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≪画像元:財務省≫
日本の酒税改定は、
計3回にわたって行われます。
2026年10月の改定をもって酒税が統一される予定です。
しかし、2回目となる今年10月の改定では、酒類によって税金に差が生じます。
「値下げ(減税)するもの」と「値上げ(増税)するもの」は以下の通りです。
酒類 | 改定前 | 改正後(2023.10~) | 値上げ・値下げ幅 |
ビール | 70円 | 63.35円 | -6.65円 |
発泡酒 | 46.99円 | 46.99円 | 変化なし |
新ジャンル (第3のビール) | 37.8円 | 46.99円 | +9.19円 |
日本酒 | 38.5円 | 35円 | -3.5円 |
果実酒(ワイン) | 31.5円 | 35円 | +3.5円 |
チューハイ等 | 28円 | 28円 | 変化なし |
とくに注目すべきなのは、ビール類。
「ビール」「発表酒」「新ジャンル(以下第3のビール)」の改定です。
ビールは実質値下げとなりますが、第3のビールは値上げへ。
発泡酒の増税はなく、今後も同価格です。
ぜいたく品が減税され、庶民の味方は増税という、家計を考えるとうれしさばかりではない複雑な改定だと感じます。
ビールの減税にともない、大手ビール各社も商品価格の引き下げを予定しています。
第3のビールが主だった「糖質オフ商品」のほか、ご褒美感の強い期間限定のビールも販売予定です。
・ 減税:ビール/キリン一番搾り生ビール缶 など(ー19円)
醸造酒/古越龍山 など(ー20円)
・ 増税:新ジャンル/本麒麟、キリンのどごし生 など(+26.25円)
参照:キリンホールディングス「酒税税率改正に伴う価格改定について(pdf)」
・ 減税:ビール/アサヒスーパードライ、アサヒ生ビール など
・ 増税:新ジャンル/クリアアサヒ、アサヒ ザ・リッチ など
ワイン/サンタ・ヘレナ・アルパカ、ルイ・ラトゥールなど
参照:アサヒグループホールディングス 酒税改正に伴う商品の価格改定について
・ 減税:ビール/ザ・プレミアム・モルツ、サントリー生ビール など
紹興酒/曲渓、蘭亭、会稽山、翠亭
・ 増税:新ジャンル/金麦、金麦(糖質75%オフ)、金麦(ザ・ラガー)など
ワイン/酸化防止剤無添加のおいしいワイン、フレシネなど
参照:サントリーホールディングス 酒税の税率改正に伴う、酒類の一部商品の価格改定について
・ 減税:ビール/サッポロ生ビール黒ラベル・ヱビスビール など
・ 増税:新ジャンル/サッポロ GOLD STAR・サッポロ 麦とホップ など
ワイン/グランポレール・M.シャプティエ・イエローテイル など
参照:サッポロホールディングス 酒税税率改正に伴う価格改定について
10月から実施するビールの減税(値下げ)に合わせて、大手ビール各社は新商品の販売を行います。
≪画像元:サッポロホールディングス≫
≪画像元:サントリーホールディングス≫
値下げとラインナップの充実により、ビール需要が高まることが予測されます。
2026年10月までは、ビール・発泡酒・第3のビールで酒税が異なります。
・ 値下げ(減税)するもの:ビール・日本酒 ・ 値上げ(増税)するもの:第3のビール(新ジャンル)・ワイン など ・ 変わらないもの:発泡酒、チューハイ |
しかし、ビールの価格が引き下がるとは言っても、第3のビールほどお手頃になるというわけではありません。
毎日飲むのなら、値上げをしても新ジャンルを買い続けた方が割安です。
とはいえ、おいしいビールをこれまでより安く楽しめるようになることは、満足感がアップするという意味でメリットだと感じます。
同じ税率になるまで3年の期間は、ビールに回帰するか第3のビールを選ぶか、家計と相談が必要です。
どんな酒類も「買い方の工夫」で酒代の節約につながります。
1本買いよりも6本入り、24本入りと本数が多い「ケース買い」をした方が、ビール1本あたりの単価は安いです。
スーパーやドラッグストアの特売日、ネットショップのポイント倍を狙うなど、お得なタイミングで購入するのもひとつでしょう。
必要な分だけ冷やすなど「飲みすぎない対策」も行いながら、10月からの酒税改正に備えてください。(執筆者: 三木 千奈)
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