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アメリカで活躍する大谷翔平選手は、10年7億ドル(約1,015憶円)の契約でドジャースに移籍しますが、収入が桁違いなったことにより、税金の支払額も桁違いになることが予想されます。
税金の仕組みは日本とアメリカでは違いますので、今回は大谷翔平選手の年俸に対して税金がどの程度かかるのかを計算したいと思います。
アメリカのスポーツ選手の税金に詳しいとされているロバート・パイオラ氏(※)(Robert Raiola)は、X(旧Twitter)で大谷選手が獲得する年俸に対し、約53.75%の税金が課されるとの見解を示しています。
税金の内訳としては、
連邦政府への税金で37%、
カリフォルニア州の州税として13.3%、
公共医療保険のメディケアに2.35%、
そして州の傷害保険の1.1%です。
日本の所得税と復興特別所得税、住民税を合計した税率は最高55.945%ですので、日本の方が税率はわずかに高いです。
また単純計算にはなりますが、1年の平均年俸を100億円とした場合、大谷選手は毎年53.75億円もの税金を支払うことになるので、今回の契約がいかに桁違いかが理解できます。
大谷選手は超大型契約で移籍することになりますが、契約期間中の10年で受け取る年俸は毎年200万ドル(2億9,000万円)程度になるとの報道(※)もあります。
MLBでは球団に年俸の上限が定められており、上限を超えた場合には「ぜいたく税」が課される仕組みとなっていますので、球団が毎年7,000万ドルを支払うことになるとぜいたく税が課される可能性が高いです。
一方、契約期間中の年俸を大幅に抑えれば、ぜいたく税によるリスクを軽減できるため、後払いとなる今回の契約は、大谷選手が球団に配慮した形となっています。
年俸を後払いにする方法はそこまで珍しいものではありませんが、年俸を総額の約3%まで抑えるケースは異例であり、残りの約97%については契約終了後に分割して支払われる見込みです。
大谷選手は日本人ですが、現在はアメリカに住んでいますので、所得税法上は非居住者となります。
日本に住んでいる「居住者」に該当する場合、海外で得た所得も所得税の対象になるのに対し、非居住者が海外で得た所得は原則所得税の課税対象から除かれます。
一方、日本国内で発生した所得については非居住者であっても課税対象となりますので、たとえば大谷選手が日本のテレビ番組に出演した際に支払われる報酬については、日本の税金が課されます。
大谷選手の収入源は年俸だけではなく、スポンサー収入もあります。
アメリカ経済誌フォーブスによると、2023年のスポンサー収入は3,500万ドルとされていますので、今後10年間の年俸が200万ドルになったとしても、生活や税金の支払いに苦慮することは考えにくいです。
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