金や原油に投資するなら。買い方で変わる業者の確かめ先と、電話勧誘の決まり
金の値動きのニュースを見て、自分も投資してみようかと調べ始めた方もいるでしょう。金や原油には、商品先物取引やCFDなど、いくつもの買い方があります。ただ、買い方によって業者が受けるべき国の許可や登録は違い、頼んでいない電話や訪問での勧誘が法律で禁じられている取引もあります。業者が国の名簿に載っているかは、申し込む前に確かめられます。
買い方で変わる、業者が受ける許可と登録
まず押さえたいのが、商品先物取引などを扱う業者の許可と登録です。消費者庁の案内では、先物取引を行う業者は法に基づく許可か登録を受けなければならず、許可も登録もない業者の勧誘は違法とされています。
商品先物取引業は、商品先物取引法第190条により主務大臣の許可を受けなければ営めず、許可を出すのは農林水産省と経済産業省です。農林水産省の案内では、商品市場における取引の委託を受ける行為や、店頭商品デリバティブ取引を行う行為も商品先物取引業に含まれるとされています。同じCFDでも、株や株価指数を対象にする証券CFD取引は、金融庁の資料では金融商品取引法の有価証券店頭デリバティブ取引です。
取引所にも違いがあります。東京商品取引所に上場していた貴金属、ゴム、農産物の先物・オプションは2020年7月27日に金融商品取引法上の取引所である大阪取引所へ移され、原油などのエネルギーは商品先物取引法に基づく商品取引所である東京商品取引所に残っています。金先物のように大阪取引所で取引する商品関連市場デリバティブ取引と、原油先物のように東京商品取引所で取引する商品先物取引では、確認すべき名簿が変わる点に注意が必要です。
頼んでいない電話や訪問の勧誘が禁じられる取引
気をつけたいのが勧誘のされ方です。商品先物取引法は、勧誘を頼んでいない顧客を訪問したり電話をかけたりして契約を勧めることを、政令で定める取引について禁じています。対象は、個人が相手の取引のうち、損失が預けた取引証拠金などを上回るおそれのある取引所取引の契約と、店頭の商品デリバティブ取引の契約です。ただし、すでにその業者と契約を結んでいる顧客への勧誘など、省令で定める例外もあります。
あわせて、消費者庁の案内では、勧誘を受けたくないと伝えた顧客への勧誘や、迷惑を覚えさせるような仕方での勧誘も禁じられています。
預けた証拠金を上回る損失が出ることも
値動きの大きさにも触れておくと、消費者庁の案内では、先物取引はあらかじめ業者に支払った証拠金の何倍もの取引ができる反面、価格変動により、証拠金がなくなるだけでなく、追加でお金を払う必要が生じることがあると注意を促しています。
申し込む前に、名簿と勧誘のされ方を見る
買い方と対象によって、守る法律と業者の確かめ先は変わります。申し込む前に、取引の種類に応じて、経済産業省・農林水産省の許可業者一覧、金融庁の登録業者一覧、JPXの取引参加者情報で業者名を確かめ、頼んでいない電話や訪問で強く勧められたら、その場で契約せずに経済産業省・農林水産省の相談窓口や最寄りの消費生活センターへ相談を。確かめてから動いても遅くはありません。