2017年7月4日



株式会社電通パブリックリレーションズ



PR効果測定の脱広告換算

電通PRが「レピュテーションマトリックス」を提供開始



 株式会社 電通パブリックリレーションズ(本社:東京都中央区、代表取締役社長執行役員:畔柳 一典、以下電通PR)は、PRの効果測定・分析モデル「Reputation Matrix™(レピュテーションマトリックス)」を使った新サービスの提供を7月4日から開始いたします。



「Reputation Matrix™」とは、企業・組織が行うPR活動の効果を、報道やソーシャルメディアの露出の「量」に加え、メディアやさまざまなターゲットにおけるレピュテーションの「質」も把握することで、統合的に調査・分析する新しいモデルです。

目的や予算に応じてさまざまな調査を組み合わせることが可能で、コミュニケーションプランの策定や費用対効果の検証に活用できます。



■「Reputation Matrix™」の開発背景

これまで、日本の多くの企業やPR 会社では、PR 活動の成果や効果を、ニュースメディアにおける露出量を広告費に換算する「広告換算」(注1)で評価するのが主流でした。

しかし、海外のPR業界では2010年に「バルセロナ原則」(注2)と呼ばれるPRの効果測定に関する基準(スタンダード)がまとめられ、「広告換算値はPRの価値ではない」(注3)という宣言とともに、国際的にも同原則の順守が呼び掛けられています。

電通PRでは、これらの世界的な動向に合わせ、新たなPR効果測定・分析を確立すべく、

「Reputation Matrix™」を開発いたしました。



「バルセロナ原則」を発表したAMEC

(International Association for Measurement and Evaluation of Communication)の

CEOバリー・レッゲター氏は、本リリース発表に際し、以下のコメントを寄せています。



<バリー・レッゲター氏のコメント>

「世界のPR業界が広告換算に異を唱えるという、進歩的な動きを示しているのは歓迎すべきことです。われわれAMECでは、広告換算から脱却するための国際的なキャンペーンを展開しているところです」

(原文)“It is a welcome move to again show that the worldwide PR industry is progressively ‘Saying No to AVEs.’ AMEC for its part is mounting an international campaign to stop using AVEs”.



■「Reputation Matrix™(レピュテーションマトリックス)」の概要

企業・組織のPR活動を、露出の「量」とレピュテーションの「質」の両面から把握できる、新しい効果測定・分析モデルです。

目的や予算に応じて、ソーシャルリスニングや企業魅力度調査などのさまざまな調査を組み合わせることで、総合的に分析を行います。



<調査・分析項目>

● リーチポイント(Reach Point/RP):ニュースメディアとソーシャルメディアの露出量を同じ基準で比較するために採用した、新たな測定基準。情報を受け取ることが可能な延べ人数を表す。



● ソーシャルリスニング:Twitter上の投稿を分析し、生活者の本音を把握。

定量も定性も調査でき、速く、かつサンプル数も多く取れるメリットがある。



● ターゲット調査:Twitterでは取りきれないステークホルダーの反応が知りたい時に行うWeb調査。

  年代や職種など、特定の属性にフォーカスしたターゲットの反応が知りたい時に活用。



● 企業魅力度調査:生活者が企業に感じる魅力を人的魅力、会社的魅力、商品的魅力の3つの魅力で分析した電通PRオリジナルの調査。競合他社との比較が可能。



● 報道レピュテーション調査:報道の結果を6領域20属性に分解し、定量的にスコア化。競合他社との比較も可能。



● 報道状況分析:報道の結果をメディア別に整理し、その特徴を定量的に把握する分析手法。



● 報道論調分析:各メディアの報道の論調や経緯を定性的に整理し、比較・把握する。メディアごとの報道方針や特徴などを把握する分析手法。



他にも、インフルエンサーやインターナルを対象としたヒアリングなどを組み合わせることも可能です。サービスの概要については、ウェブサイトをご覧ください。



注1:「広告換算」はメディアで報道された記事や映像の面積、時間を、

   広告として購入した場合の媒体費(定価)に換算する測定手法のひとつ。



注2:「バルセロナ原則」は

   AMEC(International Association for Measurement and Evaluation of Communication:

   国際コミュニケーション測定評価協会) が2010年に発表。

   2015年に「バルセロナ原則2.0」として修正されました。



注3:「広告換算値はPRの価値ではない」という項目は、

   2015年に「広告換算値はコミュニケーションの価値ではない」と改められました。



■バルセロナ原則2.0

1.  ゴールの設定と効果測定はコミュニケーションとPRにとって重要である。

2.  アウトプットだけの測定よりも、

   むしろコミュニケーションのアウトカムを測定することが推奨される。

3.  組織のパフォーマンスへの効果は測定可能であり、可能な限り測定すべきである。

4.  量と質を測定・評価すべきである。

5.  広告換算値はコミュニケーションの価値ではない。

6.  ソーシャルメディアは他のメディアチャネルとともに測定可能であり、測定すべきである。

7.  測定および評価は、透明性があり、一貫性があり、有効なものであるべきである。



■株式会社電通パブリックリレーションズ

電通PRは1961年の創立以来、国内外の企業・政府・自治体・団体の戦略パートナーとして、レピュテーションマネジメントをサポートしています。

総勢271人の社員が、データ分析、そしてそこから得られたインサイトに基づくコンテンツ開発と最適な情報流通デザインを通して、クライアントの「社会との対話力」強化に取り組んでいます。

2009年および2015年には、日本国内で最も優れたPR会社に贈られる「ジャパン・コンサルタンシー・オブ・ザ・イヤー」(The Holmes Report主催)を受賞しました。



情報提供元: PRワイヤー
記事名:「 PR効果測定の脱広告換算 電通PRが「レピュテーションマトリックス」を提供開始