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財布の中をスッキリさせたければ、キャッシュカード一体型クレジットカードが便利です。
この記事では、一体型カードの現在地を見てみます。
決して流行りの存在ではないものの、中には優秀なカードもあります。
銀行のキャッシュカードとクレジットカードが1枚で済んだら、財布の省スペースに貢献します。
当然ながら、銀行系クレジットカードに限ります。便利な存在なのですが、最近は減りつつあります。
現在の状況を確認します。
一体型カードの傾向は、このようなものです。
・ 流行った時代は特にない
・ 発行中止も増えている
・ クレジットカードの機能は凡庸なものが大部分
・ しかし銀行が多い分、その数は意外と多い
・ いっぽうごく一部については最先端の存在でもある
少々矛盾した存在です。
とにかく、どうせ持つなら優秀な一体型にしたいものです。
終了(または新規受付停止)した一体型カードです。
・ SMBC CARD(三井住友銀行) ※後述の Oliveとは別
・ ICクレジットカード(三菱UFJ銀行)
三井住友と三菱UFJには共通点があります。
系列クレジットカード会社の規模が大きく、引落し口座がどの銀行かを問わないクレジットカードを多数発行している点です。
いっぽう次の通り、銀行利用者のための一体型カードを発行し続けている銀行も多いのです。
性能は別にして、キャッシュカード一体型クレジットカードを発行し続けている金融機関のほうが多数派です。
・ 三井住友銀行(Olive)
・ みずほ銀行
・ りそな銀行
・ 楽天銀行
・ イオン銀行
・ 地方銀行(第二地銀を除く)
・ ゆうちょ銀行
・ JA
数の多い一体型クレジットカードは、現在でもスタンダードかというと、そうはいえません。
後ほど紹介する一部を除き、クレジットカードとして優秀なものがほぼないためです。
こんな性能のものが大多数を占めます。
・ 還元率は0.4%程度
・ 年会費は無料になるが、条件が厳しい(年間10~12万円程度使う、携帯電話を引き落とす等)
・ ゴールドカードは年会費も高く(おおむね1万1,000円)時代遅れ
・ ポイントアップや優待等のサービスは少なく、その幅も狭い
・ キャッシュカードのATM手数料優待がある(役に立つ)
銀行系以外でも還元率1.0%のカードが多い中、キャッシュカード一体型クレジットカードのメリットはまったく大きなものではありません。
さて時代に合わない一体型、これからは次の通り、流行らない理由がますます増えていくでしょう。
・ クレジットカードについては、スマホ決済で使う時代
・ クレジット機能が目立たない一体型を、わざわざ決済に使うメリットが乏しい
・ ネット銀行とコンビニATMの発達により、キャッシュカードも持ち歩かなくていい時代になりつつある
メガバンクやネット銀行では、キャッシュカード一体型といえばデビットカード(国際ブランドのついたもの)が主流になってきました。
銀行残高から直ちに引き落とされるデビットカードは、このところ還元率等で無視できない存在になってきました。
お財布のカードを少なくしたいキャッシュレス派も、デビットカード一体型キャッシュカードを活用するのもいいでしょう。
デビットカードは、海外に行った際の現地通貨引き出しにも向いています。
キャッシュカード一体型のクレジットカード自体はまだまだ健在なのに、その大部分にすでに重要性はありません。
例外的に優秀な、一体型カードを2枚見てみます。
一体型ならではの特色があるカードです。
≪画像元:SMBC≫
三井住友銀行の発行するOliveフレキシブルペイは、一体型です。
現在、キャッシュレス界の最先端にある存在と言えるでしょう。
設計自体に独自性が高く、追随する存在は今後もないかもしれません。
クレジットカード、キャッシュカードにとどまらず、次の機能も兼ね備えています。
・ デビットカード
・ ポイントカード
・ 他の三井住友カードの決済ができる機能
Oliveの場合、スマホアプリでモードを切り替えることにより、キャッシュカードと4つの機能を使いこなすことができます。
Oliveの活用法は人によりさまざまでしょうが、筆者の場合、カード券面利用の大部分、キャッシュカードとしての使いみちです。
現金不要な時代のためキャッシュカードの必要性が少ないにも関わらず、こうなっています。
理由は簡単で、Oliveはコンビニ飲食店等多くの店舗においてスマホタッチ決済で7.0%以上の還元となるからです。
券面のタッチ決済でも優待はありますが、5.0%以上となっています。スマホが有利なため、自然と券面利用は減ります。
つまりキャッシュカード一体型クレジットカードが流行らない理由を、最先端の一体型が具体的に物語っているわけです。
≪画像元:イオンカード≫
WAON POINTがたまりやすく人気のイオンカードにも、イオン銀行一体型のクレジットカードがあります。
イオンカードセレクトです。
一般的なイオンカードと基本的な性能はほぼ変わらないものの、明確に上回る機能が次の通りあります。
・ 電子マネーWAONへのオートチャージでポイントが付く(0.5%)
・ 公共料金支払いで1件につき毎月5ポイント付与
・ イオン銀行への給与振込で毎月10ポイント
電子マネーはWポイント獲得が難しくなってきました。
この点セレクトならオートチャージでポイント付与になります。
Apple Pay以外のWAONで、チャージ時のポイントを得るためには、イオンカードセレクトを選ぶ必要があります。
デザインも、一般の青いデザイン以外に「ミニオンズ」「トイ・ストーリー」「ミッキーマウス」が選べます。
ミニオンズデザインだけ、年間50万円利用してもゴールドカードにならないのでご注意ください。
国際ブランドも一般のイオンカード同様、VISA、Mastercard、JCBから選べます。
次に、一般(独立型)のカードと機能が変わらない一体型を見てみます。
変わらないのなら、1枚で済む点にメリットがあるともいえるわけです。
≪画像元:楽天銀行≫
楽天銀行のキャッシュカードと一体型のクレジットカードで、機能はおおむね人気の楽天カードと同じです。
入会キャンペーンも楽天カードと同等です。
楽天カードとの違いは次のとおりです。
・ 国際ブランドはJCBのみ
・ 家族カードはない
・ 楽天Edy機能はない
・ 楽天ポイントカード機能はない
・ 2枚目申込不可
・ 楽天カード既存利用者は入手不可
楽天ポイントや楽天Edyは、楽天ペイアプリで使うのが現在の標準です。
これが券面で使えない点は、決してマイナスではないと言えます。
楽天銀行は、セブン銀行とローソン銀行ATMでのスマホ利用に対応していません。
この点キャッシュカードがまだまだ現役であるわけで、クレジットカードと一緒にしたいのは自然な成り行きでしょう。
みずほ銀行の一体型クレジットカードは、オリコ、セゾンとの提携です。
このうちオリコカードと一体になっているのがTHE POINTです。
年会費無料でポイント還元率1%であり、オリコの代表カードOrico Card THE POINTと同格です。
Mastercard以外に、オリコのオリジナルカードにはないVISAブランドも選べます(いっぽう、JCBは選べない)。
欠点としては、オリコのポイント交換率がのきなみ低下し、1.0%という還元率をうのみにできなくなっていることです。
ただしJ-Coinボーナスなどみずほ銀行と関連の深い等価交換先もまだあります。
キャッシュカード一体型クレジットカードの現在地を見てきました。
一般カードより優れた2枚、同等の2枚を除くと、あとはおおむねクレジットカードの価値が乏しいものばかりです。
一体型が徐々に目立たなくなっている時流に逆らい、三井住友Oliveは極めて優秀なカードです。
こちらは積極的におすすめします。
一般のイオンカードと差が付く、イオンカードセレクトもいいでしょう。
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