最近、「マネ達」読者からこんな質問を受けました
こんにちは。現役為替ディーラー国府勇太です。
「まったくの初心者です。FXの勉強はどのように行えばよろしいでしょうか?」
為替ディーラーをしていると、こういった相談を受けることがしばしばあります。
そこで今回は初心者の方を対象にFXを理解する方法を4ステップに分け、解説をしていきたいと思います。
ステップ1 「まずは基本的な情報をゲット」
はじめは「FXってなんだろう?」というまったくのゼロの状態です。
そこでまずは、基本的な用語を抑えていく必要があります。とはいえ、ウェブの情報は玉石混交です。
誤っている情報やアフィリエイトを主目的とするサイトが数多くあり、そういったサイトの多くが検索上位に来ているのが現状です。
「信頼できる情報はどこで仕入れればいいのか?」
そう悩む方はたくさんいます。
おすすめはFX会社のサイトです
最近のFX会社のホームページは充実しており、初心者の方に向け、信頼できる情報が豊富に掲載されています。
「スワップ」
「スプレッド」
「指値・逆指値注文」
など、一から丁寧に解説しています。FX会社によっては動画で解説をしているところもあります。
ぜひ気になるFX会社のホームページをチェックしてみて下さい。
各FX会社のカスタマーサービスに電話
それでも分からなければ、各FX会社のカスタマーサービスに電話をかけてみるのがおすすめです。
24時間営業しているFX会社も多いので、夜中など忙しくない時間帯なら手取り足取り教えてくれたりもします。
「変な質問をして恥をかきたくない」と思うかもしれませんが、
「そもそもFXってなに?」
「株とどうちがうの?」
という初歩的な質問がカスタマーサービスにはたくさん来るので恥をかくことはありません。
「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」
はじめはみんな初心者です。プロからタダで教えてもらえるのですから利用しない手はありません。
勧誘はありませんのでご安心を
ちなみに、FX会社は電話をかけてきた人に対して、口座を開設するよう勧誘をすることもありません。
こういった行為は金融商品取引法の金融商品取引業者等の禁止行為として掲げられています(不招請勧誘の禁止)。
もし冷たい対応をされた場合は、そのFX会社で口座を開設しなければいいだけの話です。皆さんの大切なお金です。対応がしっかりして信頼できる会社と取引をしましょう。
ステップ2 「習うより慣れろ」
基本的な仕組みや用語が分かれば、いよいよトレードをしてみましょう!
デモ口座でトレーニング
まずはデモ口座でトレーニングをすることをおすすめします。
多くのFX会社は、デモ口座の開設が簡単にできます。本番の口座開設をする必要はありません。
もちろん開設費用も無料で、仮想の資産を使って気軽にトレーニングを開始することができます。パソコンだけではなく、スマホでもデモ取引が可能です。
FXは株とは異なり24時間取引が可能
会社員の方でも、会社から帰ってきた夜にデモ口座でトレーニングをすることができます。
「習うより慣れろ」の精神で実際にトレードを体験してみることで、一気にFX投資を身近に感じることができます。
ステップ3 「騙されないで!」情報収集の方法
しばらくデモトレードを続けたら課題が見えてきます。
次のステップは、必要に応じてウェブや書籍で情報を補うことです。そうすることで、さらに皆さんのFXの知識はさらに深まります。
アフィリエイト目的のサイトに注意
ウェブで情報収集する際には、アフィリエイト目的のサイトに注意して下さい。
なかには海外の無登録のFX会社を「おすすめFX会社」としてすすめるサイトもあります。
こういった会社では、入金したら出金してもらえないなどのトラブルとなった例も数多く報告されています。
投資の世界はこういった詐欺まがいの行為がたくさん横行しています。くれぐれもご注意下さい。
情報収集としておすすめのサイト
・ ブルームバーグ
・ ロイター
・ 各FX会社のマーケット情報
・ FX攻略
・ 羊飼いのFX
などです。
書籍について
書店の投資コーナーに足を運ぶと実に多くのFX本が並んでいます。
「絶対に勝てる」、「月10万円のお小遣い稼ぎ」、「10倍にする」などの甘い言葉のタイトルが並んでいますが、そういった本よりも為替の専門家がわかりやすく書いている本を手に取った方が実りは多いと思います。
FXの分析方法の概要を紹介
主にFXの分析方法は2つあります。
・ テクニカル分析
・ ファンダメンタルズ分析
と言われるものです。
テクニカル分析とは
