「東京でこんなけ買って2,000円はありがたすぎる」八百屋通いの投稿が話題、単身の食費データで検証
スーパーで野菜の値段に手が止まる日が増えました。そんななか、東京の八百屋で2,000円分の野菜や果物をそろえた買い物の写真が、Threadsで話題になっています。1品100円前後という中身に、驚く人も多いはずです。編集部は投稿したSou(@sou05075757)さんに取材し、食費に関する国の統計や野菜の価格見通しと照らしてみました。
2,000円分の野菜と果物をそろえた買い物かご
Souさんが投稿したのは、白菜やブロッコリー、きのこ、果物まで並んだ、東京の八百屋での買い物でした。1品100円前後の値札が続き、きのこ類には1袋50円のものもあります。まとめて2,000円という中身に、投稿では驚きが広がりました。
野菜だけでなく、バナナやゴールドキウイといった果物、しめじやえのき、マッシュルームといったきのこ類までがそろい、食卓の主役から脇役まで、ひととおりの顔ぶれが並んでいます。
表の価格は、Souさんが購入した八百屋の金額です。
この八百屋へは、どのくらいの間隔で通っているのでしょうか。
「週一回程度通っています」
通ううちに見えてきた値段の傾向もあるといいます。
「常に安いんですが、特に夕方あたりはさらに安く感じます」
ふだんの値段を知っているからこそ、驚いた品もありました。
「50円で購入した商品は、普段100円程度で買うので安く感じました」
単身世帯の食費と、Souさんの食費の違い
Souさんは、ひと月の食費の目安を取材にこう話します。
「だいたい3万円前後を一つの目安にしています」
総務省の家計調査によると、単身世帯が食料に使う金額は1か月あたり平均でおよそ4万円台です(2025年平均は4万9321円)。この調査は、全国のおよそ9千世帯を対象に毎月の収入や支出を調べている国の統計で、単身世帯では食料が支出項目のなかで最も大きな割合を占めています。Souさんの3万円前後は、この平均を下回る水準にあたります。
外食のある月もあるため毎月きっちり同じではないそうですが、支えているのは自炊だとSouさんは見ています。
「自炊を増やすことで食費はかなり抑えられると思っています」
食費は毎日の積み重ねになるぶん、続けられる形にできるかどうかが、1か月分の食費の差になっていきます。
いまの野菜の値段は、平年と比べてどうか
Souさんが安さを感じた野菜は、いまどのくらいの価格帯にあるのでしょうか。農林水産省は主要な野菜の生育状況と価格の見通しを毎月まとめ、キャベツやはくさい、だいこん、きゅうり、トマト、たまねぎ、レタス、ねぎ、にんじん、ばれいしょといった主要な品目の小売価格を毎週調査して、月末に発表しています。
2026年8月~9月の価格見通しによると、2026年8月の野菜価格は、天候不順の影響を受けた一部品目で高騰が見られたものの、全体としては平年並みで概ね安定して推移しました。具体的には、ほうれんそうやきゅうりが作付減少や高温による生育不良により月を通じて高値となったほか、はくさいは前半に、トマトは後半にそれぞれ平年を上回りました。一方で、にんじんは適度な降雨で順調に生育し、8月前半を中心に平年より安値で推移しました。大根やキャベツ、玉ねぎ、じゃがいもなどの多くの主要野菜は月を通じて平年並みの価格を維持したため、価格高騰の影響は限られた品目にとどまりました。
つまり8月は、野菜全体が特別に安い時期というわけではありません。そうしたなかで、Souさんの買い物には1品100円前後の値段がそろっていたことになります。行きつけの八百屋にこまめに通い、その日の値段を見ながら買う。その積み重ねが、驚きのある買い物につながっているようです。
安さだけでなく、使い切れるかで選ぶ
Souさんが大事にしているのは、安さだけではありません。安いから買うのではなく、安くて使い切れるものを選ぶ。それが買い物の基準です。
「肉などのメインだけ決めて、野菜は安いものを組み合わせるようにすると、結構安くても満足できる料理になります」
献立の組み立て方にも、その考えは表れています。
「その日に安くなっている野菜を見てから何を作るか決めることも多いです」
安く買えても、使い切れずに傷ませてしまえば結局は無駄になります。買った食材をためこまないのも、そのためです。1週間ほどで使い切るのが目安だといいます。
「週の始まりに様々な料理を作り小分けにして、なるべく早く消費するようにしています」
まとめて作って小分けにしておけば、忙しい日にも自炊が続けやすくなります。安く買う工夫と、使い切る工夫は、Souさんのなかでひとつながりになっています。
高いと感じる時期こそ、買い方が効く
安い品を選び、使い切るところまで考える。その背景にあるのは、節約そのものよりも自炊への向き合い方も大きいようです。
「節約がメインと言うよりは、自炊をするのが楽しく、好きな物しか食べないので続いてるのかもしれないです」
同じ2,000円でも、何を選び、どう使い切るかで、食卓の満足度は変わってきます。値段が上がる場面が増えても、行きつけの店で値段を見ながら選び、ためこまずに使い切る。Souさんの買い物には、その手がかりがありました。