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2024年5月10日に雇用保険法等の一部改正が決定しました。
すでに国会で可決・成立したもので実施は確定となります。
たくさんの雇用保険に関するルールが改定されますが、ここでは失業時や育児休暇などで知っておくべき5つの変更点をご紹介します。
今後、2024年10月を皮切りに改正雇用保険法が適応され、保険の形態が変わってきます。
かなり多くの改定ポイントがありますが、特に大きな改定や失業、育児休暇に関する5つの変更点があります。
雇用保険は、自己負担分(6/1000)と企業負担分(9.5/1000)で構成されており、対象者は正社員やパート・アルバイトが対象になります。今回の改正でパート・アルバイトの条件が変更になります。
<現対象者>
正社員、パート・アルバイト(週20時間以上の就労、31日以内の長期勤務、学生は除く)
↓
変更後の対象者(2028年10月1日~)
正社員、パート・アルバイト(週10時間以上の就労、31日以内の長期勤務、学生は除く)
給付制限(失業の申請後に失業手当は支給されるまで3か月程度待機期間がある)2025年4月から1カ月で給付されるようになります。
また、離職日の1年以内もしくは離職期間中に職業訓練を受けている場合は、給付制限7日間で給付されることになります。
ただし、5年間で3回以上の転職をしている場合は、通常通りの給付期間が設けられます。
失業時に受けられる教育訓練給付金の給付率の上限が受講費用の70% → 80%に引き上げとなります。
これは、医療・社会福祉・保健衛生等の専門知識を有する資格、デジタル関連技術の習得、中長期的なキャリア形成に必要な専門的・実践的な教育訓練講座など「専門実践教育訓練給付金」を対象としています。
この講座を受講したことで資格取得、給与アップした場合などその条件に合わせて給付率が上がっていき、最高80%まで受講費用の給付金を受けられます。
無休の休暇を条件に雇用保険期間5年以上の場合、基本手当と同額の給付金が付与されます。
働くことをいったん中断(求職)した状態で職業訓練を受けた場合、失業時と同じように給付金を受けられる新しい制度です。
これまで育児休休養給付は手取り8割までで、実質給与が減額となってしまいますが、今後は手取り10割に引き上げられ、育児休暇を取得してもお給料は変わらないことになります。
男性の育児休暇取得を促進するための処置のようで、安定した育児休暇が取れるようにということのようです。
今回の改定では、多くのルール変更がありました。
特に目立つ変更点は自己都合退職をしやすくし、かつスキルアップ・キャリアアップを後押しする内容が強化されたことです。
急速なIT化により、職種・職業に関わる環境変化が激化し、働き方や価値観も大きく変化しました。
昔は、1つの職業を生涯全うするという働き方が主流でしたが、昨今は数回のジョブチェンジは一般化されつつあり、常に新しい職業が生まれ、国民一人一人が次の新しい形態に順応していく必要が出てきています。
またコロナショックにより、人々の働く環境や仕事に対する意識が劇的に変化し、仕事と個人のライフスタイルの両立という考え方が一層強くなりました。
国としても仕事に対するこのような環境変化に対応すべく、個人のスキルアップ・キャリアアップやライフスタイルの充実を後押しするような政策を盛り込んでいます。
転職や育休などが身近なものになった分、関連する制度については正しい理解と制度の活用ができるように、今後の改定実装にむけて事前知識を知っておくとよいでしょう。
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