身元保証サービス、急いで契約する前に。国の指針が示す「預託金と解約」の欄を先に見る
身元保証サービス、急いで契約する前に。国の指針が示す「預託金と解約」の欄を先に見る

頼れる親族がいないと、入院のときの保証人が急に現実の問題になります。そこで目に入るのが身元保証サービスですが、預託金や解約をめぐる相談が消費生活センターに寄せられています。国の指針をもとに、契約書のどこを先に見るべきかを示します。

頼れる親族がいない60代、預託金の欄で止まった手

「入院のときに保証人になってくれる人が、もう誰もいないんです。」都内でひとり暮らしの60代の女性は、身元保証サービスのパンフレットを前にそう漏らしました。配偶者はなく、兄弟とは長く連絡を取っていません。入院の手続きを引き受けてくれるという説明は心強く、申し込む気持ちに傾きました。

手が止まったのは費用の欄です。入会金とは別に「預託金」をまとめて預けるのに、何に使われ、やめたときにいくら戻るのかが書かれていません。担当者は「早く決めたほうが安心です」と急かすばかりでした。

国のガイドラインが「確かめる場所」を書いている

契約の目安として、国の関係省庁は2024年6月に「高齢者等終身サポート事業者ガイドライン」をまとめました。法律による規制ではなく事業者が自主的に確認するための指針ですが、利用者が事業者を見分ける目安にもなるとされ、別紙のチェックリストもあります。

ガイドラインは、重要事項説明書と契約書を作って利用者に渡すことを重要とし、費用は入会金や預託金、その都度払う費用に区分して示すよう求めています。「まとめて預かります」としか言えない事業者は、この示し方から外れています。

契約書で先に見る5つの欄

最も細かく決められているのが預託金です。事業者の運営資金と分けて管理し、管理状況を定期的に報告し、契約書に明記することが望ましく、保全は信託契約が望ましいとされています。解約料は、同種の契約の解除で事業者に生じる平均的な損害を超える部分が消費者契約法により無効です。

身元保証サービス、急いで契約する前に。国の指針が示す「預託金と解約」の欄を先に見る

迷ったら相談する先と、契約しない選択肢

不安があれば、消費生活センターや消費者ホットライン(188)、市区町村・地域包括支援センターに相談できます。市区町村や地域包括支援センターは、相談を受けたら国のポイント集で助言する扱いです。事業者の窓口は重要事項説明書で確かめます。

身元保証人がいないことだけを理由に入院を断るのは不適当だと国は示しています。2026年6月25日公布の社会福祉法等の改正では、頼れる身寄りがいない高齢者等や判断能力が不十分な方に対し、日常生活支援、入院・入所等の手続支援、死後事務支援などを利用者のうち一定割合以上に無料または低額で提供する事業を、第二種社会福祉事業に位置付けると決まりました(施行は公布日から2年以内に政令で定める日)。「契約しないと生活が維持できなくなる」と不安をあおる勧誘は、チェックリストが不当な勧誘の例に挙げています。

預託金と解約の欄が読めない契約は、持ち帰ってよい

身元保証サービスは、預託金や解約をめぐる相談が寄せられている分野です。契約書と重要事項説明書を受け取り、費用、預託金、解約、寄附や遺贈、第三者の関与の欄を順に確かめ、空欄や口頭だけの説明があれば、その場で決めずに相談してからで遅くありません。

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情報提供元: マネーの達人
記事名:「 身元保証サービス、急いで契約する前に。国の指針が示す「預託金と解約」の欄を先に見る