防犯カメラを自宅に付ける前に。決めるのは機種より「写る範囲」と「電源」
近所で空き巣があったと聞き、玄関に防犯カメラを付けようと通販サイトを開く人は少なくありません。ただ、機種より先に決めることがあります。隣の家や道路がどこまで写るのか、電源をどこから取るのか。この2つで、自分でやってよい範囲と揉めない線が決まります。付ける前に決めておくことを解説します。
近所の空き巣をきっかけに、玄関へ自分でカメラを付けると決めた30代の共働き家庭
「留守が長いので、玄関だけでも見ておきたいんです。」持ち家に住む30代の共働きの夫婦は、近所で空き巣があったと聞いた翌日、防犯カメラを自分で付けると決めました。気になったのは、向かいの家や道路の通行人まで写ることでした。勝手に録画してよいのか、電源はどこから取るのか。決めることは機種の前にありました。
法律の義務は事業者向け。対象外でも「撮ってよい」ではない
個人情報保護委員会は、従来型防犯カメラの設置と個人情報保護法の関係を「個人情報取扱事業者」を主語に説明しています。個人情報取扱事業者は、個人情報データベース等を事業の用に供している者と定められています(16条2項)。同委員会のガイドラインも、個人であっても事業の用に供していれば事業者に当たると説明しています。自宅を守るために自分で付け、事業に使わないカメラは、この法律の義務の相手ではありません。
ただし、義務の対象外は「撮ってよい」ではありません。大阪市が防犯カメラの設置者に示したガイドラインは、人にはみだりに撮影されたり公表されたりしない自由があるとしたうえで、カメラの角度を調整し、住宅内部などの私的空間が映らないようにと求めています。隣の家の窓や敷地、道路の通行人が常に写る向きは、義務がなくてもプライバシーの問題になりえます。自分の敷地に向け、写る範囲を必要な分に絞るのが最初の線です。
電源の取り方で、自分でできる範囲が変わる
今あるコンセントに差して使うか、電池式にするなら、配線の工事は出てきません。一方、コンセントを増やす、建物側の配線として屋外へ電源用の電線を通すといった工事は、電気工事士法の「電気工事」に当たり、免状の交付を受けた電気工事士でなければ作業に従事できません(3条2項)。屋外へ電源を引くなら、その部分は電気工事店に頼む前提で機種を決めます。
付けた後に決めておくこと
設置後の失敗は録画の扱いで起きます。根拠の文言と合わせて表にしました。
順番は、写る範囲と電源を先に、機種はその後
機種の比較から入ると、写る範囲と電源の話が後回しになります。写る範囲を自分の敷地に絞り、電源は今あるコンセントか電池式で済むかを決め、建物側の配線として屋外へ電源用の電線を通すなら電気工事士に頼みます。そこまで決めてから機種を選べば、付けた後に迷いません。
コンセントを増やしたい。差し込み口を足すのと壁に付けるのは、法律上まったく別の作業