「見捨てないでほしい」「できることはありませんか?」能登半島地震後の子どもたちの声
子ども支援専門の国際NGO、公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(以下「セーブ・ザ・チルドレン」)は、能登半島地震から半年が経過した7月に、被災地の子どもたちに「国・自治体の大人や地域の人たち、保護者らにいま伝えたい思い」を聴くために、小学4年生~高校生世代を対象にアンケート調査を実施しました。
このアンケート調査の結果や子どもたちの声を集約した報告書の速報版が、8月29日(木)に石川県知事、石川県教育委員会などに提出されました。
セーブ・ザ・チルドレンは、今後の復興計画や防災計画に子どもたちの声を反映することを提案しました。
アンケートは、石川県七尾市、穴水町、能登町、珠洲市、輪島市の5地域に在住する小学4年生から高校生世代の子ども2,053人を対象に行われました。
アンケート結果によると、能登半島地震やその後の生活について大人や社会に伝えたいことがあると答えた子どもは36.8%でした。
具体的には「地震が起きたときのこと」「被災した自分のまちのこと」「自分の住むまちの復興のこと」などが挙げられました。
一方で、「何を話したらいいかわからない」と答えた子どもが36.7%と最も多く、「話しても何も変わらない」と感じている子どもも16.6%いました。
これらの結果から、子どもたちが伝えたいことがあっても、その環境が整っていないために言えない状況があることが示唆されます。
今後の復興に向けて何か行動したいと答えた子どもは64.0%に上り、復興に関する具体的な行動を選択した子どもも21.2%いました。
これらの結果から、復興のために何かしたい・話したいと思う子どもたちに対して、大人側が何らかの機会を提供することが重要だと考えられます。
自由記述では、学びや暮らしが大きな制約を受けていることへの悲しみや苛立ち、学ぶ環境や経済的支援、子どもが過ごせる場の環境整備を望む声が多く寄せられました。
復興が進んでいないことへの驚きや疑問、能登を見捨てないでほしいという切実な訴えもありました。
アンケート結果速報(全文)はこちら
アンケート概要
〈回収期間〉2024年7月1日から7月31日まで
〈回収方法〉対象地域の各自治体の教育委員会を通じて各小中学校や一部の高校へ、アンケート用紙の配布・回収、またはオンラインフォームの案内チラシの配布を行った。
特別支援学校や、一部の高校・放課後児童クラブ、地域の支援関係者を通じて、アンケート用紙の配布・回収、またはオンラインフォームの案内チラシの配布、ウェブサイトの告知を行った。
このほか、セーブ・ザ・チルドレンのウェブサイトやSNS(Facebook、X、Instagram)で回答の募集を行った。
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