【株式投資】「恩株(おんかぶ)」にするのは難しい?優待族の筆者が考える「負けない」シナリオ

株式投資の難しいのは「リスクがある」ことですが、「恩株(おんかぶ)」になった株であれば、たとえ、株価が0円になっても平気です。

こう書くと嘘のように聞こえますが、実は、最近、筆者はその恩株を実現できました。

体験談をお話し、優待族の筆者が考える「負けないシナリオ」もこっそり紹介します。

※特定の金融商品の売買の推奨を目的としたものではありません。

※購入手数料は含まれていません。

「恩株(おんかぶ)」とは?

恩株(おんかぶ)」は、「元本を回収した株」のことを言います。

難しく聞こえるかもしれないので、一例を紹介します。

恩株の一例

・ 100株で10万円の株を200株買う → 20万円分が必要

・ 株価が上がり2倍(100株20万円)になれば → 200株で40万円分になる

・ うち、半分の100株20万円分を売る

ここで、20万円最初に支払い、最後に手元に20万円戻ってきています

つまり、株価が2倍になったタイミングで半分の20万円分を売ると、いわば残った株が「タダ取り」できたことに。

持っている株が2倍以上になったら半分を売れば、最初に投資した金額を100%回収できた」ことになり、残りの半分は、「コストがかかっていない、0円」のタダ株です。

万が一、残りの100株分の株価が0円になったとしても”損はしない”わけです。

こうなったら、配当金と株主優待をもらいながら、株価は気にせずいられます。

筆者が「恩株」化できた銘柄は…

高島屋

≪執筆者撮影≫

筆者は、最近、「高島屋 <8233>」を恩株化できました。

・ 200株保有していた高島屋株(100株あたり565円で買付)

・ 100株を1,139.5円で売り

・ 残りの100株が恩株に

これで、髙島屋の株価が0円になっても損はしないわけで、毎年、株価に惑わされず、配当金と株主優待を受け取り続けることができるようになりました。

髙島屋の株価

≪画像元:Yahoo! ファイナンス

実はこの後、株価が下がり1,120円になっています(2024年9月6日終値)。

筆者の場合は、100株あたり565円で買付していたため、1,130円以上で売らないと恩株にならなかったため、早めに利確しておいてよかったと感じました。

【体験談】筆者は運がよかった!? 分割後の100株でも株主優待がある

この高島屋は、2024年8月末に、1株につき2株の割合で株式分割しています。

1株につき2株の割合で株式分割しています

≪画像元:日経会社情報DIGUTAL

そして、分割後の株主優待制度として、100株以上200株未満所有している株主向けの「株主様ご優待カード(利用限度額15万円)」があります。

筆者は、分割前100株を保有していたため、分割後は200株に。100株と200株で利用限度額の上限額は変わってしまうのですが、株主優待の拡充のおかげで100株分を売っても株主優待カードはもらえるため、売って恩株にしました。

株主優待カード

≪執筆者撮影≫

「株主様ご優待カード」では、買い物割引で10%引きのほか、優待カードで有料催事へ3人まで無料で入場できます。

優待カードは有料催事3人まで無料

≪執筆者撮影≫

余談ですが、夏休み期間中に髙島屋の株主優待カードを使い、「発掘 恐竜王国展」に行ってきました。

4人家族なので1人分の料金は支払いましたが、一般1,000円×2人、小学生500円、計2,500円分が株主優待カードのおかげで無料になりました。

注意!恩株化は誰でもできる話じゃない…

筆者が、恩株にできたエピソードをお話しましたが、誰でもできるわけではありません。

1. すべての株価が2倍になるとは言い切れない

この恩株は、どんな銘柄でも簡単にできるものかというと、なかなかそう言えません。

条件が揃わないといけないからです。

基本的に、株価が右肩上がりの成長株に投資していたとしても、「株価が2倍になる」には年数がかかってしまうこともあり、2倍になるまでに売ってしまう人も多いです。

2. 「100株ではなく200株」買わなくてはいけなく資金力が必要

紹介した方法で恩株にするためには、まず100株ではなく200株を買わなくてはいけません。

昔に比べて株も買いやすくなったというものの、現物株を200株買っておくのは資金力が必要です。

筆者も、今回は、株式分割があり、100株が200株になったからこそ恩株にできました。

3. 買うタイミングも難しくセンスも問われる

恩株の難しいのは「できるだけ安く買う」ことで、銘柄選びもそうですが、買うタイミングも難しいです。

特に地合いが悪い暴落局面だと、買っても、株価がどんどん下がっていく場合もあるため、買い向かうことができないこともあるでしょう。

株価2倍は難しいからこそ…資金回収をするために高配当の銘柄にも注目

恩株で、株価が2倍になる銘柄は簡単にはわかりません

また、株価が2倍になった銘柄を保有していても、売ってしまったら株主優待などがもらえなくなる場合は、売りたくない株主もいらっしゃることでしょう。

だからこそ、配当金や株主優待で投資資金を回収していき「恩株」化できるのではとも考えています。

・ 10万円5%の配当金 … 年間5,000円の配当金(税引き前)

・ 2年で1万がもらえ、3年で1万5,000円、4年で2万の配当金がもらえる、積み重なっていくと、20年で資金10万円を回収できる → 恩株化

NISA口座で配当金の税金が引かれない場合は20年、税金が引かれる場合は25年ほどがかかってしまう計算で、期間として長いと思うかもしれませんが、配当金の額が減らない限りは確実に元本回収でき、「負けない」わけです。

また、配当金が増える連続配当株だと、元本回収期間はもっと早くなるかもしれません。


これなら、もし株価が2倍にならなくても、また、100株だけの単元保有でも、配当金や株主優待を長期間もらえれば年々プラスになっていくため、インカムゲインで最終的に元本回収ができれば恩株化できるシナリオです。

株式投資で何を目標にするか?

株価は上がったり下がったりがあるからこそ、「何を目指したいのか」を考えておかないと、暴落時に狼狽売りしてしまうことがあります。

中長期投資が基本で、株主優待をもらいながら食費をはじめとした生活費を節約する筆者にとって、ゴールは、少し時間はかかっても「投資資金を回収すること」。

そうなれば、株価を気にせずに、配当金や株主優待をもらい続けて生活していくことができます。

もちろん、すべての銘柄で恩株化を実現できるとは言えませんが、一部の銘柄でもこのような状態になると、下落相場でもそこまで落ち込まなくなります。

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情報提供元: マネーの達人
記事名:「 【株式投資】「恩株(おんかぶ)」にするのは難しい?優待族の筆者が考える「負けない」シナリオ