2017年10月12日



国立大学法人 筑波大学

つくば国際スポーツアカデミー





次世代の国際スポーツ界をリードする人材の育成に向けて

つくば国際スポーツアカデミー(TIAS)が第3期生入学式を開催

初となる日本人オリンピアンが入学

リオ、平昌、東京大会に携わる人材が一同に集結!





 日本政府が推進するスポーツおよびオリンピック・パラリンピックムーブメント普及のための「Sport for Tomorrow」プログラムの一環として開設された、つくば国際スポーツアカデミー(Tsukuba International Academy for Sport Studies:以下、TIAS)は、9月29日(金)に筑波大学にて、第3期生入学式を開催しました。

【画像: http://prw.kyodonews.jp/img/201710106675-O2-Ru4M2GDB



今年度で開校3年目となるTIASは、第3期入学生として、日本を含む世界16カ国より19名を迎えました。 入学者の中には、各国競技連盟や教育機関所属、さらにはTIAS開校以来初のオリンピアンをはじめ、多様なバックグラウンドを持つ人材が集まりました。第2期生を含めると、リオデジャネイロ2016大会、平昌2018大会、そして東京2020大会関係者が揃うこととなり、各大会の知見をつなぎ、未来の国際スポーツ界の発展を牽引する人材育成プログラムとして、さらに前進しました。



 近年、オリンピック・パラリンピック競技大会の開催都市や開催国が、どのように「オリンピック・レガシー」を後世に残すかにますます注目が集まっています。特に2020年東京大会を目前に控えた今、TIASは日本に拠点を構えながら世界中から優秀な学生を迎え、世界最高峰のオリンピック学を提供し、未来に向けた人材を育成している役割は、オリンピック・レガシーを創出するうえで非常に重要な立場にあると考えています。



 筑波大学・TIASアカデミー長の真田久は、「ここにいる学生の一人ひとりが2020年の東京オリンピック・パラリンピックのレガシーです。次世代のスポーツ界を、TIASとともに構築していく責任を担っていく人材です。」と述べ、近代オリンピックの父であるピエール・ド・クーベルタンや、明治から昭和にかけて日本のスポーツ普及に尽力した元筑波大学学長である加納治五郎の言葉を交え、オリンピック・レガシーとしての国際スポーツ人材の重要性を強調し、第3期生を迎えました。また、来賓として参加したスポーツ庁審議官である藤江陽子氏は「TIASでの経験は、今後の国際スポーツ界を牽引するリーダーとしての基盤となります。またTIASで構築したネットワークは、皆さんが将来国際スポーツ界で活躍するときに生かされるでしょう。」と、19名の第3期生に今後の期待を述べました。



 10月から第3期プログラムを開始するTIASでは、世界各国から多様な人材を集め、独自のプログラムと様々な体験を経た卒業生を国内外のスポーツ機関や関連企業に輩出し、卒業生・在校生間の強力なネットワークを構築しています。今後もトップレベルの国際スポーツ人材やその育成に関する知見が集結し、国際スポーツ界の発展を支えるプラットフォームとしての役割を強化したいと考えています。



◆第3期生コメント

酒井麻里子(さかいまりこ)/日本出身

シンクロナイズドスイミング日本代表選手として2012年ロンドンオリンピック出場

【コメント】

「世界各国の多様なバックグラウンドを持つ生徒とともにTIASで学び、インサイトを分かち合うことで、自身の知識を深めることはもちろん、グローバルな視点を広げられると思います。TIASを通じて、世界から集まった仲間とアイディアをシェアすることも楽しみです。」



Mariana Ziemkiewicz de Carvalho Pinto/ブラジル連邦共和国出身

2016年リオデジャネイロ大会組織委員としてパートナーのアクティベーションに従事

【コメント】

「2020年に向けて盛り上がりを増していく日本の環境下で、グローバルなTIASの学際的なプログラムを通じで知識を深められる機会を魅力に感じました。TIASでの経験を活かし、社会のスポーツへの関心を醸成することで社会に貢献できればと思います。卒業後は国際オリンピック委員会のマーケティング部門で活躍していきたいです。」



Nzevimana Celestin/ルワンダ共和国出身

2013年より4年間、ルワンダパラリンピック委員会の代表を務めた実績を持つ

【コメント】

「TIASで専門的な知識を身につけ、自身のリーダーシップ力を強化すると共に、スポーツに関わる国際的な人々との交流を深めたいです。卒業後はTIASので経験を活かし、国際パラリンピック委員会の一員として、アフリカはもちろん、国際的に障がい者スポーツの発展に貢献したいです。」



