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このところ多くの金融機関では、金利の引き上げや手数料の改定など、さまざまな変化がみられます。
金利だけを考えれば、ネット銀行が優勢との声もよく耳にします。
しかしながら、金融機関の選択は、利息のみで決定できるものでもありません。
「貯金用には?」
「日々の生活費用には?」
など、実際に店舗のある身近な銀行とネット銀行では、現在のところ、どちらが使いやすいのでしょうか。
両者を代表して、ゆうちょ銀行とイオン銀行を目的ごとに比較してみましょう。
ゆうちょ銀行の通常貯金の金利は、0.020%です。
対して、イオン銀行では、Myステージと呼ばれる会員ランクによって0.02%~0.150%まで幅があります。
普通預金(ゆうちょ銀行では通常貯金)については、貯めるために利用する方は少ないでしょうから、それほど利息にこだわる必要はないでしょう。
とはいえ定期預金(ゆうちょ銀行は定額貯金)では、次の表からわかるように差は歴然です。
≪画像元:ゆうちょ銀行≫
【イオン銀行定期預金金利】
≪画像元:イオン銀行≫
※1年定期は2024年6月20日(木)~8月20日(火)の特別金利
イオン銀行は5年頑張れば最大0.5%、ゆうちょ銀行の倍以上に年利をアップさせることができます。
参照:イオン銀行の定期預金利息シミュレーション
単利計算してみると、100万円預けた際の受け取り利息は、なんと1万円以上も差額が発生してしまいます。
金利や税引き後の受け取り利息など、気になるところを、一覧表にすると次のようになります。
ゆうちょ銀行 | イオン銀行 | |||
預入金額 | 1,000円以上(1,000円単位) | スーパー定期 1万円以上 300万円未満 スーパー定期300 300万円以上 | ||
預入期間 | 1か月、3か月、6か月、1年、2年、3年、4年、5年 | 1か月、3か月、6か月、1年、2年、3年、4年、5年 | ||
100万円預けたときの年利と受取利息 | 1年 年利0.025% | 200円 | 1年 年利0.36% | 2869円 |
3年 年利0.15% | 3586円 | 3年 年利0.25% | 5977円 | |
5年 年利0.2% | 7969円 | 5年 年利0.5% | 19922円 |
※記載した利息は、実際の受け取り額を確定するものではありません。実際の金額とは差額が発生することがありますので、ご了承ください。
さらに、金利を考慮するうえで見逃せないポイントは、ネット銀行では、キャンペーンが多く開催されるということです。
ゆうちょ銀行では、7月現在金利優遇される特典は見当たりません。しかしイオン銀行では、8月20日までは1年ものが0.36%の高金利、新規口座開設者には、1か月ものではありますが年利3%、最大3,930円増やせる特典があります。
普段使いする上で、知っておきたいのがATMが使いやすい場所にあるかどうかです。
ゆうちょ銀行は、総店舗数2万3,642店、ATM設置台数は31,454台(2023年3月末)と多く、地方にも数多く存在しています。
ATM手数料についても、ゆうちょATMであれば、土日祝日にかかわらず、無料で利用できます。
コンビニを利用するなら、ファミリーマート一択です。費用がかかっても110円ですみます。
≪画像元:ゆうちょ銀行≫
一方、イオン銀行は空いている限り、24時間365日手数料完全無料であり、時間外手数料はありません。
イオン銀行は、イオンモール・イオン・ミニストップ、駅や空港など無料で利用できるATMは、全国5万5,000台以上と奮闘しています。
ただし、手数料がかかることが利用する場所によってはあるため、注意してください。
たとえば、ローソン銀行ATMでイオン銀行のキャッシュカードを利用した場合は、次のようになります。
≪画像元:イオン銀行≫
普段使いとして口座選びをする場合は、出かけやすい生活圏内にある銀行を選択するのがベストですが、手数料無料時間帯に使用できるかを忘れずご確認ください。
手数料がわかりやすいという意味ではゆうちょ銀行、日曜祝日や夜間利用が多いなら、イオン銀行を選択するとよいでしょう。
離れて暮らす家族に、また学費や日々の支払いにも振り込みを利用する機会は多いと思います。
1回あたりはわずかの金額であっても、1回500円が毎月あれば1年で6,000円にもなり、チリツモ節約ができる費用です。
それぞれの手数料は次のとおりです。
5万以上 | 5万未満 | |
ゆうちょ銀行への送金:通常振込 | 窓口203円 ATM・ゆうちょ通帳アプリ152円 | 窓口417円 ATM・ゆうちょ通帳アプリ366円 |
ゆうちょ銀行への送金:電信振込 | 550円 | 770円 |
他行への振り込み | 窓口 660円 Madotab・ATM 220円 | 窓口 880円 Madotab・ATM 440円 |
ゆうちょダイレクト ゆうちょ通帳アプリ 165円 ゆうちょBizダイレクト |
参照:ゆうちょ銀行
インターネットバンキングによる振込 | ATM(イオンカードセレクト/キャッシュ+デビット/イオンバンクカード)による振込 | |
イオン銀行への送金 | 無料 | 無料 |
他行への振り込み | 110円 | 132円 |
参照:イオン銀行
振り込みではイオン銀行が有利ではありますが、仕送りに使うなら親子で同じ銀行に揃えるのがマストです。
ゆうちょ銀行の場合、ゆうちょダイレクトを使えば、パソコン、スマホからゆうちょ銀行あて振替(電信振替)ができます。
ゆうちょ銀行口座あての電信振替料金が月5回まで費用は無料ですし、電信振替ならその瞬間に入金処理され、翌日扱いにはなりません。こちらから申し込んでください。
ネット銀行の代表としてイオン銀行を比較してきましたが、実は実際の店舗が全国に存在します。
来店して実際に資産運用や住宅ローンについての相談をすることができますし、スマホやパソコンからオンライン相談や、電話での問い合わせも可能です。
とはいえ、ゆうちょ銀行の総店舗数は2万3,000以上です。平日忙しい方に、イオン銀行はおすすめです。
ネット銀行には、従来の金融機関にはない特徴があります。
イオン銀行で知っておきたいのは、先にも記した「イオン銀行Myステージ」です。
スコアに応じて利用できる特典があり、金利の優遇をはじめ、他行ATM入出金手数料、他行宛の振込手数料が最大5回まで無料になります。
≪画像元:イオン銀行≫
ネット銀行では安全性を気にされるかたもいらっしゃるかと思いますが、イオン銀行は普通預金も含めて、預金保険制度の対象であり、同保険の範囲内で保護されます。
ただし、通帳は発行されません。また、定期預金の預け入れは、普通預金からの振替になります。
さらに、公共料金やクレジットカード利用代金等の口座振替払を利用できますが、取扱いできる種類に制限があります。
以上、2つの金融機関を目的ごとに比較してみました。
貯めるために、日常用に、仕送り用になどという具合に、使い分けると支出がわかりやすくなり、家計管理がラクになるというメリットもあります。うまく使い分けてください。
なお、調査日は2024年7月14日です。
金利や手数料については改定されることがありますので、ご利用前には必ず公式ホームページよりご確認ください。
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