春から初夏にかけて、家庭菜園やガーデニングを始める方が増加する季節です。

庭で小規模から始めるのであれば、ホームセンターなどで一式そろえなくても、100均を使うことで初期費用を大幅に抑えられます。

中にはホームセンターで買った方が結果的に安上がりになるグッズもありますので、それぞれのメリット、デメリットを比較しながらグッズ選びをしてみましょう。

※価格は全て税込みです。

話題のダイソー「キャリーカート」の実際 合わせて買うべきアイテム

【野菜の種】

筆者は毎年自宅の庭で野菜を育てていますが、野菜の種は100均とホームセンターの両方から購入しています。

種から育てるのは初心者には少し難しいかもしれませんが、苗で購入すると1つ100円以上はしてしまいます。

わが家ではまず種でチャレンジしてみて、うまくいかなかった時は苗を購入することにしており、毎年数百円以上を節約しています。

野菜の種類によっては翌年も使えるものがありますが、発芽率が落ちるので注意が必要です。

ホームセンターの種は1袋150〜400円程度、1袋あたりの内容量は1.5~4.5mlと、野菜によって幅があるのですが、品揃えの豊富さは100均の数倍以上あるので、育てたい野菜の品種まで決まっているならホームセンターで探すと良いでしょう。

100均は種の陳列コーナーの広さに限りがあり、メジャーな野菜の種しかありませんが、ダイソーの種は2袋110円という激安価格が大きな魅力です。

筆者はどちらも同じ時期に種まきしますが、発芽率に大きな差は感じていません。

「100均の種だから育たない」ということはないのでご安心ください。

「少量でいいので多品種育てたい!」という場合や、「トマト」「ピーマン」など、野菜の品種にまではこだわらないのであれば、2袋110円で購入できる100均を活用して初期費用を大幅に抑えましょう。

【肥料】

100均では園芸用の肥料を買うことができます。

ホームセンターに比べて内容量は少ないのですが、肥料によってはパラパラと撒いて使うくらいで大量には必要ない肥料もあるので、小分けで安く買うことができ、保管場所も取りにくく、虫がつく心配が減らせてニオイも気になりにくい100均は使い勝手が良いです。

ダイソーでは「有機入元肥250g」「化成肥料400g」「有機石灰500g」「油かす450g」「粒状油かす350g」「鶏ふんペレット500g」「赤玉土1.5ℓ」「鹿沼土1.5ℓ」「培養土2.5〜3ℓ」「腐葉土2.5ℓ」「ハイドロボール1.2ℓ」「土の再生材」など、園芸に使える肥料や土を販売しています。

ホームセンターだと「有機化成肥料」は5kgで1,500円程度、「たまごのから石灰」は20kgで600円程度、「油かす」は5kgで1,000円程度、「発酵鶏ふん」は15kg180円程度、「培養土」は14ℓ230円~「腐葉土」は14ℓ400円~と、価格だけで比べるとホームセンターの方がかなり安いです。

しかし、ホームセンターのものは1度で使い切れる分量ではなく、初期費用がかさんでしまうのがデメリット。

使い切れなかった場合は保管場所やニオイ&虫対策などを考えなければなりません。

土であれば庭や大きめのプランターに10kg単位で使うので、ホームセンターで購入した方が安く手に入ると思います。

肥料はそこまで大量には必要ないので、100均で使う分だけ購入したほうが、初期費用を抑えることができ、無理なく続けやすいと思います。

gあたりの金額だけで決めるのではなく、環境や条件、総額などを考えながら使い分けてみてください。

【ガーデンネット】

ゴーヤやきゅうりなど、ツルを這わせながら育てる野菜には「ガーデンネット」があると便利です。(支柱でも代用可能)

夏場は直射日光を遮ってくれるグリーンカーテンとして活用しても良いですね。

ホームセンターでは600〜800円程度しますが、100均なら「180×120cm」「180×180cm」「220×180cm」「270×180cm」のガーデンネットが110円、「200×500cm」は220円で販売しています。

