成長投資枠ならどの投資信託でも買えるわけではない。金融庁が示す対象と上限
つみたて投資枠で積み立ててきた人が成長投資枠に目を向けると、何が買えて、いくらまで使えるのかで迷いがちです。成長投資枠は株も投資信託も対象ですが、外れる商品と上限が決まっています。金融庁の案内をもとに、上限と対象外の商品、ほかの口座の株の扱いを紹介します。
つみたて投資枠だけを使ってきた40代の会社員の女性の疑問
「成長投資枠って、何でも買えるの?」。つみたて投資枠で投資信託の積み立てを続けてきた40代の会社員の女性は、職場で成長投資枠の話を聞いた夜、口座の画面を開いてつぶやきました。空いている枠を使ってみたいものの、選べる商品の範囲も、使える金額も知りません。
以前に特定口座で買った会社の株もあり、それをNISAのほうへ入れ替えられるのかも気になっています。調べると、成長投資枠には上限と買えない商品が決まっていました。
年間の枠と生涯の上限は、2つの枠で違う
金融庁のNISA特設ウェブサイトによると、NISAにはつみたて投資枠と成長投資枠があり、併用できます。ただし、2つの枠を別々の金融機関で使うことはできません。上限と対象は次のとおりです。
金融庁のよくある質問によると、つみたて投資枠だけで合計の上限を使い切ることはできますが、成長投資枠だけで使えるのは内数の額までです。
成長投資枠でも買えない株と投資信託
成長投資枠で買えるのは、上場株式や投資信託などです。ただし金融庁は、対象から外れるものを挙げています。株では整理銘柄と監理銘柄、投資信託では信託期間20年未満のもの、毎月分配型のもの、デリバティブ取引を用いた一定のものなどです。
日本取引所グループの資料によると、整理銘柄は上場廃止が決まった銘柄、監理銘柄は上場廃止となるかどうかの審査や確認を行っている期間に指定される銘柄です。金融庁の資料も、こうした整理・監理銘柄を成長投資枠の対象から除いています。
日本証券業協会のQ&Aによると、つみたて投資枠・成長投資枠の対象となるかどうかは商品ごとに異なります。金融庁のつみたて投資枠対象商品のページは、成長投資枠で買える投資信託の一覧の確かめ先も示しています。
売った分の枠の戻り方と、特定口座の株の扱い
NISA口座で商品を売ると、その商品を買ったときの金額(簿価)の分だけ生涯の枠が空き、翌年以降に再利用できます。売った年のうちに年間投資枠は戻らず、金融庁の資料によると、再利用できる分がその年の年間投資枠に上乗せされることもありません。使わなかった年間投資枠は、翌年に繰り越せません。
特定口座の株について、日本証券業協会のQ&Aは、一般口座や特定口座ですでに持っている上場株式や株式投資信託等を、NISA口座へ移すことはできないとしています。NISA口座を開設した日以降、新たな資金で投資する必要があります。
成長投資枠を使い始める前に確かめたいこと
成長投資枠は、上場株式も買える点でつみたて投資枠と違いますが、対象外の商品と上限が決まっています。まず口座のある金融機関で今年の成長投資枠の残りを確かめ、次に買おうとしている商品が成長投資枠の対象かを確かめましょう。特定口座の株はNISA口座へ移せないと知っておけば、迷わずに済みます。
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