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毎年、秋ごろからインフルエンザの予防接種の助成のポスターを見かけるようになります。
他にも肺炎球菌や帯状疱疹のワクチン接種のポスターを見かけることもあります。
体力が低下した高齢者にとって、インフルエンザなどの感染症の重症化を防ぐためにワクチン接種が推奨されています。
今回は、高齢者に助成が出る予防接種や検討したいワクチン接種をご紹介します。
助成が出る予防接種として代表的なものは、インフルエンザワクチンです。
毎年、多くの市区町村で高齢者の予防接種の場合、助成が行われています。
対象者:満65歳以上の方/満60歳から64歳で、おおむね身体障害者障害程度等級1級に相当する方
自己負担額:1,500円
お住まいの市区町村によっては、対象者によって助成金額が異なることがありますので、自身の自己負担金額がいくらになるか気になる方は、担当窓口などに確認してみましょう。
介護サービスを利用している方は、インフルエンザの予防接種をすすめられることが多いのではないでしょうか。
集団で生活する場に参加する機会がある場合、どうしてもインフルエンザにかかるリスクが高くなります。
助成があるインフルエンザの予防接種は、毎年接種をおすすめします。
また、今まで65歳から5歳刻みでの年齢のうち、1回だけ助成が受けられた肺炎球菌のワクチン助成が、2024年4月以降以下のように変更されます。
対象者:65歳の方/60~64歳で、心臓や腎臓、呼吸器の機能に障害があり、身の回りの生活を極度に制限される方/60~64歳で、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に障害があり、日常生活がほとんど不可能な方
変更後の自己負担額については、お住いの市区町村に問い合わせる必要があります。
変更前の2024年3月末までの肺炎球菌ワクチンの自己負担額は、練馬区の場合では1,500円でした。
ここで注意したいのが、2024年4月から、肺炎球菌のワクチン助成対象者が65歳の方、条件にあてはまる60歳から64歳の方に限られることです。
65歳を超える方で、まだ肺炎球菌のワクチン接種をしていない方は、2024年4月以降は任意接種となり、全額自己負担となります。
今までは、一生のうち1回の助成だったため、いつ打とうかと迷われた方もいると思います。
しかし、2024年4月からは、条件にあてはまる60歳~64歳の方以外は、65歳の1回のみのチャンスとなります。
自費で肺炎球菌ワクチンを打つ場合は、病院によって金額が異なりますが、日本赤十字社医療センターでは、1回1万3,750円で打つことができます。
肺炎球菌のワクチンを打っても、すべての肺炎が防げるわけではありませんが、肺炎が日本の死亡原因の第5位であることを考えると、助成の条件にあてはまる方は、接種するかどう
かを前向きに考えてみることをおすすめします。
参照:練馬区 令和5年度 高齢者肺炎球菌予防接種費用の一部助成について
新型コロナワクチンの接種も、2024年3月末で、全額公費接種が終了しました。
2024年の秋冬には、自治体による定期接種が始まります。
対象:65歳以上の方/60~64歳で心臓・腎臓または呼吸器の機能に障害があり身の回りの生活が極度に制限される方/ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に障害があり、日常生活がほとんど不可能な方
費用:原則有料
費用の助成については、自己負担額の上限が7,000円になるような案が出ています。
新型コロナワクチンの接種は、強制ではありません。
個人の判断により、接種するかどうかを決めますが、介護施設に入られている方や通っている方は、施設側から、インフルエンザワクチンと同じように接種をすすめられる可能性もあります。
新型コロナワクチン接種に向けて、お住いの市区町村ではどのような助成金額となるのか、どこで行っているのか、どのような副反応が出るのかなど、情報収集を心がけておくことをおすすめします。
参照:厚生労働省 新型コロナワクチンについて/新型コロナウイルスワクチンの接種について
助成はありませんが、接種の検討をおすすめしたいワクチンもあります。
主に50歳以上を対象としたワクチンで、帯状疱疹の発症を防ぎます。
お住まいの市区町村によっては、助成が出る場合がありますので、担当窓口への確認や市区町村のホームページなどの確認をしてみましょう。
※助成のない場合の価格例:日本赤十字社医療センター 2万4,200円
参照:日本赤十字医療センター
帯状疱疹は痛みがあり、帯状疱疹が治った後でも痛みが続く、帯状疱疹後神経痛になる可能性もあります。
日常生活で痛みが続くのは、つらいことです。
高齢者の方の場合、日常生活で痛みが続くと外出や身体の動きが制限され、身体機能が衰えたり、精神的に落ち込んでしまったりします。
その状態が長く続くと、介護が必要な心身状態になってしまいます。
高齢になると体力などが衰え、帯状疱疹が発症しやすくなります。
発症予防のために、帯状疱疹のワクチン接種を検討してみましょう。
参照:江戸川区 帯状疱疹ワクチン任意予防接種費用一部助成のお知らせ
高齢者がかかると重症化しやすいRSウィルスに対するワクチンも、60歳以上の方が打てるようになりました。
乳幼児がかかると、重症化しやすいため、予防接種が行われているRSウィルスですが、高齢者も肺炎などの重症化につながりやすいことが分かっています。
※助成がない場合の価格例 2万5,000円
参照:ひまわり医院
今のところ、助成はありませんが、高齢者の死亡原因で高い順位である肺炎を予防するひとつの手段といえます。
予防接種は、その方の持病などによって、接種が可能かどうかも変わってきます。かかりつけ医に、予防接種が可能かどうかを聞くのも重要です。
予防接種を受けると、発症予防効果や重症予防効果がありますが、副反応が起こることもありますので、必ず事前に説明を受けるようにしましょう。
予防接種を受けるかどうかは、それぞれの高齢者の方の心身の状態や感染症にかかった場合の重症化のリスク、副反応が起きたら、どう対応するかなどを考慮し、慎重に検討する必要があります。
体調の変わりやすい高齢者の予防接種は、打てる時に打っておくのも良い方法といえます。
助成のない予防接種の場合、価格が高額になります。予防接種に関心を持った時には、まずは助成の有無を調べてみることです。
かかってから後悔することがないように、予防接種について、前向きに検討してみましょう。
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