防犯カメラの配線工事は誰に頼む。作業は電気工事士、請け負う業者は登録が要る
近所で空き巣の被害を聞き、玄関に防犯カメラを付けようと業者を探し始めると、頼み先の多さに迷うものです。見落としやすいのが、電源の配線を伴う工事には法律の決まりがあることです。配線の作業をしてよい人と、工事を請け負ってよい業者は、それぞれ別の法律で定められています。
電線をつなぐ作業と電気工事士の資格
経済産業省の案内では、一般家庭の屋内の配電設備などは一般用電気工作物等に当たり、その電気工事の作業は第一種か第二種の電気工事士でなければ従事できません(電気工事士法第3条)。
一方で、省令が定める保安上支障のない作業や、電気工事士の作業を補助する作業は、資格がなくても従事できます。600ボルト以下で使う差込みプラグなどの接続器や開閉器に、コードやキャブタイヤケーブルをつなぐ工事は軽微な工事として電気工事から外れます。ただし経済産業省の資料は、資格が要らないのはこの接続に限られ、コードやキャブタイヤケーブル以外につなぐ場合は資格が必要だとしています。作業中の電気工事士には、免状を携帯する義務もあります。
工事を請け負う業者に求められる登録
住宅などの電気工事を事業として行おうとする者は、電気工事業法(電気工事業の業務の適正化に関する法律)により、営業所が一つの都道府県にだけあればその都道府県知事、二つ以上にまたがれば経済産業大臣の登録を受けなければなりません。経済産業省の案内では登録は5年ごとの更新が必要で、建設業の許可がある業者は、電気工事業を始めたときに届出をするみなし登録電気工事業者として扱われます。
登録電気工事業者は、営業所ごとに主任電気工事士を置き、電気工事士でない人に住宅などの電気工事の作業(軽微な作業を除く)をさせてはいけません。
依頼する前に確かめたいこと
まず、付けたい機種が新しく電線を引く工事を伴うのかを、販売時の説明などで確かめます。配線が要るなら、見積もりの段階で、どの作業を誰が担い、作業する人が電気工事士かを聞いておきます。
そのうえで業者の登録を確かめます。登録電気工事業者は、登録番号や主任電気工事士等の氏名などを書いた標識を、営業所と工事の施工場所ごとに掲げる決まりで、一日で終わる工事の施工場所だけは除かれます。経済産業省は令和5年11月、仲介サイトで紹介された業者が適法かを確かめる問い合わせなどが増えているとして、自社のホームページにも標識と同じ内容を載せるよう業者に協力を求めました。さらに法律は、登録をした都道府県知事や経済産業大臣に対して、誰もが登録簿の閲覧を請求できると定めています。
標識と登録番号を手がかりに
防犯カメラは長く家を見守る設備です。電源の配線を伴うなら、作業は電気工事士、請け負うのは登録や届出を済ませた電気工事業者というのが法律の決まりです。標識や登録番号を手がかりに、迷ったら登録先の窓口に確かめてみましょう。
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