いまだに超低金利時代からの脱却を見せられない日本。
昨年初にはついにマイナス金利を導入。
日銀における現状の政策を鑑みても、金利の本格上昇まではほど遠いでしょう。
未曾有の低金利時代の日本。個人投資家はどのようにして利回りを確保すべきなのでしょうか。
【ケース1】:日経平均リンク債を利用する
金融マンの間では通称「ノックイン」と呼ばれる商品です。
日経平均の推移如何では、損失を被る可能性があります。
しかし、日経平均に著しい下落が見られない限りは、損失を被るリスクが少ない商品と言えるでしょう。
こちらの商品に関しては、物によっては年率が4%近く出る物もあります。金利は発行体の格付けや年限によっても変わります。
この点は、自身のニーズに合致した商品を選ぶようにしましょう。
ノックインの購入例
例えば、ノックイン60、年限3年、年率2%の債券があったとしましょう。この場合のリスクは日経平均株価が購入時価格の60%を下回ること。
仮に当初購入株価を1万5,000円と仮定すると、9,000円水準ですね。この水準に一度でもタッチすると損失を被る可能性が出てくる訳です。
また、この類いの債券には、早期償還条項がついているケースが少なく有りません。当初株価の105%水準などの規定があるケースがほとんどです。
上述した例で仮定すると1万5,750円水準ですね。この水準にタッチすると満期を待たずして早期償還になります。
もちろん、この際に損失を被ることはありません。かなりざっくりした説明をさせて頂きましたが、ノックイン水準にタッチした場合には、通常の債券よりも損失が大きくなります。
商品性はしっかり理解した上で購入するようにしましょう。
この類いの商品は様々ありますので、一度専門家に相談してみることをおすすめします。
【ケース2】:株式の積立投資を行う
初心者が短期間で利益を上げられるほど投資の世界は甘くありません。
個人的には中長期で腰を据えた、株式の積立投資をおすすめします。ドルコスト平均法で一定時期に一定額の株を継続的に買い続ける手法です。
株価が高い時には購入株数を減らせますし、株価が安い時には購入株数を増やせます。
仮に凪のマーケットだと仮定すれば、投資期間が長くなればなるほど損失を被るリスクが少なくなります。むしろ利益が少しずつ積み上がって行く傾向にあります。
積立投資の際のポイントは主に二点。
・ 一点目は、中長期で成長が期待出来る銘柄に投資すること。目先の材料より、将来性を重視することで、利益獲得を狙います。
・ 二点目のポイントは高配当銘柄に投資をすること。
基本的に、ドルコスト平均法による投資は、残高が定期的に積み上がって行く仕組みに有ります。
高配当銘柄をあらかじめ仕込むことで、株価上昇による利益のみならず、配当収入まで得られるようになるのです。
【ケース3】:ファンドラップの安定運用コースを利用
利回り3%~5%を想定するのであれば、ファンドラップの安定運用コースもおすすめです。
ファンドラップとはざっくり言うと、分散投資。その名の通りファンド(投資信託)をラップ(包む・組み合わせる)します。
具体的には、様々な投資信託を組み合わせて分散運用をします。
国内債ファンドを50~60%盛り込み、その他は株式や、外債ファンドで運用する。安全資産で脇を固めることで、その他の商品の値動きをカバー出来るようにします。
こちらについても、安定運用を考える際にはおすすめの商品と言えるでしょう。(執筆者:徳田 陽太)
情報提供元: マネーの達人