広い面積に使うのであればホームセンターの方が品揃えは多いのですが、窓1〜2枚分の面積あれば、100均で十分事足りるでしょう。

ガーデンネットはネットの細さによっても価格が変わります。

ホームセンターでは釣り糸のような細さのネットもあり、かなり安い価格で買うことができます。(筆者訪問時は180×600cmで130円程度の特売品がありました)

細いネットは初期費用を大幅に安くすることができますが、回収時はとても絡まりやすく、耐久性も弱いため、何年も繰り返し使うのには適していません。

安い金額で毎年買い替えるか、取っておいて翌年も使うか考えてから選ぶと良いでしょう。

【支柱】

100均には支柱もあり、かなり長い長さまで揃えることができます。

真っすぐな支柱であれば、ダイソーでは45〜210cmの支柱まで品揃えしており、U字の支柱や朝顔などに使えるリング支柱もあります。

100均は支柱1〜10本組で110円と、ホームセンターより安い金額で手に入れることができるのが大きなメリットです。

75cmの支柱は3本110円、洋蘭などの鉢植えに挿す細めの支柱は10本110円と、かなりお得です。

ホームセンターの支柱は1本70〜200円程度しますが、作りが頑丈で長さや種類が豊富にあります。

春から初夏にかけてのシーズン中であれば、5本で300〜1,000円などセールが行われることもあるので、物によっては100均よりお得になることもあります。

丈夫で長い支柱が複数本必要であれば、ホームセンターもチェックしてみましょう。

【プランター】

プランターも100均で購入することができます。

100均のプランターは長さ40cm程度の小ぶりなサイズまでしかありませんが、価格は110円ととても安いです。

わが家ではサラダミックスなどの小さな葉っぱや、大きくならないお花、手のひらサイズの観葉植物は100均のプランターで育てています。

100均のプランターは底に穴が開いているだけで網はついていない物が多いですが、必要であれば網だけで別売りもしているので、セルフで機能性を上げることもできます。

100均のプランターはデザイン、色、形など選択肢が豊富なので、植物に合わせて選べます。

ホームセンターでは、100均では取り扱っていない50cm以上の大きなサイズのプランターを揃えることができます。

わが家の庭の野菜には、ホームセンターで購入した65cmプランター₍195円₎を使っています。

100均製よりも厚みがあり、ある程度土を入れても重さに耐えることができる丈夫さがあるので、移動も安定感があります。

植物によっては、成長に伴いサイズが変わる物も多いです。

小さいうちは100均でコストを抑え、大きくなってきたらホームセンターの大きなプランターに移し替えてあげることで、人にとっても扱いやすく、植物にとっても過ごしやすい環境を作ることができますよ。

初期費用を抑えて楽しもう

100均の園芸コーナーとホームセンターで扱っているものは、同じように見えても中身には微妙な違いがあります

素材や割合の差は、どちらが良い・悪いと区別できるものではなく、使う側が何にこだわるかによって優先度合いが変わるので、それぞれの人によって最適解が変わるものです。

例えば石灰なら「卵殻」「カキ殻」などの素材で価格が変わりますし、肥料は中身の成分で価格に大きなバラツキが出てきます。

安い=ダメという訳ではなく、100均の園芸グッズでも問題なく野菜を育てることはできます。

大事なのは植物に合わせて足りないものを補うことなので、元気に成長させるために、自分なりに楽しく勉強しながら試行錯誤していただけたらと思います。

100均は小分けパックで使いやすく、初心者や小規模で楽しむ方にも手軽に扱うことができるのがメリットです。

まずは初期費用を抑えつつ、植物のお世話を楽しんでください。(執筆者:栄養士 山城 奈々)

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情報提供元: マネーの達人
記事名:「 ホームセンターと100均 「家庭菜園グッズ」を比較