水漏れで業者を呼ぶ前に。水道局の指定と、作業前の見積書を確かめる
台所の蛇口から水が漏れ続けると、夜でもすぐ来てくれる業者をネットで探したくなります。ところが消費者庁は令和7年7月、安い料金の表示を見て頼んだのに高額な料金を請求されたという相談が、各地の消費生活センターなどに多く寄せられていると注意を呼びかけました。身を守る手がかりは、料金より先に見る2つの点にあります。
水道局が指定する事業者と、指定の範囲
水が止まらないときは、まず水道メータのところのバルブを閉めるよう東京都水道局は案内しています。
配水管から分かれて家に引き込まれた給水管と、それにつながる器具を、水道法は給水装置と呼びます。その工事を適正にできると水道事業者(市区町村などの水道局)が認めて指定した事業者が、指定給水装置工事事業者です。指定は5年ごとに更新しないと効力を失います。
東京都水道局は、水道管の新設や改造、修繕の工事を指定事業者に頼むよう案内し、水道メータから蛇口までの漏水は住む人が自分で工事店に頼む範囲としています。マンションなどの共同住宅では、建物の所有者や管理会社に連絡するよう求めています。ただし水道法施行規則は、単独の水栓の取り替えや、パッキンなど末端の部品の取り替え(配管を伴わないもの)を軽微な変更とし、指定事業者以外の工事を理由とする給水の拒否や停止の対象から外しています。
指定は工事を任せる目安で、料金の保証ではない
見落としやすいのが、指定の意味です。国民生活センターは令和3年の注意喚起で、指定工事事業者は水道局のサイトなどで確かめられる一方、事業者の信用性を保証するものではないと注記しました。
東京都水道局は、指定事業者のうちメータより家側の修繕を行い、登録情報を公開できる事業者の一覧も別に載せています。消費者庁も、検索結果の上位に出たというだけで信用せず、会社概要や所在地、水道局指定業者かどうかを確かめるよう呼びかけています。
作業の前に見積書を取り、追加の作業はその場で決めない
次に確かめたいのが、作業前の見積書です。東京都水道局は、なるべく複数の工事店から見積書を取ることや、工事の前に内容や費用の説明を受けることを挙げ、修繕や調査を頼むと基本的に出張費などがかかるとしています。急ぎで見積もりを取れないときも、かかりうる費用を先に聞くよう求めています。
消費者庁が令和7年7月に注意を呼びかけた事例では、作業員が見積書を示さずに作業を始め、途中で追加作業の承認を求めていました。同庁は、作業前に具体的な内容を確かめて見積もりを頼み、作業に立ち会い、納得できなければ断るよう助言しています。東京都水道局は、内容と金額に合意すれば、市価に比べて高くても有効な契約になり、解決は難しいとしています。
慌てる場面でこそ、一覧と見積書に立ち返る
水回りの不具合は急に起きます。住まいの地域の水道局のサイトで、指定事業者の一覧の場所を今のうちに確かめておけば、いざというときに迷いにくくなります。指定は工事を任せる目安、料金は見積書で確かめるもの。請求に納得できないときは、支払う前に消費生活センターへ相談してください。
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