国民年金の第1号になった人の年金の上乗せと、条件つきで入れる労災保険
国民年金の第1号になった人の年金の上乗せと、条件つきで入れる労災保険

会社を辞めて自分で仕事を始めると、給与から自動で引かれていた備えが、自分で選ぶものに変わります。老後に受け取る年金は基礎年金だけになり、仕事中のけがを会社の労災保険が受け止めてくれることもありません。この2つを自分で厚くする公的な道を、順に紹介します。

上乗せの土台になるのは第1号被保険者という立場

会社を辞めた人が全員、この記事で扱う制度を使えるわけではありません。付加年金も国民年金基金も、国民年金の第1号被保険者などを対象とした仕組みです。家族の扶養に入る人や、別の区分に移る人は対象から外れます。まず自分がどの区分になったかを、市区町村の窓口か年金事務所で確かめてください。

第1号になったうえで最も手軽なのが付加年金です。国民年金の定額保険料に、月400円の付加保険料を上乗せして納めると、老齢基礎年金に付加年金が上乗せされます。対象は第1号被保険者と65歳未満の任意加入被保険者で、国民年金保険料について法定免除、全額免除、一部免除、納付猶予、学生納付特例を受けている人は納められません。ただし、産前産後免除の場合は、付加保険料を納めることができます。

申し出は、市(区)役所や町村役場、近くの年金事務所で行います。納付が始まるのは申し出をした日が属する月分からで、遡って納めることはできません。思い立ったら早めに動くほうが、上乗せの月数は積み上がります。

国民年金基金と個人型確定拠出年金は同じ枠を分け合う

もう一段厚くしたいときの選択肢が国民年金基金です。こちらも第1号被保険者が中心ですが、60歳以上65歳未満などの任意加入被保険者も対象になる場合があります。どちらを選ぶかを先に決めることになります。

さらに、個人型確定拠出年金(iDeCo)の掛金とも枠がつながっています。3つを別々の枠と考えると、出せるつもりだった額が出せません。上乗せの手段を選ぶときは、この共通の枠を先に押さえておきましょう。

国民年金の第1号になった人の年金の上乗せと、条件つきで入れる労災保険

仕事中のけがに備える労災保険の特別加入

労災保険は本来、雇われて働く人のための保険です。ただし、業務の実態から見て労働者に準じて保護することがふさわしい人には、特別加入という道が開かれています。加入できる区分は中小事業主等、一人親方その他の自営業者、特定作業従事者、海外派遣者に分かれています。

2024年11月1日からは、企業などから業務委託を受けて働くフリーランスも、業種や職種を問わず特別加入できるようになりました。特別加入をすると、仕事中や通勤中のけがや病気、死亡に対して補償を受けられます。

フリーランスとして特別加入する場合、手続きは個人で直接行うものではありません。都道府県労働局長の承認を受けた特別加入団体に申し込み、加入の手続きはその団体が行います。加入にあたっては給付基礎日額を選ぶことになり、これが補償や保険料の基準になります。自分の仕事が対象になるか、どの団体を通せるかは、労働局や労働基準監督署で確かめられます。

まず区分を確かめ、上乗せの枠を先に決める

会社員でなくなった後の備えは、選択肢を並べる前に自分がどの区分の被保険者になったかを確かめるところから始まります。第1号であれば、付加年金と国民年金基金のどちらを使うかを決め、個人型確定拠出年金と共通の枠がある点まで含めて考えます。仕事中のけがへの備えは、対象になるかどうかを労働局で確かめたうえで、特別加入団体を探すことになります。順番を踏めば、公的な制度だけでも備えは厚くできます。

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情報提供元: マネーの達人
記事名:「 国民年金の第1号になった人の年金の上乗せと、条件つきで入れる労災保険