カードの限度額が思ったより低い。割賦販売法がカード会社に求める調査と上限
新しく作ったクレジットカードの利用限度額を見て、思ったより低いと感じたことはありませんか。限度額はカード会社が自由に決めているように見えますが、割賦販売法は、交付の前に年収や支払いの状況を調べることを求め、限度額に上限を置いています。調査で見られることと、上限の決まり方を紹介します。
届いたカードの限度額に首をかしげた30代の会社員
「思っていたより、ずいぶん低いな」。届いたばかりのカードの会員向けの画面で利用限度額を確かめた30代の会社員の男性は、思わずつぶやきました。申し込みでは勤め先や年収、住まいのことを入力しただけで、収入の証明書は求められませんでした。何をもとに決まったのか、見当がつきません。
調べてみると、限度額には法律の決まりが関わっていました。経済産業省のFAQによると、年収の調査は消費者の自己申告が基本です。
カード会社が交付や増額の前に調べること
割賦販売法第30条の2は、カード会社(法律上は包括信用購入あっせん業者)が個人にカードを交付するときと、限度額(法律の言葉では極度額)を増額するときに、その前の調査を義務づけています。条文が調べる事項に挙げるのは、年収、預貯金、クレジットの支払いの状況、借入れの状況などです。この調査と極度額上限の対象にする後払いは、代金の支払いが2か月を超えるものです。2か月以内の支払いは、この支払可能見込額調査と極度額上限の対象からは外れます。
見落としやすいのが、ほかの会社での利用状況も確かめられる点です。同条は、調査に指定信用情報機関の信用情報を使うよう求めています。他社のクレジット債務額や支払状況を調べるためです(経済産業省の資料)。
ただし、利用者の保護に支障が生じない場合として省令で定める場合は、この調査の例外とされています。
支払可能見込額と、限度額にかかる上限
調査の結果から求めるのが包括支払可能見込額です。経済産業省の資料は、住んでいる住宅を失わず、最低限度の生活を維持しながら、クレジットの支払いを続けられると見込まれる1年あたりの額と説明しています。主な項目は次のとおりです。
表の上限には例外があります。令和2年の改正(令和3年4月1日施行)で、経済産業大臣の認定を受けた事業者は、この調査に代えて各社の審査の方法で利用者支払可能見込額を算定し、その範囲で与信する仕組みになりました。極度額10万円以下の登録事業者も、基本的に同様です。
限度額に納得できないときに確かめたいこと
割賦販売法のもとでは、カード会社は年収や、ほかの会社を含むクレジットの状況を調べたうえで、上限の範囲で限度額を決めます。低いと感じたら、まず会員向けの画面や利用明細で今の額を確かめましょう。増額を申し出るときも、原則として同じ調査があります。迷ったら、経済産業省の消費者相談室が割賦販売法に関する相談を受け付けています。
2年以上使ってない銀行口座は要注意!未利用銀行口座に発生する管理手数料について