5月8日月曜日の連休明けが想定通り大きく窓空けで寄り付きました。



その後陽線となるか? 陰線となるか? の見極めでしたが、陽線となり大きさも想定外に大きな陽線となったことで、連休の狭間で上放れの雰囲気が出ていたものがそのまま実現する形となりました。



しかし、建玉に関しては、連休明けに上に行くと思えても、買い優勢には出来ずに連休明けを迎え、悔しさを感じながらの建玉の調整を行う一週間となりました。



連休中に地政学リスクのさらなる後退、トランプ政権のオバマケア代替え案の議会の一部通過、6月に実行されそうだという利上げ観測、極め付けがフランス大統領選の結果などでリスクオフから一気にリスクオンの流れとなりました。



それにより日経平均は年初来高値を更新し、2万円をチャレンジしてきましたが、急激な戻りからの上抜けとなったことで、利確による揉み合いから気持ち押す形となっています。



天井となった5月11日木曜日は、一目均衡表の雲のねじれポイントとぴったり重なり、値幅としては2015年の12月の高値の横軸のトレンドラインに頭を抑えられる形となっています。



現状、押し目形成中というのが妥当な判断で、トレンドとしては明確に上昇トレンド入りしている認識でおります。



この後の押し目ポイントは、前回高値や5月2日から5月8日かけて空けた窓の入り口と出口、さらには75日線、25日線、さらには4月26日から5月1日の揉み合いにより出来ている価格帯別出来高の膨らんいでる部分とみており、深く押しても1万9,000円は割らないだろうと考えます。



ただし、再度、地政学的リスクの高まりが起きたときには、一瞬にして今のスタンスは変化しますのでご注意ください。





現状分析




5日線ですが、4月19日に5日線を上回って以来 約ひと月ぶりに5日線を終値ベースで割り込みました。



週明け終値ベースで5日線を下回るかで、週の動向に関する考え方が見えてきます。



25日線は、上向きを維持して上への乖離も維持しています。



11日の木曜日の高値の時に5.4%の乖離となり、そこそこの乖離幅を形成しての押しに入りました。



日経平均では5%を超えたらそろそろと考えられるポイントですので、想定内の上げでの押しに入ったと考えます。



75日線は、75日線を中心に見た、グランビルの法則での買いの2を示す動きが、確約的な形を形成しました。



となると現状はさらなる上値追いという方向感が示されていると考えられます。もちろん一直線に上がると言っているわけではないです。



トレンドラインとしては、上が2015年12月の高値の横軸が機能しているのとその上には、2015年6月の高値の横軸が機能してくると考えます



さらには現状イレギュラーですが1月27日と3月2日を結んだ斜めの線も機能しているのかなと考えられます。



下に関しては、イレギュラーなラインとしては2月7日と2月27日を結んだラインが直近のサポートラインとなるか注目で、さらには5月2日から8日かけて空けた窓の入り口と出口が考えられます。



さらに3月26日、4月24日、5月1日の高値の横軸も気になるところとなってきます。ちなみにこのラインも、厳密にいうと窓があるので入り口と出口が存在してきます。



そして単純に75日線、25日線までが意識するところで、今の現状で25日線を割り込むことは想定しづらいと考えます。





テクニカル指標






一目均衡表を見ると、上方シグナル点灯中で雲 基準線 転換線のすべての上におり遅行線も日々線の上となっています。



11日木曜日は雲のねじれで警戒でしたが、今のところ一旦天井という形状を形成しています。



ちなみに木曜日が日柄では、そこから16日となっており、基本数値の17日の前後の日柄となっています。



そしてこの先の未来予測としては、トレンドが崩れず押した後、再び高抜けしていくときには、遅行線が天井、日々線が底となるのが今から9営業日後の5月25日に天井を付けることが想定されます。



ボリンジャーバンド




バンドが一気に開き+2σから上放れしてバンドウオーク開始。週末に+2σを割り込んでこの後 +1σを維持できるかに注目となります。



スローストキャスト




買われすぎゾーンで2本のラインが横に推移することで、明確な上昇トレンドを形成しております。



この後の展開として、この上昇トレンドシグナルを崩すには、2本のラインが下まで降りていき、上に戻り切れずに再度した目で降りたときには上昇が終わったとなります。





総合判断




トレンドは上昇で上値追いをしていくことを目先の方向感として、直近は今の押しがどこで下げ止まるかに注目となります。



上値追いとしては2万1000円を上抜けるかに注目ですが、上抜くためには利上げ観測の内容が年内の回数と利上げ幅の内容によってとなってくると想定します。



内容次第では為替が1ドル125円を目指す展開となり2万1000円の上抜けも想定されますが、2万1000円の上抜けは年末になるのかなあというのが現状の見立てです。



ただ、今の世界情勢から想定外なことが起きることもあるので、明確な上値めどや時期を考えるのは無意味になるのかなとも考えます。



その上で今すべきことを考え 目先の動きに常に対処対応し続けるのが私の考え方であり、一番リスクを軽減したスタンスなのでは? と考えます。



そして月曜日は多少押してくることが想定されます。



このままの動きを考えると5日線を割り込んできそうですので陰線2本から3本は新値で出てくると考え買い場探しとなると想定します。



では、週明けも冷静に慎重に対応していきましょう。(執筆者:城 晶子)



情報提供元: マネーの達人
記事名:「 【日経平均観測】上昇トレンド中の押し目