ネット銀行もサブスクも、家族は気づけない。残すのはパスワードより「入り口」
スマートフォンの中だけで完結する口座や契約が増えました。ネット銀行、ネット証券、音楽や映像の配信サービス。通帳も郵便物も届かないため、本人以外は存在に気づきにくいのが実情です。放っておけば預金は休眠預金等として預金保険機構に移され、サブスクの請求は止まりません。生きているうちに、家族が入り口を分かるようにしておきましょう。
通帳のない預金は、10年で休眠預金等に
入出金などの取引(異動)がないまま10年がたつと、その預金は休眠預金等として預金保険機構に移管され、民間公益活動に活用されます(休眠預金等活用法)。移管された後も取引のあった金融機関で引き出せ、期限もありません(金融庁)。
移管の前には、残高1万円以上の預金について、届け出た住所へ金融機関から通知が郵送されます。金融機関によっては、郵送に代わって電子メールで通知されることもあります。通知を受け取れば、その後の10年間は休眠預金等になりません。住所変更を届けておらず通知が届かない口座は、公告を経て移管されます。
休眠預金等になりうるのは、普通預金や定期預金など預金保険・貯金保険の対象となる預貯金などです(金融庁)。ネット証券の口座は、家族が存在を知る手立てを別に用意します。
解約しない限り、サブスクの請求は続く
サブスクは、契約中は利用していなくても料金が発生し、解約しない限り契約が自動で更新されて支払いも続きます(国民生活センター)。使っていないサブスクの支払いは、クレジットカードなどの明細で毎月確認します。
解約の条件や方法は、申込みのときの最終確認画面で確認しておきます。特定商取引法12条の6により、事業者は通信販売の最終確認画面に、提供期間などの分量、価格、支払時期、申込みの撤回や解除に関する事項を表示しなければなりません。消費者庁のガイドラインは、無料期間後に有料へ移行する時期と金額、自動更新の旨、解約の申出に期限があればその期限も表示事項に挙げています。解約は事業者の公式ホームページなどで手続き方法を確認し、申込み時の登録情報を使って進めます。困ったときは自治体の消費生活センターに相談できます。
家族に残すのは「どこに何があるか」の一覧
残すのはパスワードそのものではなく、家族が入り口にたどり着ける情報です。ネット銀行、ネット証券、サブスク、電子マネーについて、契約先、ログインID、引落し口座、解約の入り口の4項目を一覧にします。パスワードは書かず、スマートフォンの開け方と置き場所だけを家族に伝えます。写真やSNSは、残すか消すかを一言添えれば足ります。
使っていないものから、今日手を付ける
まず、使っていない口座と契約を減らすところから始めます。使う予定のない口座は解約し、残す口座は入出金などの異動をつくっておきます。使っていないサブスクは公式ホームページで手続きを確かめ、その場で解約します。残った契約だけを一覧にして、置き場所を家族に伝えておきましょう。
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