雇用保険の対象者を週20→週10時間以上へ拡大の方針!雇用保険にはどんな給付がある?
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先日、厚生労働省は雇用保険の適用対象者を拡大する方針を示しました。

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具体的には、現状は1週間の労働時間が20時間以上の人が加入対象ですが、これを10時間以上の人へ拡大するようです。

今後、2024年の通常国会で関連法案を提出し、2028年度にも実施する予定です。

雇用保険の名称を聞いた方も多いでしょうが、どのような給付内容があるのでしょうか。

適用対象者拡大の雇用保険にはどんな給付がある?

雇用保険の給付内容

雇用保険は原則として、

  • 週20時間以上働く労働者、

  • かつ同一の事業主の適用事業に継続して31日以上雇用見込みのある人が対象です。

しかし、法人の代表者・役員・個人事業主とその家族は雇用保険の対象外です。

保険料は、一部分を被保険者が負担し、残りを事業主が負担します(労使折半ではない)。

保険料率は事業の種類により異なります。

<令和5年度の雇用保険料率>

●一般の事業:15.5/1,000(労働者負担:6/1,000、事業主負担:9.5/1,000)


雇用保険の給付内容は、

  1. 求職者給付

  2. 就職促進給付

  3. 教育訓練給付

  4. 雇用継続給付

の4つとなっております。

よく、雇用保険のことを失業保険と言われますが、求職者給付の中の基本手当のことを言います。

また、失業時の給付だけでなく、在職中にも対象となる給付内容もあります(一般教育訓練給付金・育児休業給付金・介護休業給付金・高年齢雇用継続給付など)。

失業保険とは求職者給付の中の基本手当のことを指す

基本手当

この基本手当は、

  • 離職の日以前2年間に被保険者期間が通算して12か月以上(倒産・解雇、雇止めなどの場合は、離職の日以前1年間に被保険者期間が通算して6か月以上)あり、

  • かつ働く意思と能力があるにもかかわわらず失業している場合

に支給されます。

<基本手当日額>賃金日額(※)の50%~80%(60歳以上65歳未満:45~80%)


(※)賃金日額:原則、離職した日の直前6か月間に支払われた賃金総額(賞与は除く)を180で割った金額

給付日数は、自己都合退職や定年退職等の一般受給資格者では、

  • 雇用保険の加入期間(被保険者期間)が1年以上10年未満の場合は90日、

  • 20年未満であれば120日、

  • 20年以上となると150日

になります。

一般教育訓練給付金

働く人の主体的な能力開発の取組みを支援し、雇用の安定と再就職の促進を図ることを目的としています。

厚生労働大臣指定の教育訓練の受講を修了した場合、受講料等の20%相当額(上限10万円)を支給します。

受講開始日時点で雇用保険の被保険者期間が3年以上(初めての場合は1年以上)あることが必要です。

雇用保険の被保険者期間の条件を満たせば職業訓練受講費用の一部が助成される

育児休業給付金・介護休業給付金

育児休業または介護休業開始前2年間に、被保険者期間が通算して12か月以上ある場合に支給される制度です。

  • 育児休業の場合は被保険者が満1歳未満(父母ともに育児休業を取得するパパ・ママ育休プラス制度を利用する場合は1歳2か月、 保育所に入所できないなどの事情がある場合は1歳6か月または最長2歳まで)の子を養育するため育児休業した場合、

  • 介護休業の場合は配偶者、父母、子、配偶者の 父母等を介護するために休業した場合となっています。

<給付額>

●育児休業:休業開始時賃金日額✕支給日数✕67%(休業開始後6ヵ月以降は50%)

●介護休業:休業開始時賃金日額✕支給日数✕67%(休業開始日から通算93日)

パートタイマーの方が加入するメリットは?

今回ご紹介しました雇用保険の給付内容はあくまで一部分です。

それ以外にも給付内容はあるとともに、雇用保険料も

  • 毎月のパート収入が8万円・一般の事業の場合だと労働者負担は480円/月、

  • パート収入が10万円の場合でも労働者負担は600円

と大きな手取額の減少にはなりません。

一方で、給付内容の条件として、被保険者期間(雇用保険の加入期間)が通算して12か月以上ある場合が対象となっている場合が多く、1年未満で働く人にとっては給付内容の対象にならないこともあります。

今後、2028年度の実施に向けて改正される可能性もあるかとは思いますが、実際に雇用保険に加入するとなった時には給付内容とともに対象となる条件も確認しておきたいところです。

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情報提供元: マネーの達人
記事名:「 雇用保険の対象者を週20→週10時間以上へ拡大の方針!雇用保険にはどんな給付がある?