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ポイント利用方法もさまざまですが、「すぐにお買い物に使う」人も多いでしょう。
すぐ利用する派は、大きくためて使うマイル獲得に無関心かもしれません。ただ意外と、マイルは生活に身近です。
マイルは航空券特典やグレードアップで使うのが理想ですが、いざとなれば1マイル=1円で買い物に充当できる(JAL Pay利用)ため、大きくためられなくてもムダにはなりません。
さらにJALの場合、「どこかにマイル」というサービスがあって、少ないマイルをお得に活用しやすいのです。
7,000マイルあれば、国内のどこかに旅行ができます。
筆者もJALマイルについてまずは、こちらを目標にしています。
どこかにマイルについては、関連記事をご参照ください。
JALカード等、航空系クレジットカードを使うとマイルが効率よくたまりますが、年会費その他の費用がかかります。
航空系カードは、グレードが高い、つまり年会費が高いほどマイルがたまりやすいという関係にあります。
高い年会費も、必要経費だと考えられがちです。
航空系カードに勝てるかもしれないためかたを見ていきます。
ANAマイルについては、ANAカードより三井住友カードが有利と筆者は判断しました。
三井住友カードは、スマホタッチ決済によるポイントアップ店舗(7.0%~20.0%)が多いためです。
これと共通の方法・レートを用いてJALマイルをためる方法も存在しています。
「VポイントからWAON POINT」という交換ルートです。
三井住友カードでためたVポイントをWAON POINTに等価で交換し、さらに(場合によってdポイントを挟み)、JALマイルに交換できれば、最適ルートです。
ただ、「VポイントからWAON POINT」(逆も)は、時限ルートであると説明付きで開通したため、永続的な利用には不安があります。
将来的にポイントを移行する際、消滅している可能性が大です。
本記事ではこの優秀なルートは検討せず、三井住友カードも用いません。
決済ツールであるJAL Payがあり、これについては年会費を掛けずにマイルがたまります。
ただJAL Payはマイル還元率0.5%であって、これだけでJALマイルを大きくためられるわけではありません。
マイル獲得の主軸は、クレジットカードのポイント(共通ポイント含む)となります。
そしてJAL Payも、利用よりこのアイテムへのチャージのほうが、マイル獲得に直結します。
クレジットカードでためたポイントの、JALマイル移行を本線に考えます。
そして次の要件すべてを満たすポイントをためれば、JALカードに勝てる可能性があります。
年会費無料のクレジットカード
高還元(めやすとして1.0%以上)のクレジットカード
クレジットカードの特定店舗でのポイントアップ
ポイントが失効しない(一度にマイル交換できるポイントが多い)
ポイントのマイル交換について年間上限がない(月の上限はあってもOK)
1ポイント(1円相当)につき、0.5マイル以上で交換できる
三井住友カードがANAマイル獲得シーンでANAカードをしのぐ理由を、上記の各要件に当てはめてみます。
年会費無料(ゴールドNLでも、年間100万円利用で永年無料)
通常ポイント還元率0.5%だが、ゴールド(NL)なら、実質還元率1.5%
コンビニ・飲食店でスマホタッチ決済還元率7.0%~20.0%
ポイント(Vポイント)はため続けている限り失効しない
マイル交換の上限なし
「1ポイント(1円相当)= 0.5マイル」
とりわけ3が大きいのです(ポイントアップ店舗)。
ANAカードをしのぐのも、主にこの点によりますが、本記事のテーマはJALマイルです。
JALマイルを最終目標にして、このルートに迫る方法を探していきます。
JALマイルへの交換ルートを見ていきます。
一般的にはANAマイルよりも交換レートが若干厳しめになりますが、中には優れた数字のルートも存在します。
ポイントはクレジットカードの独自プログラムだけではありません。
共通ポイントのPontaポイントは、先に上げた要件1~6の大部分を満たします(2、3については獲得方法次第)。
Pontaポイントは使っている(獲得・利用)限りはポイントが失効しないので、大きくためてJALマイルに交換するのに向いています。
dポイントもPontaポイントとおおむね同じ条件ですが、Pontaポイントと違って「4年」という有効期限が設けられています。
それでも、大きくためやすいポイントです。
Pontaが高還元率で貯まるカードというと、還元率1.2%のリクルートカードが挙がります(dポイントも選べる)。
リクルートカードは、電子マネーやバーチャルカード等のチャージがポイント獲得につながりにくいのですが、公共料金等の支払いについては、高還元率を活かせます。
dポイントのたまるカードは、ドコモのdカードです。
イオンカードでたまるのがWAON POINTです。
2024年8月現在はiAEONアプリによりVポイントとの相互交換が可能で、先に述べたとおりこのルートには劇的な効果があります(ANAに強いVポイントを、JALに強いポイントに移行できる)。
