山のように洋服はあるのに、今日もクローゼットを開けて何を着るか考え込んでいませんか?
筆者も以前は毎朝大量の洋服を前にして、ああでもないこうでもないと洋服を選ぶのに時間をかけていました。
今ではスッキリと余裕のあるクローゼットを開いて、10秒ほどで着る服を選べます。
朝慌てずに済むようになったばかりでなく、クローゼットの中には「今のお気に入り」の洋服しかないため、どれを着ても毎日ハッピーに過ごすことができます。
洋服を「必要十分」な量にしたことで、
「買ったけれど結局あまり着なかった」
「似たデザインのものを重複して買ってしまった」
という無駄遣いがなくなりました。
私がどのようにして洋服の量を減らしていったのか、その方法をご紹介します。
自分にとっての「必要最低限の量と種類」を把握する
洗濯を週に何回行うか、仕事着はカジュアルかスーツか、パジャマは毎日取りかえるのかどうか。
どのような種類の洋服がどの程度必要なのかは、ライフスタイルによって異なります。自分のライフスタイルで必要最低限だと思う量を、きちんと把握しておきましょう。
例えば、
洗濯は毎日行い
オフィスはカジュアルOK
週1回お客様にお会いする時はスーツ着用
というライフスタイルの方は、外出着としてはカジュアルな洋服を2セット、スーツは1セットあれば、最低限は大丈夫ということになります。
「必要最低限の量と種類」に合わせて、洋服のベストメンバーを選び出す
では、その「必要最低限の量と種類」しか洋服を持つことができないとしたら、どの洋服でコーディネートをするか考えてみましょう。
上記の例であれば、予備を1セット追加して、カジュアルな洋服を3セット×4シーズン分、スーツを2セット×4シーズン分コーディネートしてみます。
この時は、「これがベストメンバー!」と思える洋服でコーディネートしましょう。
ベストと思えるものが手元になければ、どんなアイテムを追加すればベストになるかを想像しておきましょう。
残すべき服を選定する
ここから、残す服と処分する服とを選定していきます。
まず、大き目の箱を用意します。なければ大きいビニール袋でもかまいません。そこに「断捨離検討中」などの文字を書いておきます。
以下のルールに従い、「手放す」方に気持ちが傾いた洋服は、とりあえず全てこの箱(ビニール袋)に入れていきます。
☆直近1年で1回も着ていないものは手放す
「直近1年で1度も着ていない洋服」は、手放すことを検討しましょう。
1年以上1度も袖を通していないということは、自分の中で「その洋服の賞味期限」が切れてしまっており、「それを着ても幸せな気持ちになれなくなってしまっている」可能性が高いからです。
☆「イベントの時だけ必要な洋服」も手放せないか考えてみる
ドレスなど「イベントがあれば必要」な洋服も、長期間クローゼットに眠らせてしまうと、いつの間にか傷んでしまったり、デザインが好きでなくなったりしてしまう可能性があります。
イベントの時しか使わない洋服は、自分で所有することをやめてレンタルサービスを活用するようにすると、お手入れも不要ですし、クローゼットのスペースも奪わずに済みます。
参考記事:賢く使ってモノは増やさない! ミニマリスト流レンタルサービスの使い方
☆同じような色・デザイン・用途のものは1つに絞る
自分が好きなパターンというのは案外バリエーションがないもので、気が付けば手持ちの服が似たりよったりになってしまう、ということはよくあります。
また、何種類かコートを持っているけれど、結局使っているのはお気に入りの1枚だけ、といったことも起きがちです。
同じような色・デザイン・用途で、使うシーンがかぶってしまうと思われるものは、その中で一番状態が良く気に入っているものを1つだけ残して、他は手放しましょう。
☆「難点」がある洋服は手放す
「かわいいデザインだけど肌ざわりが悪い」
「オシャレだけどデザインに特徴がありすぎてコーディネートが難しい」
「お気に入りだけどうっすら消えないシミがある」など
「難点」がある洋服は、できるだけ手放すことをオススメします。
「難点」はプチストレスとなって、気分をマイナスにしてしまいます。
また、「友達にイマイチと言われた服」や「前の彼にフラれた時の服」など、自分の中で悪いイメージを持ってしまった服も、着ていて幸せな気持ちにはなれません。思い切って手放しましょう。
☆ベストメンバーのコーディネートに合わないものも手放す
洋服のベストメンバーで作ったコーディネートをベースにした時、着回しに使えそうにないアイテムも手放してしまった方が良いかもしれません。
洋服は単体で着るものではありません。
服のバリエーションを増やし過ぎると、「このワンピースを着るにはこのインナーが必要」、「このスカートにはこのブーツがいる」等、どんどんものが増えてしまう原因になります。
洋服の量を少なくしたい場合は、ベースのコーディネートを決め、着回しができるものだけを残した方が良いでしょう。
「断捨離検討中」の箱を隠して生活してみる
ここまでくれば、相当量の洋服が「断捨離検討中」の箱(ビニール袋)に入ったことと思います。
その箱はすぐには捨てず、しばらく取っておいて大丈夫です。できるだけ普段は目のつかないところにしまっておきましょう。
そして手元に残ったアイテムだけで生活をしてみます。
「いらないと思ったけれど必要だった」という服が出てくる場合も無くはないと思いますが、案外残した服だけで問題ないということに気づけるはずです。
数週間~数か月ほどで、「もうあの箱はいらない」と思える瞬間が来ます。
洋服を残しておいたことを忘れてしまう場合もあります。その時が箱の処分に最適な時期です。
ゴミとして捨ててしまうのは一番手間がかかりませんが、洋服はリサイクルショップに持っていったり、オークションやフリマアプリで販売したり、下取りサービスに出したりすることで、いくらかの収入を得ることもできます。
「まだ使えるのに心苦しい、もったいない」と思って捨てられないという方は、こういったサービスを利用するのも良いのではないでしょうか。
参考記事:不用品をどうにかしたい!便利なサービスを使ってお得に処分しよう
「洋服を着る楽しみ」と「持ちすぎない喜び」のバランスをとろう!
「ミニマリスト」や「断捨離」と聞くと、大好きな洋服も全て手放して、シンプルな服数着で暮らさなければならないような印象を持つ方もいらっしゃるのではないかと思います。
けれど「必要な量」は人によって違いますし、洋服を着るのは「身だしなみ」だけでなく、「装いを楽しむ」という側面もありますから、とにかく減らせば良いというものでもありません。
大切なのは、「自分で把握できる量におさめること」、「自分はこの洋服の量が必要十分だと納得できること」です。
それができれば、使いこなせないアイテムを買ってしまい後悔するということも、ほとんど起きません。
季節の変わり目は、そのシーズンで着なかった洋服を見極めるチャンスです。
「開けるたびに幸せな気持ちになるクローゼット」を目指して、洋服の整理を始めてみませんか。(執筆者:青海 光)
情報提供元: マネーの達人