2017/11/09



国際交流基金アジアセンター



東南アジアの「今」を映す、短編ドキュメンタリー上映会

「Visual Documentary Project 2017」

12月7日(木)京都、9日(土)東京開催



 国際交流基金(ジャパンファウンデーション)アジアセンターは東南アジアと日本の映像作家が制作する短編ドキュメンタリー作品を募集し、上映を通じて東南アジア地域の現状を捉え、同地域が抱える諸問題の解決策を考える契機とするため、2014年度より京都大学東南アジア研究所と共に、「Visual Documentary Project(ビジュアル・ドキュメンタリー・プロジェクト)」を実施しています。このたび、2017年度の入選5作品が決定し、入選作品の監督・関係者9名を日本に招いて、12月7日に京都、12月9日に東京で上映会を開催します。

 今年度のプロジェクトでは、「東南アジアの都市生活」と題し、東南アジアの都市生活に見られる様々な表現をテーマに東南アジアと日本の12か国から作品を募集しました。その結果、各国から様々な切り口と視点でテーマに迫る、103の優れた作品が集まりました。上映作品の選考は、カンヌ国際映画祭「ある視点部門」でグランプリを受賞するなど、ドキュメンタリー映画を中心に国際的に高い評価を受けるカンボジアの巨匠リティ・パン監督も参加して行われ、厳正な審査の結果、インドネシア、カンボジア、フィリピン、マレーシア、ミャンマーを舞台にした5作品が選ばれました。

 上映会では、作品上映の他、東南アジアの映画界に新たな風を吹きこむ気鋭の映画監督や関係者たちと、コメンテーターを交えたトーク ディスカッションも予定しており、制作動機や作品の背景に迫ります。



■上映会 概要

<京都会場>

(入場無料・申込み不要・先着順入場)

日程:2017年12月7日(木)13時30分~18時(開場13時) ※途中入退場可

会場:京都大学東南アジア研究所 稲盛財団記念館3階 大会議室(京都市左京区吉田下阿達町46)

登壇者:入選5作品の監督および関係者 

コメンテーター:福岡正太(国立民族学博物館、准教授)小林知(京都大学、東南アジア地域研究研究所、准教授)、川本佳苗(龍谷大学)、日下渉(名古屋大学大学院、准教授)、

若井真木子(山形国際ドキュメンタリー映画祭・東京事務局)、山本博之(京都大学、東南アジア地域研究研究所、准教授)



主催:京都大学東南アジア地域研究研究所(https://kyoto.cseas.kyoto-u.ac.jp/

共催:国際交流基金アジアセンター (http://jfac.jp/



<東京会場>

(入場無料・申込み優先)

日程:2017年12月9日(土)13時30分~18時(開場13時) ※途中入退場可

会場:国際交流基金ホール [さくら](東京都新宿区四谷4-4-1)

申込方法:①お名前、②ご所属、③ご連絡先を明記のうえ、件名を「VDP2017東京上映会参加」として、

jfac_vdp_info@jpf.go.jpまで、メールにてお申込み下さい。(12月7日締切)

登壇者:入選5作品の監督および関係者 

コメンテーター:石坂健治(日本映画大学教授)、若井真木子(山形国際ドキュメンタリー映画祭・東京事務局)

主催:国際交流基金アジアセンター(http://jfac.jp/

共催:京都大学東南アジア地域研究研究所(https://kyoto.cseas.kyoto-u.ac.jp/



※いずれも日本語と英語の逐次通訳・字幕あり。 

上映会の詳細は、国際交流基金アジアセンターウェブページ (http://jfac.jp/culture/events/e-vdp2017/をご覧ください。



■上映映画について

『しらさぎ』 (23分, 2017, マレーシア) 監督:ロー・ヨクリン

マレーシアのジョホールバルで水上生活を営む先住民セレタール人に関するドキュメンタリー。夫婦のアインとナシールを中心に、彼らが海から岸辺の村に移動したことが、ライフスタイルや生業にどのような影響を与えたかを映像で伝えている。急速な社会変化のなかで、コミュニティが柔軟性をもって対処し、不安定な未来に立ち向かう様子を描く。



『黄昏の郷愁』 (23分, 2015, インドネシア)  監督:ファジラ・アナンディヤ

このドキュメンタリーは、ガンバン・クロモンの演奏者であるゴーヨン氏が、自らの過去の栄光について思い起こす姿を繊細に描写している。一人の男性が音楽の保存のために一生を捧げた様子を取り上げることで、現代インドネシアが抱える伝統芸能存続の難しさを浮き彫りにする。



『ABCなんて知らない』  (22分, 2017, カンボジア) 監督:ソク・チャンラド&ノム・パニット

カンボジアの首都プノンペンの路上のホームレスとして生きるある父子の姿を通して、彼らが抱える困難を映し出すドキュメンタリー。より良い未来を切り開くには教育が不可欠であることを示すとともに、ローン・ダラが息子を育てるために日々直面する試練をたどる。



『私たちのヤンゴン』(28分, 2017, ミャンマー)  監督:シン・デウィ

甚大な変化を遂げつつあるヤンゴンをユニークな視角から映し出す。和をもって生きることは生きる技である。都市の魅力は、抗しがたく誘惑的である。ヤンゴンは、農村からの移民にとって皆で暮らせば安全な砦となる。詩の朗読と、都市ヤンゴンの風景映像を織り交ぜるユニークな手法で、このドキュメンタリーは、希望や願望にあふれる都市に住む多様な人々が、心のなかで抱く葛藤や忍耐を描いている。



『密告』 (23分, 2017, フィリピン)  監督:カミール・サモンテ&パム・バレオ

ドゥテルテが権力の座について以来、フィリピンでは、政府による麻薬撲滅キャンペーンのもとで横行する毎夜の人斬りが人々を恐怖におとしめている。このドキュメンタリーは、愛する息子をこの闘いで失ったある家族が経験する苦境を描き、現在進行中のフィリピンにおける政治危機を、ある個人の視点から赤裸々に描いている。



【国際交流基金アジアセンターについて】 http://jfac.jp/

独立行政法人国際交流基金(ジャパンファウンデーション)は、全世界を対象に総合的に国際文化交流事業を実施する日本で唯一の専門機関です。アジアセンターは 2014 年4月に設置され、ASEAN 諸国を中心としたアジアの人々との双方向の交流事業を実施・支援しています。日本語教育、芸術・文化、スポーツ、市民交流、知的交流等さまざまな分野での交流や協働を通して、アジアにともに生きる隣人としての共感や共生の意識を育むことを目指しています。



情報提供元: PRワイヤー
記事名:「 東南アジアのドキュメンタリー上映会「Visual Documentary Project 2017」12月7日京都、9日東京開催