ただ他のルートでもJALマイルがたまります。
WAON POINTからJALマイルへは直接交換でき、交換率は「1ポイント = 0.5マイル」(0.5%)です。
WAON POINTからひとまずdポイントに等価交換する方法もあります。
これにより、有効期限2年のWAON POINTを、期限4年に延ばせるわけです。
イオンカード、基本はポイント還元率0.5%に過ぎないが、次の方法でポイント倍(1.0%)になります。
・イオングループで使う
・毎月10日に使う(特に、JAL Payチャージがおすすめ)
毎月10日のJAL Payチャージにより、チャージで1.0%(ポイント)、利用で0.5%(マイル)がそれぞれたまります。
JAL PayチャージはVISAブランドは不可です。
MastercardかJCBが必要です。
エポスゴールドカードは、インビテーションで取得または年間50万円利用によって、年会費永年無料で使えます。
さらに年間100万円利用によるポイントボーナスで、実還元率1.5%となります。
ゴールド以上の場合エポスポイントに有効期限はありません。
エポスポイントからマイルへの交換率はこうなっています。
カッコ内は年間100万円利用を前提とした際のマイル還元率です。
・JAL…1ポイント = 0.5マイル(0.75%)
・ANA…1ポイント = 0.6マイル(0.9%)
年会費無料なのにマイル還元率0.9%になるANAマイルは極めて優秀ですが、JALについても決して悪い数字ではありません。
この0.75%という数字を、年会費無料カードの代表として、のちほどJALカードと対決させます。
JCBカード(オリジナルシリーズ)のOki-Dokiポイントは、年会費無料のスタンダードカードの場合は有効期限2年のため、やや不利です。
ただ、JALマイルについての交換率が「1ポイント(5円相当)= 300マイル」(0.6%)と高めのため、ご参考までに取り上げます。
ポイント還元率1.0%のJCB Card Wなら、JALマイル還元率0.6%と比較的いい数字が出ます。
JCBはAmazonやスターバックスでのポイントアップがあるので、そちらを厚めに使えばさらに実マイル還元率は上がります。
三菱UFJカードのグローバルポイントからJALマイルへの移行は、「200ポイント(1,000円相当)= 400マイル」(0.4%)と、決して高い数字ではありません。
ただ交換レートは低くても、三菱UFJカードは実質的な性能が上がったばかりです。
店舗によるポイントアップ(前項の「3」の基準)が2024年8月から大幅に便利になりました。
とりわけ、三井住友カードのポイントアップ店舗には存在しない、「スーパーマーケット」が増えています。
首都圏では、オーケー、オオゼキ、東武ストア、スーパーSANWA、肉のハナマサ等です。
これら店舗でのポイントアップは最大15.0%になります。
仮に13%還元でポイントアップ店舗を使うとすると、マイル還元率が5.2%となります。
今後ライフスタイル次第では 軽視できないルートになるでしょう。
なおグローバルポイントの有効期限は2年ですが、Pontaポイント(交換率は8割と目減りする)を経由することで、JALマイルへの最終交換率を落とさず有効期限だけリセットできます。
グローバルポイントからANAへも、楽天ポイントを経由すれば可能です。ただ、グローバルポイントから楽天ポイントの交換率が6割のため、マイル交換率は3割となります。
セゾンカード、UCカードの「永久不滅ポイント」や、オリコポイント等から「1ポイント = 0.5マイル」(0.5%)で交換ができます。
ただセゾンはポイント還元率が0.5%と低め、オリコはポイント有効期限が1年と短いという欠点があります。
サブカードとしては活用の余地があるでしょう。
年会費無料で使えるクレジットカードで最も高い数字の出るエポスゴールドカードと、JALカードとを比較します。
JALカードのほうがマイル還元率は高いですが、年会費その他費用が発生するため、条件によってはエポスで勝負になります。
そしてJALカードの場合、直接マイルがたまる点もマイナスに働きます。
先行実施した「三井住友カードとANAカードの比較」と比較的近い条件を設定します。
【エポスゴールドカード】
・カードを年間100万円使う(ボーナスを加え、ポイント還元率1.5%)
・5年間ポイントをため続けて、マイルに替える
・エポスゴールドカードでは、「選べるポイントアップショップ」に3店舗登録し、年間合計20万円利用する(ポイント還元率1.5%。通常利用との差が1.0%)
三井住友カードの場合、ポイントアップ店舗で厚めに使う点がANAカードに対して優位性を保っています。
エポスの場合はそこまで大きな数字にはなりませんが、エポスゴールドカードでも3店舗についてポイント3倍となる「選べるポイントアップショップ」があります。
年間100万円利用の5分の1について、3種類の公共料金の支払いを想定しています。
なおJALマイルへの交換率が0.5%のため、上記ポイント還元率の半分がマイル還元率となります。
