を行います。当プロジェクトは国内最大の事業となります。



 2017年11月13日(月)には、東京ガーデンテラス紀尾井町(東京都千代田区)で「日本初の大規模ナッジ実証事業発表会」が行われ、環境省 地球環境局 地球温暖化対策課 地球温暖化対策事業室 水谷好洋室長、代表事業者の日本オラクル フランク・オーバーマイヤーCEOおよび村井建介ディレクター、共同事業者の住環境計画研究所 中上英俊会長、協力事業者の全国エネルギー事業者5社の代表者らが、本事業の成功に向けて一致団結して取り組むことを確認いたしました。



■日本版ナッジ・ユニットとは:

 関係省庁や環境省「平成29年度低炭素型の行動変容を促す情報発信(ナッジ)による家庭等の自発的対策推進事業」における採択事業者、産業界や専門家等から成る産学官連携の取り組みのこと。

http://www.env.go.jp/press/103926.html



■事業の概要:

 グローバル10カ国100社で実績のある オラクル社の「ナッジモデル」を、日本固有の特性(キャラクター文化、高いモバイル保有率、エネルギー事業者の地域密着性など)に適用させ、生活者のエネルギー使用に係る行動変容やライフスタイルの変革を促すことで、持続的なCO2削減を図っていきます。生活者、エネルギー事業者、地域社会がそれぞれ自走してCO2削減を目指す、三方良しの「日本版ナッジモデル」を5年間かけて構築することを目的としています。



 まず初年度にあたる2017年度は、北海道ガス株式会社、東北電力株式会社、北陸電力株式会社、関西電力株式会社、沖縄電力株式会社のエネルギー事業者5社の協力のもと、各社管内の約6万世帯(計約30万世帯)に、パーソナライズされたエネルギー使用情報やアドバイスからなる「省エネレポート」を、計4回送付します。また、日本固有のキャラクター文化に着目し、省エネレポートにキャラクターを取り込むことによるCO2削減の上積み効果も検証していきます。具体的には、オラクル社が海外で実績のあるスタンダードデザインと、本ナッジ事業向けに開発されたキャラクターが盛り込まれたデザインの2パターンの省エネレポートを約3万世帯ずつに送付し、各々のパターンがもたらすCO2削減効果を比較します。これらCO2削減効果以外にも、省エネレポートを受け取った生活者がもつ、エネルギー事業者へのイメージの変化、省エネ意識の変化など、質的な効果測定も実施することで、ナッジの効果を多面的に検証していきます。さらに、もうひとつの日本固有の状況である、高いモバイル保有率にも着目し、モバイルアプリやSNSを活用したナッジモデルのあるべき姿を、消費者調査を通して仮説検証します。



■本実証キャラクター「そらたん」:

「そらたん」は、地球に存在する大気、空気の精。

最近、自身の熱が上がってきていたり、体内のCO2濃度が高くなりつつあることから地球環境の危機を危惧している。「そらたん」は、ユーザーの省エネ行動と連動する形で自身の変化を見える化(省CO2行動の促進時は「澄んだ爽やかな色」に、そうでない場合は「濁った色」に)しながら、CO2削減行動につながるようなメッセージを、ユーザー目線でやわらかく、わかりやすく、ふわふわと伝える。かわいらしく、守りたくなる存在。



 また、本事業においては、上記家庭向けプログラムの他に、学校教育、職場教育を通したナッジプログラムを開発、実施する予定です。



■事業背景:

 2016年に採択された、京都議定書に続く温暖化対策を定めた国際協定「パリ協定」において、日本では2030年度までに、温室効果ガスの排出量を、2013年度比で26%削減する目標を掲げています。特に家庭・業務部⾨を含む⺠⽣部⾨では、約40%という⼤幅な排出量削減が必要といわれています。この目標の達成には、従来の取組の延長では実現が困難と考えられ、革新的なイノベーションによる解決が求められます。一方で、⺠⽣部⾨の排出量は、技術的なイノベーションやアプローチだけでなく、生活者一人一人が、自発的に環境に配慮した行動をとることが重要となっています。



■オラクル社の海外でのナッジ事業実績:

 オラクル社は2007年以降、グローバル10カ国100社のエネルギー事業者と、生活者の省エネ行動変容を促すナッジ事業を展開してきた行動型省エネサービスのリーディングカンパニーです。これまでに全世界で平均2.0%の持続的な省エネ効果を継続しており、約1,200万トンのCO2排出量削減、ならびに約2,280億円の家庭の光熱費低減に貢献しています。仮に日本全国の家庭で2%の省エネ効果を実現できた場合、約300万トンCO2/年の削減ポテンシャルに相当します。これは、日本政府が地球温暖化対策計画において「国民運動の推進」で2030年度までに計画している削減量(562万トンCO2)の半分程度を1年で達成するポテンシャルに相当します。



<当件に関するお問い合わせ>

日本オラクル株式会社 広報室 石川 電話番号:03-6834-4837

当事業のホームページ  https://j-nudge.jp/her/



情報提供元: PRワイヤー
記事名:「 国内最大規模!ノーベル経済学賞で注目された行動経済学を活用 「日本初の大規模ナッジ実証事業発表」