じりじりと段階的に安値更新し、底値模索となりました。



現状のチャート形状を見ると、BOX下離れの可能性は高いと推測できますが、週末の動きを見ると、いやらしく、オーバーシュートを思わせるような値動きです。



非常にわかりづらく推移した動きが、継続しています。



安値更新した→次の日に微妙に反発して→また安値更新‥の繰り返しで、1月18日のボーダーラインとしていたBOX下限を割り込んだにも関わらず、反発示唆の足型で金曜日が引けています。



すごく思わせぶりな値動きで、「じゃじゃ馬相場」が、進化して成熟して「思わせぶり相場」となっているように思えます。



切り上がりのトレンドラインを窓空け陰線で割り込んだ時点で、下への警戒感を強く持とうと申してきました。



この考えは、今も変わらずで、週明けも、一旦反発しても簡単には楽観できない状況と考えます。





週明けは地政学的リスク警戒!




週末、気持ち円安傾向で、週明けも反発してきそうですが、反発する根拠が今のところ見えてきません。



それを考えると、自律反発の範疇ですので、大きくは(今の状況だけでは)戻れずに、逆に、地政学的リスクが週明けの相場にどのように反映してくるのか?



警戒感は一層必要と考えます。



逆に、BOX相場の下限でオーバーシュートしての反発となるかもという甘い考えも少しは心の片隅に置きます。



ただ、安値更新という現実の方がリアルであり、気持ちに対する重きをどちらに置くべきか、おのずとわかると考えます。



したがって、私の中では、



「売り玉を保有しながら、打診買いをロスカットしながら入れなおして」



という状況です。



現状分析




5日線ですが、下向きを継続してほとんど接したまま5日線とともに下がった一週間だったと見受けられます。



触っている状態で週末ですので、週明けに、上に離れていくか? 再度、下に離れていくか? 動きが出るのではと考えます。



25日線は、下向きを継続しており、週末は、結構な乖離をしています。



BOXであれば戻すだろうレベルの乖離ですが、BOXを維持できるか微妙ですので、材料としては薄いと考えます。



そして、25日線が75日線とデットクロスとなりましたので、中期トレンドでも下落を示す形となりました。



75日線は、向きを下に変え始めましたが、その状況が本格化して、徐々に下向きの角度が強くなり始めています。



ローソク足と移動平均線の位置関係としては、完全に、上から「75日線 25日線 5日線 ローソク足」 という並びで、下落を示唆しています。



ローソク足に対しての見立てとしては、一週間を通して陰線で、場中の弱気さがにじみ出ています。



「日銀のETF買い入れも機能して無い証明か!?」と思う値動きで、足型は、陰陰の孕みと金曜日の長めの下髭で反発示唆は、されている状況です。



週明け、一旦反発はしてくると想定しますが、トレンドを変えるエネルギーがあるかは微妙です。



トレンドラインとしては、サポートラインは、前週と今週でことごとくブレイクされていて、次のサポートラインは12月5日の安値と、イレギュラーですが、7月21日 9月5日 10月28日の高値を結んだ上値抵抗線が、今回サポートラインとして機能するかもという可能性を感じています



さらには、10月28日の高値1万7500円どころの横軸が、その下のサポートラインと考えます。



「現状の為替だと今の日経平均は高すぎる」ということを踏まえると、この1万7500円は可能性としてはあり得る範疇と考えます。



テクニカル指標




一目均衡表を見ると、下方シグナル継続中でミニ天底一致であれば、月曜から一旦反発で、下落が継続するのであれば、次の天底一致は、7、8営業日後となります。



さらに下げが続くと、5月11日の雲のねじれが注目です。



ボリンジャーバンド




-2σに沿っての下落の動きとなり、BOXという動きには完全に見えなくなりました。



バンドも一旦開いて、週末には5本のラインが下向きになりつつあり、下降トレンドを示唆しています。



スローストキャスト




売られすぎゾーンで横ばう動きとなり、上がり切れないデットクロスで、更なる弱さを示しています。





総合判断


基本は下落と考え、多少の自律反発があったとしても、基本は下げと認識すべき状況と考え、売り玉の割合を多くするという必要性を感じます。



私としては、多少の反発はしても、今は下降トレンド入りしている可能性が高いことを考えて、建玉する必要があると思います。



現実を受け止めた対応が必要です。



このようなじりじり下げるときは、気持ちの切り替えが難しいのは承知しての発言ですが、ロスカットや売り玉の割合を充分に考えて対応すべき一週間でした。



週明けも反発はあるかと思いますが、トレンドを変えられる反発は今は厳しいと考え、対応が必要です。週明けも冷静に慎重に対応しましょう。(執筆者:城 晶子)



情報提供元: マネーの達人
記事名:「 週明けの相場環境は地政学的リスクを警戒