【JALカード】
・JAL一般カード(年会費2,200円)に加入
・JALカードショッピングマイル・プレミアムに加入(年会費4.950円)し、マイル還元率1.0%にする
・カードを年間100万円使う
・100万円のうち年間20万円を、マイル特約店で使う(マツモトキヨシ、ウエルシア、ノジマ、プリンスホテル等) ※マイル還元率2.0%
・マイル有効期限が3年のため、最大3年ためる(エポスゴールドカードで5年ためる比較とのため、2年分の失効するマイルについては「1マイル = 1ポイント = 1円」で決済に使う)
・最終的な1マイルの価値は、ポイントヘの交換分を除いて「1マイル = 2.5円」で換算する
有効期限のないポイントがたまるエポスゴールドカードと、有効期限のあるマイルがたまるJALカードを比較するのは、難しいものがあります。
ただマイル有効期限である「3年間」の比較では、費用を掛けないクレジットカードにあまりにも不利なので、5年としました。
JALカードでためたマイルが2年分失効しますが、これは経費に充当します。
先の条件どおりエポスゴールドカードを5年間使い、ポイントをまとめてJALマイルにすると、次のとおりです。
・100万円ボーナスを含むマイル還元率0.75%相当…7,500マイル × 5年 = 3万7,500マイル
・選べるポイントアップショップ で増えるマイル差額(0.5%)…20万円 × 0.5% × 5年 = 5,000マイル
合計4万2,500マイルです。
基本マイルだけで空席があって搭乗できる場合なら、ハワイやオーストラリアに2名で行けます(1人2万マイル) 。
そしてJALカードとの比較のために円換算すると(1マイル = 2.5円)10万6,250円です。
今後はJALカードです。
必要経費として、年会費とショッピングマイル・プレミアム加入の合計で、年7,150円、5年で3万5,750円が掛かります。
年間1万2,000マイル、2年で2万4,000マイルについて、これを1マイル=1円でポイントに変えて利用します(短期的には損となる)。
残り3年でたまるマイルは、3万6,000マイルです。
これを円換算(1マイル= 2.5円)すると、9万円です。
9万円に、マイルからポイントにした2万4,000円を加え、必要経費3万5,750円を控除します。
すると、7万8,250円です。
結局、年間100万円利用では、年会費無料のエポスゴールドカードに軍配が挙がります。
100万円ではエポスゴールドカードの勝ちなので、もうひとつシミュレーションしてみます。
年間200万円のカード利用対決です。
年会費無料側は、エポスゴールドカードに加え次のカードも追加します。
・イオンカード(年間60万円…JAL Payへのチャージと、イオングループ利用)
・リクルートカード(年間40万円)
どちらのカードも、PontaポイントでためてからまとめてJALマイルに移行します。
結果です。
【年会費無料】
・エポスカード年間100万円…4万2,500マイル ※前述のとおり
・イオンカード年間60万円(マイル還元率0.5%)…3,000マイル × 5年 = 1万5,000マイル
・リクルートカード年間40万円(マイル還元率0.6%)…2,000マイル × 5年 = 1万マイル
・合計6万7,500マイル(16万8,750円)
なお上記の数字に加えませんが、「イオンカード → JAL Pay」のあと、さらに「JAL Pay → au PAY」のルートを活用すると、さらに還元率が0.5%上がります。
【JALカード】
1年でたまるマイルは次のとおりです。
・マイル還元率1.0%で200万円利用…2万マイル
・マイル還元率2.0%の特約店で20万円(差額)…2,000マイル
年間2万2,000マイル、2年で4万4,000マイルについて、これを1マイル=1円相当でポイントに変えて利用します。
残り3年でたまるマイルは、6万6,000マイルです。
これを円換算(1マイル= 2.5円)すると、16万5,000円です。
16万5,000円に、マイルからポイントにした4万4,000円を加え、必要経費3万5,750円を控除します。
すると、17万3,250円です。
200万円でも、年会費無料連合の勝ちとなります。
なお、JALカードにひとつ欠点があります。
JAL Payにチャージしても、ポイント対象外です。
シミュレーションの結果、年間200万円利用程度では、エポスゴールドカード(と連合軍)に軍配が上がることがわかりました。
さらに年間利用金額が増えても、三菱UFJカード(ポイントアップ店舗で使う)やJCBカードを参戦させれば年会費無料連合がまだまだ強いように思われます。
三井住友カードでANAマイルをためるのと比べると、ポイントアップ店舗が少ない点、差がつきにくいと予想していました。
JALカードはマイルが直接たまるカードのため、大きくためづらい弱みも抱えていました。
経費を掛けて大きくポイント獲得よりも、費用がかからないというのは大きなメリットと考えます。
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