◆第2期生コメント

Chungmi Lee/韓国出身

【コメント】

「TIASのプログラムは、非常に学際的であり、研究論文から実践的な力がつくイベントへの参加など、幅広い経験を得られています。TIASのインターンプログラムを通じて、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会にて、スポーツプランニングのアドバイス及びリサーチに従事しました。2018年平昌オリンピックでは、ジェネラルマネージャーとして、大会開催期間中トップスポンサーのホスピタリティハウスのマネジメント及びオペレーションを担当します。」



◆つくば国際スポーツアカデミー(TIAS)とは

 TIASは、日本政府が推進するスポーツおよびオリンピック・パラリンピックムーブメント普及のための「Sport for Tomorrow」プログラムの一環であり、政府の全面的な支援を受けています。TIASの母体である筑波大学は、アジア初の国際オリンピック委員会(IOC)委員である嘉納治五郎を前身校の学長に持ち、100年以上にわたって日本のオリンピック・ムーブメントを牽引してきました。2020年オリンピック・パラリンピック競技大会を見据え、TIASでは、世界から選出された学生と交流し、オリンピック・パラリンピック教育をはじめ、最新のスポーツマネジメント、ティーチング・コーチングなど、幅広く学ぶことができます。 詳細については、http://tias.tsukuba.ac.jp/ をご覧ください。



【つくば国際スポーツアカデミー(TIAS)概要】

設置する研究科名: 人間総合科学研究科

学位名:    修士(スポーツ・オリンピック学)

英語名:  Master of Arts in Sport and Olympic studies

入学時期: 平成29年10月

期間:   修業年限は2年間だが、優秀な人材を国際的に募集し、18か月の早期終了を目指す

定員:   19名(うち、日本人1名)

平均年齢: 31歳(最年長43歳、最年少22歳)

国籍:   16カ国……アメリカ、インドネシア、オランダ、カメルーン、韓国、グアテマラ、タイ、中国、日本、ニュージーランド、バングラデシュ、フィジー、ブラジル(3)、ペルー、ルワンダ(2)、ロシア  ※()内は人数、()なしは1名を示す



【スポーツ・オリンピック学学位プログラム 概要】

(1)人材養成の目的

本学位プログラムは、2020年オリンピック・パラリンピック競技大会とその先を見据え、オリンピズムとスポーツの価値を体現し、スポーツのマネジメントやビジネス、スポーツ医科学、開発と平和のためのスポーツ、コーチングや体育に関する実践的な知識を英語によって学び、かつ日本文化に対する理解力をもって、21世紀の国際スポーツ界をリードする人材を養成することを目的とします。



(2)教育目標

以下の5つの能力をもった人材の育成を目標とします。

1)国際情勢及び地球規模課題とスポーツの使命に対する理解力

2)先端的なスポーツ科学の知を基盤にしたリーダーシップの実践力

3)2020年東京オリンピック・パラリンピックを契機としたオリンピズムとスポーツの価値、特に“Integrity of Sport(スポーツの高潔さ)”を体現し、実践する能力

4)日本文化に対する理解力と英語力を基礎にしたコミュニケーション能力

5)グローバルな俯瞰力と地域社会で生活する人々へのまなざしをもつ「グローカル」な視点と実践力



(3)教育課程の編成・実践の方法

学位に相応しい能力を身につけるため、以下のような教育課程を編成し、実施します。

1)専門科目(共通)(8~10単位履修):

キャリア・ビジョンに沿って、国際スポーツ組織や競技大会などにおける実践的知識を学び、グローバルな俯瞰力と現場での実践力をもとに、国際スポーツ界のリーダーとしての総合能力を身につけます。

2)専門科目(専門分野)(4~8単位):

5分野(「オリンピック・パラリンピック教育」「スポーツマネジメント」「スポーツ医科学」「開発と平和のためのスポーツ」「ティーチング、コーチングと日本文化」)から一つを選択し、先端的なスポーツ科学に対する理解力を基盤にした現場での実践力を身につけます。

3)専門基礎科目(必修)(11単位)

スポーツ・オリンピック学の基礎力として、オリンピズムとスポーツの価値に対する理解力と実践力、日本文化に対する理解力、そして以上を基盤にしたコミュニケーション能力を身につけます。



情報提供元: PRワイヤー
記事名:「 つくば国際スポーツアカデミー(TIAS)が第3期生入学式を開催