家庭裁判所から遺言書の検認の通知。行けなくても手続きは進み、有効かどうかは決まらない
家庭裁判所から遺言書の検認の通知。行けなくても手続きは進み、有効かどうかは決まらない

親の手書きの遺言書について、家庭裁判所から検認期日の通知が届くことがあります。遠方で平日に休めないと、欠席して不利にならないかが気になるところです。裁判所の案内では、申立人以外の相続人の出席は各人の判断に任され、全員がそろわなくても検認は行われます。しかも検認は、遺言の有効・無効を判断する手続きではありません。

兄が申し立てた検認、遠方に住む40代の会社員に届いた期日の通知

「平日に仕事を休んで家庭裁判所まで行くのは難しい。欠席したら、何か不利になるのだろうか」。遠方で暮らす40代の会社員は、家庭裁判所から届いた遺言書の検認期日の通知を手に考え込みました。亡くなった父の手書きの遺言書が実家で見つかり、兄が家庭裁判所に検認を申し立てていたのです。

裁判所のウェブサイトで検認の案内を開くと、「全員がそろわなくても検認手続は行われます」という一文がありました。ひとまず安心したものの、行かなかった場合に遺言の中身をどう知ればよいのか、という心配は残りました。

偽造や変造を防ぐ検認、有効か無効かは判断しない

手書きの遺言書(法務局で保管されているものを除く)は、保管していた人や見つけた相続人が家庭裁判所に提出して、検認を請求します。検認で行うのは、遺言書の形状や加除訂正の状態、日付、署名などを検認の日の時点で明確にし、偽造や変造を防ぐことです。相続人に遺言の存在と中身を知らせる役割もありますが、遺言が有効か無効かを判断する場ではありません。

申立てがあると、裁判所から相続人に検認期日の通知が届きます。立場ごとの扱いは次のとおりです。

家庭裁判所から遺言書の検認の通知。行けなくても手続きは進み、有効かどうかは決まらない

欠席した後に確かめたい、遺言書の中身と期限

見落としやすいのが、検認が済んだ後の知らせです。最高裁判所の家事事件手続規則は、検認がされたことを期日に立ち会わなかった相続人などへ知らせる通知を定めていますが、期日の通知を受けた人はその相手から除かれています。欠席するなら、結果の知らせを待たずに、自分から中身を確かめる段取りが要ります。申立人に遺言書のコピーを見せてもらうほか、家庭裁判所の許可を得て、検認の記録の閲覧や謄写を求める方法もあります(家事事件手続法)。

遺言の中身に疑問があるときは、有効・無効が検認では判断されないため、弁護士などの専門家に早めに相談するのが近道です。相続放棄を考えるなら、自己のために相続の開始があったことを知ったときから3か月以内に、家庭裁判所へ申述する必要があります(この期間は家庭裁判所で伸ばせることもあります)。

行けないと決めたら、中身は自分から確かめる

検認期日を欠席しても検認は行われ、遺言の有効・無効がそこで決まるわけでもありません。まず届いた通知で期日と欠席の連絡の要否を確かめ、申立人と連絡を取り合って遺言書の中身を把握しましょう。疑問があるときや相続放棄を考えるときは、期限を意識して、弁護士などの専門家に早めに相談してください。

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情報提供元: マネーの達人
記事名:「 家庭裁判所から遺言書の検認の通知。行けなくても手続きは進み、有効かどうかは決まらない 」