チャートを見て過去の値動きから将来の値動きを予測しようとする手法です。
ファンダメンタルズ分析とは
各国の経済政策や財政政策から、将来の為替レートの値動きを予測しようとする手法です。
トレードの時間軸が主に4つにカテゴライズ
トレードの時間軸(どのくらいの期間で買ったり売ったりするのか)というものが主に4つにカテゴライズされます。
・ スキャルピング(数秒、数分)
・ デイトレード(数時間)
・ スイングトレード(数日)
・ 長期トレード
自分が勉強しようとしているのは、テクニカル分析なのか、ファンダメンタルズ分析なのか、そしてトレードの時間軸はどれかを意識すると情報収集がさらにはかどります。
ステップ4 「いよいよ実践!」まずは少額から
ここまで来たらいよいよ本番口座で取引を始めます。
とにかくFXの場合、本やウェブの情報を読むことよりも実践が重要です。
ここではじめて、デモの時には感じなかった「自分のお金が動く緊張感」を体験することになります。
FX会社の口座開設は簡単
各FX会社のホームページ上から申込みを行い、本人確認書類とマイナンバー記載書類をアップロード(メールや郵送FAXでも可)するだけです。
早ければ即日に口座開設が完了し、口座開設料や口座維持費もかかりません。
初心者におすすめのFX会社
1,000通貨単位で取引ができるFX会社です。
ドル円だと1,000通貨の場合、「4,000円」から(1ドル100円、レバレッジ25倍)始めることができます。飲み会1回分ですね。
「投資はお金がかかる」と思う方は多いですが、最近は少額から始められます。多くの主婦やOLも気軽にFXを始めています。
FXで負ける人の特徴
FXは投資なので、利益を出す方もいれば損失を出して撤退する方もいます。
実はFXで大損をした人には「共通の負けるパターン」があります。皆さんはそうならないよう、これらのパターンを避けていきましょう。
FXで負ける人の2つの特徴
1. デモ口座で大勝して、本番口座でいきなり多額のお金を入金
デモ口座を試してみて、ものすごく勝つ人がいます。
そうするとこう思います。
「おれはひょっとすると相場の才能があるのかもしれない」
(初心者の頃、私もそう思ったことがあります)
でも、デモ口座は自身の実際のお金ではないので大胆なトレードが可能です。そこにはFXに最も欠くことのできないメンタルな部分が欠けています。
プロの世界でも、相場の分析はとても得意だが、実際に自身でトレードをしてみるとてんでダメという方がいます。それだけFXにおいてはメンタルという部分が重要です。
上記の方が気を大きくして、本番口座でいきなり大きなポジションを持つと必ず失敗します。
2. 本番口座で順調なスタート。欲が出て大勝負に出る
FXで大損をする人は直前の成績が良かった方が多いです。
例えば、10万円を投資して、5万円儲かった人。
そんな人はこう思います。
「もし100万円投資していればもっと儲かったのに」
この「もっと投資していれば」という呪縛にかかったが最後、リターンだけを考えた投資をします。
このトレードは、負けた時のリスクをまったく考えていないので、大きな勝負に出て結果として取り返しのつかない損をします。
リスク管理をしないトレードは「無免許で車を運転する」くらい危険
最後に投資を進める上で「これだけは覚えておいて欲しい」アドバイスをします。
FXが投資になるかギャンブルになるかの分水嶺は「リスク管理」にあります。
アドバイス1 「5%ルール」
例えば、代表的なリスク管理の方法として、「5%ルール」というものがあります。
これは
「1回のトレードの損失を5%以内に収める」
という伝統的なリスク管理の方法です。
これに限らず、常に自分のトレードの損失を資産の何%かを意識してリスク管理を行うことは投資をする上で非常に重要です。
アドバイス2 利益から自分のリスク管理ができているかを把握
投資の世界では年間10%も資産が増えれば超優秀です。
もしFXをはじめたあなたがそれ以上、例えば30%や200%などの高い利率の利益を出しているとすれば「危険信号」です。
それはあなたが優秀だからではなく「破産に向けた」トレードをしているのだと思って下さい。
「リスク管理」
ブレーキの踏み方と交通表記を覚えることではじめて車の運転ができるのと同様、リスク管理をしっかりできることがFXマーケットに参入するための最低条件です。
その最低条件をクリアしていないたくさんの人がFXの世界に入ってきてカモにされているのが現状です。
くれぐれもしっかりしたプロセスを踏み、お金に働いてもらう投資を実感して下さい。(執筆者:国府 勇太)
情報提供元: マネーの達人