銀行で勧められた外貨建て保険。円で受け取る額は払った保険料を下回ることも
銀行で勧められた外貨建て保険。円で受け取る額は払った保険料を下回ることも

定期預金の満期の相談に行った銀行の窓口で、外貨建ての保険を勧められた方もいるのではないでしょうか。まず知っておきたいのは、円で受け取るお金が為替しだいで変わることです。銀行で申し込んでも、預金と同じ仕組みで守られる商品ではありません。円に換えた受取額が、払い込んだ保険料を下回ることもあるのです。

円で受け取る額が為替で上下する理由

鍵は、お金の出し入れが外貨で行われる点です。国民生活センターの資料によると、外貨建て生命保険は米国ドルなどの外貨で保険料を払い、保険金を受け取る保険で、運用実績や為替の変動で損益が生じます。外貨での最低保証がある商品も円での元本保証とは異なり、円に換えると払込保険料を下回る可能性があります。

銀行の窓口で申し込んでも、それは預金ではなく保険の契約です。金融庁の預金保険制度の資料では、保険会社は預金保険制度の非対象金融機関とされています。生命保険契約者保護機構の案内では、国内で事業を行うすべての生命保険会社が同機構の会員として加入しています。

両替のたびにかかる手数料と、途中でやめるときの費用

次に気をつけたいのが費用です。銀行などが代理店のときは保険会社から代理店へ手数料等が支払われ、その分が間接的に契約者のコストになっていると国民生活センターは説明しています。金融庁の監督指針も、外貨で契約することで特別に生じる手数料等の説明を、契約前に渡す書面の契約概要の項目に挙げています。

銀行で勧められた外貨建て保険。円で受け取る額は払った保険料を下回ることも

寄せられている相談と、申し込んだ後にできること

国民生活センターが2020年2月に公表した資料では、外貨建て生命保険の相談の約半数が70歳以上で、預金のつもりで契約した、元本割れのリスクを理解していなかったといった例が挙がっています。同センターの2026年7月31日更新のページにも、外貨建て終身保険をめぐる最近の相談が載っています。

申し込んだ後には、保険業法第309条のクーリング・オフがあります。金融庁の案内では、撤回について記した書面を受け取った日と申し込んだ日のうち遅いほうから数えて8日以内なら、書面などで申込みの撤回などができます。ただし、訪ねる日を前もって伝え、申し込むための訪問だと明らかにして窓口で申し込んだ場合などは、法令上の対象外です。対象を広げている保険会社もあり、申込みまでに渡される注意喚起情報で確かめられます。

注意したいのは、円入金特約を付けていない場合です。国民生活センターの2020年の資料によると、撤回しても返ってくるのは払い込んだ外貨で、為替の動きによっては円に換えたときに損が出るおそれがあります。

円で受け取る額を物差しにして考える

外貨建て保険は、為替の動きで円での受取額が変わり、両替の手数料がかかり、途中でやめると差し引かれる額もあります。勧められたら、円で払う額と受け取る額がどう変わるか、どんな費用がかかるかを書面で確かめ、家族と話してから決めましょう。迷ったときは、お住まいの地域の消費生活センターに相談できます。

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情報提供元: マネーの達人
記事名:「 銀行で勧められた外貨建て保険。円で受け取る額は払った保険料を下回ることも 」