親の入院費、8月から上限の考え方が変わった。月ごとの上限に「年間上限」が加わる
親の入院が決まると、入院費がどこまでかかるのかも気になります。医療費の自己負担には高額療養費という上限の仕組みがあり、令和8年8月からは月ごとの上限に加えて年単位の上限(年間上限)が設けられました。ただし、上限の外に置かれる費用もあります。入院前に確かめたい窓口での払い方と、対象外の費用を解説します。
父の入院が決まり、窓口で費用の説明を受けた40代の会社員
「入院が長引いたら、費用はどこまでふくらむのだろう。」70代の父親の入院が決まった40代の会社員は、病院の窓口で入院費の説明を聞きながら考え込みました。窓口では、マイナ保険証を使えば、医療費の支払いを月の上限額までにできると案内されました。
ただ、父親がマイナ保険証を使えるのかは分かりません。高額療養費が8月から変わったと耳にしたものの、中身はつかめていません。食事代や差額ベッド代まで上限に収まるのかも気がかりです。
上限は年齢と所得で決まり、8月から年単位の上限も加わった
高額療養費は、医療機関や薬局の窓口で払う医療費が上限額を超えたとき、超えた額が支給される仕組みです。上限額は年齢や所得に応じて決まり、70歳以上の人が窓口で負担する割合も、年齢と所得により1割から3割です。
厚生労働省の資料では、令和8年8月から令和9年7月までの入院を含む世帯ごとの上限額は、70歳以上で所得区分が一般(年収の目安が約370万円まで)の場合、月61,500円、年53万円です。このうち所得がより低いと確認できた人には、より低い年間上限が令和9年8月以降に払い戻しの形で適用されます。
年間上限は8月から翌年7月までを1つの期間として数え、年間の上限額に達した後の医療費は加入先から還付を受けられます。全国健康保険協会(協会けんぽ)は、この払い戻しの申請を令和9年8月から受け付けるとしています。
窓口での払い方と、上限の外に置かれる費用
協会けんぽの案内では、70歳以上75歳未満で所得区分が一般の人は、マイナ保険証を使えなくても、資格確認書と高齢受給者証を窓口に出せば上限額までの支払いになります。国民健康保険や後期高齢者医療なら、限度額適用認定証の手続きは市町村などに尋ねるよう厚生労働省は案内しています。
もう一つ押さえたいのが、上限の対象外の費用です。協会けんぽは、差額ベッド代などの保険外の負担や、入院時の食事の負担額を対象外としています。請求書では、保険が使える医療費と、食事代や差額ベッド代を分けて見ておきましょう。
入院が決まったら、まず親の加入先を確かめる
親の入院費の自己負担には月ごとの上限があり、令和8年8月からは年間上限も加わりました。まずはマイナポータルか資格確認書で親の加入先を確かめ、マイナ保険証を使えるか、使えないときに認定証が要るかを入院前に尋ねておきましょう。上限を超えた分の支給の手続きも、加入先で確かめておくと安心です。
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