1978年生。ターンテーブル奏者、DJ、キュレーター。オランダ、アムステルダムのSTEIM電子楽器スタジオで長年Artistic Directorとしてリサーチ、キュレーション、レジデンシープログラムを任され、100以上のコンサートプログラムおよびアーティストプロジェクトを企画/製作。演奏家としてはターンテーブルと独自の演奏ツールを組み合わせながら実験音楽/インプロビゼーション/電子音楽の分野で活動。これまでにCTM Berlin, Warsaw Autumn, Flow Festival Helsinki, REDCAT LA, March Meeting Sharjah、Jazz em Agosto Lisbon、台北TranSonic、Platforma Moscowなどへの招聘、世界中のレーベルから作品をリリースしている。現在は香港に拠点を移しアンサンブルズ・アジア/アジアン・ミュージック・ネットワーク・プロジェクトディレクターを務めている。
イ・カホ(クアラルンプール)
作曲家、中国フルート笛子(ディーズ)、簫(シャオ)の即興演奏家。第11回BOH Cameronian Arts Awards(マレーシア、2014年)、マレーシア・フィルハーモニー管弦楽団作曲賞(マレーシア、2007年)などを受賞。同世代の東南アジアの作曲家の最重要人物として彼の作品はアジア、アメリカ、ヨーロッパの多くのアンサンブルによって広く演奏されている。彼の作品は様々な民族文化の伝統的な楽器やリズムを取り入れ、若い頃に現代美術から学んだ空間の感受性を反映させた大胆で前衛的なものとして広く認識されている。2015年にカリフォルニア州クレアモントのスクリップス大学の特別客員教授として招聘され、クアラルンプール・コンテンポラリー・ミュージック・フェスティバル2009のフェスティバル・ディレクター、SoundBridge Festival2013のフェスティバル・ディレクター、マレーシア現代作曲家協会会長(2014年〜2016年)、2000年からマレーシアのSEGiカレッジ・スバン・ジャヤのシニア講師としてクアラルンプールの音楽教育と文化社会の現場に大きく貢献している。
C. スペンサー・イェー(ニューヨーク)
即興ミュージシャン、作曲家、「Burning Star Core」のプロジェクトでも知られる。近年はMoMA(ニューヨーク)での「Modern Mondays」、ウォーカー・アート・センター・ミネアポリスでの「Sound Horizon」、キッチン(ニューヨーク)での「Ed Atkins: Performance Capture」、リバプールビエンナーレでの「The Companion」やホイットニー・ミュージアム(ニューヨーク)、 D-CAF(カイロ)、近代美術館内映画博物館(ワルシャワ)などでプロジェクトを行う。2014年にホイットニー・ビエンナーレへの寄贈作品としてTriple Canopyと共同製作を行い、2015年には ISSUE Project Room NYCでアーティストレジデンスを行い、MoMA/PS1.の「Greater New York」パフォーマンス・プログラムとして参加した。最近リリース作品には「Solo Voice I-X」 (Primary Information)、Okkyung Lee、Lasse Marhaugとの「Wake Up Awesome」(Software Recording Company), 「"Long Pig"」(Bocian)などがある。ニューヨークのブルックリンにあるマイクロシネマの上映プログラムの選定や予告編の編集などのボランティアを務め、ビデオ作品は Electronic Arts Intermixから配給されている。また、「Triple Canopy」「BOMB」「The Third Rail」「Personal Best」の編集にも参画している。
アルヴィン・ノエラスことカリフ8はマニラのサウンド・ビジュアルアーティスト。彼はすでに与えられたものの破片をかき集め、混ぜ合わせることで生まれる新しい文化的な意味を追求する。これまでに影響を受けてきたトゥルースクール・ヒップホップ、エクスペリメンタル、フォーク、ノーウェー ブ、サウンド・アートなどの要素をハイブリッドに組み直し、体を揺さぶるようなかつリスナーとの間に様々な解釈の可能性が開くような音の体験を創り出す。この22年間、ローカルなビジュアル・アートとサウンド・アートのシーンと関わりながら、マニラと海外で活動している。2003年に伝統的な音楽から新しい音楽、実験的な音楽、ノイズに至るまで、多様でポピュラーではないパフォーマンスのキュレーションをおこなうサウンドプラットフォーム「Subflex」を創設。フィリピン文化センター、韓国国立アジア文化殿堂、コペンハーゲンLO-FTF、北京XP、上海シェルター、東京DOMMUNE、サイゴンInstitute of Lower Learning、マニラ青いパパイヤアートプロジェクト、1335Mabin、Drawing Roomなど様々な場所で展示、演奏をしてきた。2015年にはレコード「Stillborn Etudes」をブリスベンのDub Temple Records 、CD「Realized Patterns &Splintered Sequences」を東京のO-Rich、2013年にカセット「Derelict Features of the Domain」を上海のSVBKVLTからリリースをしている。
ヤンゴン出身。シンガポールでブライアン・オライリーのもとコントラバスの可能性と実験的なノイズ音楽を学ぶ。現在はヤンゴンでレコーディングエンジニア、音効作家として暮らしながらミャンマーのノイズシーンの発展のために尽力している。2014年にヤンゴンのギャラリーで初めてのソロ・ノイズパフォーマンスをして以来、彼の作品とリサーチは、東南アジアの実験的な音楽シーンに焦点を当てている。またオーディオ・ネットワーキングとサラウンド・ミキシング・システムの研究を独自で進めている。彼の最初のノイズトラックは、東南アジアのミュージシャンとともに「NOT YOUR WORLD MUSIC」のアルバム名で海外でリリースされた。
アーノント・ノンヤオ(チェンマイ)
1979年、バンコク生まれ。大学で絵画を専攻しながらも、音響、映像、インスタレーション、サイトスペシフィックアートとパブリックアートを含む、様々な手法を作品に取り入れた活動を行っている。振動に関心を持ち、振動に関する多様な実験的なアートプロジェクトに取り組んでいる。これまでの個展はカナダ・ケベックMANIF D'ARTでUnstable(ry) Life 、横浜黄金町バザール2015 Site C-studioでPinky Soundy、タイ・バンコクGallery VERでTRANCE 、チェンマイ大学でのImaginarium - Water Cave など。その他世界各国でのグループ展にも参加。
ユエン・チーワイ(シンガポール)
シンガポールを中心として活動している音楽家、芸術家、デザイナー。即興的な創作を通じて、音やイメージ、言葉との関係を探求している。2008年に大友良英(日本)、リュウ・ハンキル(韓国)、ヤン・ジュン(中国)とFEN(Far East Network)を結成。FENでの音楽活動は、アジア間での学際的な共同創作に焦点を当てている。アンサンブルズ・アジア/アジアン・ミュージック・ネットワークでは、共同ディレクターとして、アジアン・ミーティング・フェスティバルに参加。東南アジアとの結びつきを強めることで、数多くの東南アジアと世界中のミュージシャンとの新しいコラボレーションの橋渡しを成功させてきた。また、シンガポールの前衛的・実験的なロックバンド「The Observatory」の中心メンバーとしてギター、シンセサイザー、エレクトロニクスを担当。現在までに10枚のアルバムをリリースしている。