「粉末洗剤が安い」は正しいのか？ 粉末・液体・ジェルボールの比較で検証
洗濯は、ほぼ毎日する家事なので、どうすれば節約できるかどうか気になったことはありませんか。
洗剤を粉末にするとどのくらい価格差があり、いくらくらい節約できるのでしょうか。
洗濯自体の節約法として、設定やコース、すすぎ回数を変えるなどありますが、
と考え、購入して比較してみました。
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洗濯洗剤の節約はできるのかどうか検証
どの洗剤が節約につながるのか、実際に4種類の洗濯洗剤を購入してみました。
≪執筆者撮影≫
写真左より
・（粉末）ニュービーズ 800g … 198円
・（液体）ナノックス400g … 298円
・（液体）アタックゼロ ワンハンド380g … 288円
・（ジェルボール）アリエールBIO ジェルボール11個 … 348円
ドラム式6kg、タテ型洗濯機65リットルの1回分の金額を算出します。
≪執筆者撮影≫
アタックゼロ ワンハンドでは、写真のように、65リットル洗濯機では5プッシュ25gが必要。
380g入りでは15.2回分となり、1回分は18.9円です。
この1回分に必要な洗剤量は、商品ごとに違います。
イメージでは、粉末が安く、ジェルボールが高いような気がしますが、1回あたりの金額はどうなったでしょうか。
洗濯洗剤1回分の金額を計算
1回あたりの洗濯をする時、65リットル洗濯機1回分では、どの洗剤が1番安いのかを計算してみました。
・（粉末）ニュービーズ 800g … 15.8円
・（液体）ナノックス400g … 16.2円
・（液体）アタックゼロ ワンハンド … 18.9円
・（ジェルボール）アリエールBIO ジェルボール … 31.6円
※小数点第二位を四捨五入して計算
1位から4位まで並び替えると以下のとおりです。
1回分の金額・安い順
1位：（粉末）ニュービーズ 800g … 15.8円
2位：（液体）ナノックス400g … 16.2円
3位：（液体）アタックゼロ ワンハンド … 18.9円
4位：（ジェルボール）アリエールBIO ジェルボール … 31.6円
粉末洗剤のニュービーズが1回あたり15.8円と1番安いことがわかりました。
2位の液体ナノックス400gが1回分16.2円で、1位とは0.4円の差でほぼ変わらないことにも注目したい結果でした。
考えておきたいポイント1：粉末にしなくても節約できる「ナノックス」
≪執筆者撮影≫
粉末洗剤のニュービーズが1回あたり15.8円と最安値でしたが、注目は液体洗剤のナノックスが1回あたり16.2円と僅差だったことです。
≪執筆者撮影≫
いわゆる「高濃度洗剤」と呼ばれる液体洗剤で、水30リットルに対して10ｇ（10ml）と少量でよい洗濯洗剤です。
400gとコンパクトながらも、18.4回使え、結果として、1回分の金額は粉末洗剤とほぼ同じになりました。
この高濃度洗剤は「すすぎ1回」「スピードコースOK」と書いてあることにも注目です。
考えておきたいポイント2：すすぎ回数が1回か2回かにも着目
≪画像元：花王株式会社≫
粉末洗剤は、1回あたりの値段が最安値ですが、節約できると断言できない理由があります。
それは「すすぎは2回」した方がよい点です。
購入したニュービーズでも、「すすぎは2回をおすすめします」と書かれていて、すすぎ1回よりも2回が推奨されていました。
1回分の料金では4商品中で最安値ですが、すすぎが2回必要なことで水道代がかかってしまうため、「液体洗剤から粉末洗剤に変えたから節約できる」と単純には言い切れないことがわかるでしょう。
1回分の金額も2位の高濃度洗剤のナノックスとは0.4円の差、3位のアタックゼロ ワンハンドとは3.1円の差だったため、「僅差」とも思えます。
粉末洗剤が好きであればよいのですが「節約のために粉末洗剤を使うことに意味はあるか」を考えたい結果です。
考えておきたいポイント3：ジェルボールを粉末洗剤・液体洗剤にすると節約につながる
≪執筆者撮影≫
ジェルボールは1回分の価格が30円以上でした。粉末洗剤、液体洗剤が15.8円～18.9円と比較すると、倍近く違います。
・（粉末）ニュービーズ 800g … 5,767円
・（液体）ナノックス400g … 5,913円
・（液体）アタックゼロ ワンハンド … 6,898円
・（ジェルボール）アリエールBIO ジェルボール … 1万1,534円
他3商品と比べてジェルボールは1万円超え。
ジェルボールを粉末洗剤や液体洗剤にすると、節約できそうです。
ジェルボール1個使用で計算していますが、65リットル以上は2個使用もできると商品説明に書いてあったため、毎日2個使用しているなら年間で2万円以上の洗剤を支払っていることになります。
ジェルボールを使っている分を粉末洗剤や液体洗剤に変えることで、節約につながりそうです。
- 洗濯洗剤は、粉末に変えたからといって大きな節約効果はない
- ジェルボールよりも粉末洗剤や液体洗剤の方が安い
- 「1回あたりいくらか」を意識して買うと節約につながる
- 「高濃度洗剤」と呼ばれる液体洗剤が安いこともある
- できるだけドラッグストアの安いタイミングで買うことで節約できる
ジェルボールは1回あたりの金額が高いため「粉末洗剤や液体洗剤にすると安くなる」ことは事実ですが、「粉末洗剤にしたら節約できる」のは思い込みで、すすぎ回数も含めると節約できているか疑問に感じる点もありました。
ドラッグストアのポイント還元を考えて液体洗剤を選ぶのも
洗濯洗剤は、液体洗剤を粉末洗剤に変えれば節約効果があるとは言い切れないとわかりました。
そこで、節約につなげるために「ドラッグストアでお得に買う」ことも1つの案です。
≪執筆者撮影≫
過去、アタックZEROを購入した時、1商品あたり150ポイントがついたことがありました。
≪執筆者撮影≫
LYPキャンペーンでPayPay支払いならば40％還元だったため、ポイント還元も含めて165円相当で写真のアタックZERO、4個分が買えました。
1本あたりは約41円相当額になる計算だったため、お得に買えました。
ここまでお得な事例は少ないですが、その時に特売になっている洗濯洗剤を買うことも節約につながります。
毎月20日のウエルシアの「ウエル活」を利用する、毎月20日30日のイオンの「お客さま感謝デー」を利用するなど、お得な日に買うことも、洗剤1回分の単価を抑えることができるならば節約にむすびつきそうです。
洗濯洗剤の節約の常識を再確認
ほぼ毎日する家事、洗濯。
1回あたりかかる金額を計算し、洗濯洗剤の節約について考えてみました。
「粉末洗剤にしたから節約できる」
「高濃度洗剤は省スペースだけれど値段が高い？」
など感じますが、1回分の金額を計算してみると購入している洗剤の価格がわかるため、節約への思い込みに気づけることもありえます。
ご家庭で使っている洗濯洗剤、「1回分の金額」に着目して節約できているかを考えてみるのもおすすめです。（執筆者：節約生活スペシャリスト 谷口 久美子）
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