親の菩提寺がどこか分からない。もしものときに慌てないよう、先に住職へ相談を
秋のお彼岸にお墓の話が出て、実家のお墓を守るお寺の名前を知らないと気づく方もいるでしょう。仏事を親に任せてきたなら、無理もないことです。曹洞宗の手引きは、故郷を離れた檀信徒に、ふだん疎遠でも菩提寺の住職へ前もって相談するよう勧めています。親が元気なうちに、お寺の名前と連絡先を家族で確かめておきましょう。
父の入院で、実家のお寺を知らないと気づいた50代の男性
「実家のお墓がどこのお寺にあるのか、実は一度も聞いたことがないんです。」地方の実家を離れ、都市で暮らす50代の男性は、父親の入院をきっかけにそう気づきました。仏事やお寺との付き合いは、ずっと両親に任せてきたといいます。
お墓が故郷にあることは知っていても、住職の顔もお寺の連絡先も分かりません。もしものとき、遠く離れた菩提寺にまで知らせるべきなのか、近くの葬儀社に任せればよいのか。親にどう切り出せばよいのかも含めて、迷っているそうです。
疎遠でも遠方でも、相談先はまず菩提寺の住職
曹洞宗の手引き「我が家の菩提寺 お役だちマニュアル もしものときは菩提寺へ」は、故郷を離れてお寺との行き来が難しくなった檀信徒に、まず菩提寺の住職と事前に相談するよう勧めています。ふだんの交流が薄くても、遠慮なく率直に相談してよいとしています。葬儀社の選び方やお墓に入るルールも、困ったときは菩提寺に相談するよう促しています。
菩提寺が遠方にあり、親の法事を今の住まいの近くで営みたいときも、曹洞宗の「よくあるご質問」はまず菩提寺への相談を勧めます。寺院によっては遠方でも出向く住職がいて、難しければ近所の寺院を紹介してもらえる場合もあるとしています。仏事の進め方は地域のしきたりによって様々だとも書いており、宗派やお寺によっても異なります。
名前が分からなければ、家族とお墓から手がかりを
お寺の名前が分からないときに頼れるのは、家族と実家のお墓です。手引きは家族のなかで話し合っておくよう求め、冊子には「あなたの家のお墓の場所」を書き込む欄もあります。お寺が所有し管理する墓地では、そのお寺の檀家であることが利用規則の基本とされており、お墓がお寺の墓地にあればそのお寺が手がかりになります。
葬儀社から「僧侶を手配します」と勧められたら、菩提寺の住職にお願いしていると伝えるよう手引きは書いています。菩提寺に知らせないまま葬儀を済ませ、納骨の段になって住職を驚かせた例も載っており、場合によっては再度葬儀を行い、戒名を授けてもらう必要があるとしています。
迷う前に、お寺の名前と連絡先を書き留めておく
菩提寺が遠くても、付き合いが途切れていても、曹洞宗の手引きが示す最初の一歩は住職への相談です。親が元気なうちにお寺の名前と連絡先、お墓の場所を聞いて書き留めておきましょう。もしものときは、まずお寺へ一報を入れることから始めます。
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