ヘッジファンドへの出資を誘われたら。出資できる個人は限られ、届出は金融庁で確かめる
ヘッジファンドへの出資を誘われたら。出資できる個人は限られ、届出は金融庁で確かめる

知人の紹介で、海外のヘッジファンドに出資しないかと声をかけられることがあります。業者に「金融庁に届出をしているので安心です」と説明されても、そのまま信じてよいのか迷うところです。届出だけで営業する業者のファンドに出資できる個人は、法律で限られています。しかも届出の受理は、業者の信用を裏づけるものではありません。

登録ではなく届出で営業するプロ向けファンド

金融庁が公表したヘッジファンド調査の報告では、ヘッジファンドは一般に私募や成功報酬などの要素を持つファンドと考えられる一方、明確な定義はないとされています。名前から中身は判断できないため、見るべきなのは、誰がどんな手続きで出資を募っているかです。

ファンドの運用や販売勧誘には、通常、金融商品取引法の厳格な登録が必要です。その例外が、同法第63条の適格機関投資家等特例業務、いわゆるプロ向けファンドです。金融庁の案内では、国内の出資者が適格機関投資家と49名以下の一定の投資家だけの組合型ファンドなら、一定の事項を事前に届け出ることで、運用や私募による勧誘に登録は不要とされています。

個人で出資できるのは要件を満たす人など

気になるのが、個人でも出資できるのかという点です。平成28年3月1日に施行された改正金融商品取引法で、プロ向けファンドへの一般個人の出資は禁止されました。適格機関投資家以外の出資者は、原則として国や地方公共団体、金融商品取引業者、上場会社などに限られます。

ただし金融庁の案内では、個人でも、投資性金融資産(有価証券等)の合計額が1億円以上で、証券口座の開設から1年を経過している人などは出資者の範囲に含まれます。届出業者と密接に関連する人なども対象になりうるため、個人が一切出資できないわけではありません。勧誘を受けたら、自分がその要件を満たすかを、業者の説明に頼らず自分で確かめることが求められています。

届出者の一覧に載っていても安心とは限らない

業者が届出をしているかは、金融庁の適格機関投資家等特例業者等のページで確かめられます。届出者リストは令和8年7月31日現在、業務廃止命令を出した届出者と連絡が取れない届出者のリストは令和8年8月31日現在のものが公表されています。

注意したいのが、届出の受理は届出者の信頼性を保証するものではないと、金融庁がリストに添えて書いている点です。行政処分の欄に記載がない業者でも、無登録営業などの法令違反がありうるとしています。確かめたいことを表にすると次のとおりです。

ヘッジファンドへの出資を誘われたら。出資できる個人は限られ、届出は金融庁で確かめる

その場で決めず、業者の名前と自分の要件を確かめる

出資を誘われたら、まず業者の名前を金融庁の届出者リストや登録業者の一覧で確かめ、自分が出資できる人に当たるかを金融庁の案内で見てください。一覧に名前がない、説明が食い違うといったときは、その場で決めず、金融庁の金融サービス利用者相談室や最寄りの消費生活センターに相談すると落ち着いて判断できます。

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情報提供元: マネーの達人
記事名:「 ヘッジファンドへの出資を誘われたら。出資できる個人は限られ、届出は金融庁で確かめる 」